あらすじ
伝説の番組、新しいラジオ、あの夜の瞬間……
電波では届かないラジオの魅力を原液のまま
ラジオブームが、ブームから定番のコンテンツとして定着してきた。
なぜ多くのタレントがラジオ番組を持ちたがり、大切な個人的ニュースをラジオで初出しするのか……。ニュースでもたびたび取り上げられるようになった。
なかでもオールナイトニッポンはラジオのブランド品といっていいはずだ。
そのオールナイトニッポンパーソナリティの姿を、真横で見て感じてきた放送作家たち。一緒に奮闘し、笑い、泣いて走りぬいてきた。
そこにはおそらく電波にのっていない物語が、ラジオ哲学が山のようにあるはずだ。
エンタメとラジオの今を解読するために今回、オールナイトニッポン、オールナイトニッポン0を担当する10人の売れっ子放送作家の方に協力してもらった。
まさにオールナイトニッポン公式裏本の完成です。
参加放送作家
藤井青銅(オードリーのオールナイトニッポン)
小西マサテル(ナインティナインのオールナイトニッポン)
高井均(SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル、緑黄色社会・長屋晴子のオールナイトニッポンX)
石川昭人(乃木坂46のオールナイトニッポン)
寺坂直毅(星野源のオールナイトニッポン、松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD)
飯塚大悟(オードリーのオールナイトニッポン)
大竹将義(JO1のオールナイトニッポンX)
福田卓也(Creepy Nutsのオールナイトニッポン、三四郎のオールナイトニッポン0、佐久間宣行のオールナイトニッポン0、マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0)
畠山健(霜降り明星のオールナイトニッポン、ぺこぱのオールナイトニッポン0、山田裕貴のオールナイトニッポンX)
高橋亘(フワちゃんのオールナイトニッポン0、SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル)
SPECIALインタビュー
ナインティナイン
佐久間宣行
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
深夜ラジオといえばオールナイトニッポンと言っても過言ではないと思いますが(私はJUNKも大好きです)、この本では55周年を迎えたオールナイトニッポンの記念として10人に作家の方々が自分の歴史や担当した番組について、パーソナリティについて書いている本。
radikoもあり最近ではラジオ人気が静かに盛り上がってきている感もありますが、それでもマイナーなメディアですよね。その中でパーソナリティではなく放送作家さんに焦点を当てていてラジオ愛を感じます。リスナーからするとたまに会話に出てくるPやD、そして作家さんってどんな人なんだろうって想像しちゃうんですよね。その裏方さんの思いみたいなものを垣間見れるのはリスナーからするとメチャクチャ嬉しいですね。
逆にいえばリスナーでない人が読むと「なにこれ??」となってしまうかもしれないので注意が必要です。クローズドな雰囲気が漂いがちなラジオだけにそこで去ってゆかずに一回ラジオを聴いてからもう一度読んでみてほしい。そしてこの本を読んで思いを知れればラジオに対して解像度が上がり、もうあなたはラジオ沼から抜け出せなくなります・・・
それにしても彼らの行動力ってすごい・・・全員でないですがネタを100通とか送って、出待ちして、ノーギャラで仕事して・・・まあもちろん成功した数少なすぎる例ですけども、それだけ情熱があったんですね。成功する可能性があるかどうかは置いておいて全力を尽くしたくなるものを見つけたいものです。
Posted by ブクログ
1. 自分がパーソナリティなので、プロの人たち目線でラジオにどう向き合っているのかを知りたくて読みました。
2. 10人の著者が自身のラジオに出会ったきっかけや今、携わっている中で感じていることを述べながら未来に向けて自分がどうしたいかを述べています。
ラジオを作る側、ラジオを通して発信していく側の人たちが常日頃からどのような考え方をしているのか、楽しく読めるのがこの本の魅力です。
3.10人の著者がそれぞれ語るラジオへの思いがとても伝わってくる本でした。
やはり、日頃から言語化している仕事なので感情を伝えるのがとてもうまいです。当時の状況や心境が手に取るようにわかってきました。
私自身、まだまだ駆け出しのラジオパーソナリティですが、楽しくやらせていただいております。そんななかで、この本を読みながら、私自身でラジオをもっと面白くできるな~とか企画をもっと作らないとな~などと思う瞬間がたくさんありました。
これからまだまだパーソナリティは続けていくので、辛くなった時は再読してモチベーションの維持にしていきたいと思います。
Posted by ブクログ
ラジオ好き必見!
オールナイトニッポンの今と昔の話。
誰がどこにこだわって一つのラジオを作り上げるのか、当時のエピソードを交えてわかりやすく、
そして、ユーモアを交えて伝えてくれる素敵な本。
ANNを聴きながら、この本を読める幸せよ、、
Posted by ブクログ
ラジオ好き、それもオールナイトニッポン好きは読んで損はない。
パーソナリティの方だけでなく、裏方の一員である放送作家の皆さんがどうやって放送作家になったのか、番組にどんな思いをかけているのかが伝わってきて、ますます好きになった。乃木坂46のANNのあなた呼びの話とかはめちゃいい.
