あらすじ
権威を破壊したアントニオ猪木と、権威を追求したジャイアント馬場。
新日本プロレスと全日本プロレスの存亡をかけた1792~1988年の“リアルファイト”を再検証!
「俺のライバルは馬場さんじゃない。プロレスに対する世間の偏見だった」(アントニオ猪木/本書独占インタビューより)
「2022年、アントニオ猪木が設立した新日本プロレスと、ジャイアント馬場が設立した全日本プロレスが50周年を迎えた。
今も多くのファンの心を熱くする70~80年代の“昭和のプロレス”とは、すなわち猪木・新日本と馬場・全日本の存亡をかけた闘い絵巻だった。
本書は両団体が旗揚げした1972年から、昭和の終わりであり、プロレスのゴールデンタイム放送の終わりでもある1988年までに起きた出来事や名勝負を592ページにわたって網羅。
その魅力を追求する叙事詩となっている」(著者より)
【本書の内容】
“燃える闘魂”アントニオ猪木スペシャルインタビュー
1972 猪木の日プロ追放が引き金となった新日本と全日本の旗揚げ
1