Posted by ブクログ
放送作家ってけっこう特殊な職業だなと思う
オールナイトニッポンに関しては普通に作家の笑い声が入るので存在は意識させられるけど
今ではすっかりミステリ小説家ナインティナイン担当小西マサテル氏の話を読め、先日のナイナイ縁日はめちゃイケ過ぎるノリにアイドルがキレそうと発言し久しぶりに神回だった歴代最長ナインティナインのオールナイトニッポン
聞いた人はリタイアがたくさんいただろうフワちゃんのオールナイトニッポン(10秒間で何回男性器を話せるか対決するというとんでもない回があった)そら、終わるわなと暴言騒動時もラジオリスナーは誰も驚かなかった
その後を受け、リスナーとのノリが型にハマりだしすごい番組になりそうと思わせた瞬間速攻不倫で終わった永野芽郁のオールナイトニッポン
イオンに日本は支配されていると話をしたところリスナーが次々と吸収されたチェーン店を投稿しまさかのホラー回となったマヂカルラブリーのオールナイトニッポン
テレビとは別人、バチバチに喧嘩(ジョークで)を売り星野源が「よんだ?」と乱入し焦りまくる、あののオールナイトニッポン
西川、福山を彷彿させる爽やかな(?)下ネタ、唐突に電話で新垣結衣が参加しラブラブを見せつけ世の中の男をお疲れ生の刑にした星野源のオールナイトニッポン
ついに東京ドームで公開する現行天下のオードリーのオールナイトニッポン
思い出があるほど面白い本ですよ
なお僕が1番好きだったのは中島みゆきのオールナイトニッポンでした ふぁいと
Posted by ブクログ
ある意味一番謎に包まれている放送作家の片鱗に
触れることができる一冊。
まさに"深"解釈で読んでからは
オールナイトニッポンを
深く楽しめるようになった気がする!
Posted by ブクログ
藤井青銅、小西マサテル、高井均、石川昭人、佐久間宣行、寺坂直毅、飯塚大悟、大竹将義、福田卓也、畠山建、高橋亘、岡村隆史、矢部浩之。
オールナイトニッポンフォーエバー!
Posted by ブクログ
ラジオで最もメジャーと言っても過言ではないオールナイトニッポンの中で,作家に着目し,作家に至るまでの経緯と作家になってからの仕事について描かれた作品。特に感銘を受けたのは,作家になるまでの努力の描写だ。実際のラジオで読まれるハガキがどんな内容なのか,誰が多く読まれているのかなどを研究し,毎週100通ハガキを送ることを習慣としながら,そのハガキ全てに赤ペンで作家になりたいと書くことで,ディレクターやパーソナリティに熱意を伝える行動は狂気性を感じた。中には,ニッポン放送で出待ちをし,直接訴えかけるものもいた。好きから生まれた行動の熱にとても驚かされ,その好きから生まれた熱をベースに番組が作られているからこそ,今もなお権威ある状態でオールナイトニッポンがあり続けていると感じた。
また芸人ではないパーソナリティへの作家への考えが新戦線で面白かった。ラジオの時代に逆行したコンテンツ性と生であるが故の不確実性からくる面白さについても関心した。
Posted by ブクログ
10人の放送作家(+パーソナリティ)のインタビュー集。
仕事内容や番組の内容はあまりなく、自身の半生や番組への向き合い方がメインになっており、かなりマニア向けの本になっている。
インタビュアーのせいなのか校正の結果なのか分からないが、喋り言葉のカドがだいぶ削ぎ落とされており、10人の個性が薄れている印象。
読んでいる間は面白かったのに、読み終わった5分後には忘れてしまいそうな本でした。深夜ラジオってそういうもんだよね。
Posted by ブクログ
テリー伊藤さんからも思考回路的な影響はメチャメチャ受けてます。メデイアに出始めた頃のテリーさんって、必ず世の中が思ってることの反対を言ってたんですよ。たとえば、まず「パパ活で問題になってる議員、いいですね!」って言ってみるんです。そこから、いろんな切り口を使って「いい」って肯定する方向のロジックを組み立てていく。「人と違う考え方をするってこうなんだな」って勉強になりました。テリーさんってどの番組でも、まったく無名のシロウトだったり、売れてる芸能人じゃなくて、あえてみんなが「あの人は終わったな」って思ってる人を使うんです。そのときパワーがない人に対して、あえて「いいですね」って肯定しちゃうことによって、輝かせる方法を考えていく思考法なんですよね。
『知ってる?24時。』はめちゃくちゃ作り込んだ番組でした。中高生がターゲットだって言われてたんで、スタッフがみんなで徹底的に学生の数字を取るにはどうしたらいいかを考えました。結局はラジオって口コミなんです。学生には「学校」っていうコミュニティがあるから、そこでの口コミはすぐに広がるんで、徹底的に学生に刺さる話題を取り上げました。
でも、無理に学生にウケそうなことをやっても、僕らはリアルタイムで学生じゃないから、向こうも大人がすり寄ってきてるってわかっちゃうんです。けど、世代を超えて共通の話題ってあるじゃないですか。「あの学校って、今も校門の前にあるの?」みたいな。だから、僕たちと学生の間で“共通の話題”になり得ることを探してました。
ラジオって五感のうちで聴覚以外を全て失った状態で始まるから、表現できる範囲が狭くて、誰も聴いたことないような新しい企画や演出って生まれにくいんです。そうなるとパクるしかないんですよ(笑)。でも“パクリ方”のモラルはあって、自分のすぐ“横にある棚”から万引きしちゃダメなんです。一時期みんながナイナイでやってるコーナーや演出をマネしたせいで、似たような番組が増えたことがあって、僕はそれを「ナイナイのオールナイト病」って呼んでました(笑)。あまりに人気があったから。マネをしたくなるのはわかりますけど、そうやって“横の棚”から商品を持ってきちゃうと、リスナーには万引きしたのがすぐにバレるんですよ。そうじゃなくて、パクるのは棚の“奥”の方から。横並びじゃなくて、歴史をひもといて過去の番組からパクるんです。古い刀でも研ぎ直せば十分斬れるんですよ。
若林さんは、青銅さんがよく言う「心が動いた瞬間を話す」というのを体現してますよね。日常で感じる妙な心のざわめきみたいなものを、話のスケールに関係なく、自分の感情をベースに話している。
放送作家の道を意識し始めてからは、ハガキの書き方も変えました。読まれたいというよりは、ウケなきゃいけないという意識。タレントをネタにする「悪い人の夢」というコーナーにおなじみのキャラではなく新キャラで送ったり、誰も書いていないパターンを探ったり、長文のネタを書いたりするようになりました。でも書き方を変えると、最初は全然読まれないんですよ。だから、人のネタを超分析しました。自分が面白いと思った過去のネタを聴き直したり、長文のネタを書き起こしたりして。
これは宗岡さんが言っていたんですけど、「非・芸人の番組がおもしろいってことは、スタッフがおもしろいってこと」だと。「こういうふうにやってください」と言ったら、ラジオ経験のない方たちは基本的にそのとおりにやってくださるので、スタッフの色が出やすいんです。それだけに、パーソナリティに合わないおもしろさを押し付けてしまわないように注意が必要で。だけど、自分がおもしろいと思っていることも反映させたい。僕もそうしたバランスには気をつけていますね。たとえば、おもしろそうなアイデアが出ても、ちょっと芸人ラジオっぽくて、その人に合わないようなら採用しません。
それで、若林さんが好きだと言ってたアーティストを聴いていくうちに、Creepy Nutsを知りました。ヒップホップって、J-POPなんかに比べて主語が小さいんですよね、あくまで「俺の話」っていうか。その個人的なストーリーが、自分の人生と近くても遠くても心に残るんですけど、Creepy Nutsの曲の「俺」は「めっちゃ自分と近い!」と感じて。ベタに「これは自分のことを歌ってるんじゃないか」と思って、すごく好きになったんです。
Posted by ブクログ
オールナイトニッポン55周年企画の一冊。歴代パーソナリティではなく現役の放送作家10人のインタビューというまさに公式裏本。藤井青銅→小西マサテルで幕を開ける辺りから本気度が伝わってくる。個人的には『くりぃむANN』『乃木坂ANN』担当の石川昭人のどこか冷めた目線が印象に残った。もちろんお笑い好きならテレビでも数々の人気番組に関わる飯塚大悟と福田卓也も外せない。オールナイトニッポン論だけでなく、それぞれの人生が数奇な偶然で転がっていく半自伝ドラマとしても面白かった。
Posted by ブクログ
面白かった!
オールナイトニッポンを聴いていると、作家さんの名前はよく聞くし、寺ちゃんみたいに有名な方もいるけど(最近だとこのミスを取った小西さんが一気に有名になったけど)、基本的にラジオを裏で強力に支える人たちがオールナイトニッポンやそのパーソナリティー達を語るのは、コンテンツとしてめちゃくちゃ面白い。とっても良い!
放送作家になるまでの経緯も、本当にラジオ好きが高じてなった人もいればそうでない人もいて、でも会社員みたいに入社すればその役割がもらえるわけではない、椅子の少ないその役割に、辿り着くまでのみなさんの努力は本当にすごいと思いました。そしてやっぱり職人の世界だなぁと思います。
そんなひとりひとりの物語を読んでいると、だからこういうコンテンツが生まれ、支えられて、面白いラジオになっているんだなぁと、ラジオに対しての愛着がもっと沸きます。
良い意味で、一章一章一貫性がなくてトンマナの違う感じになっていて、ひとりひとりの作家さんの唯一無二感が良かった。
そしてやっぱり皆さん多かれ少かれナイナイのオールナイトニッポンに影響を受けていて、すごいなぁと感じました。恐るべし老舗ラジオ。
ナイナイはネガティブなニュースも割とあったりするけど、やっぱり長年続けているのには理由があり、見えない努力や関係性があるんだなぁと。
個人的には一番好きだった菅田将暉のオールナイトニッポン話が少なかったのが物足りなかったなー。
佐久間さんは本人のインタビューがあったから良かったけど。
兎にも角にも一読の価値あり。
すべてのオールナイトニッポンリスナーに!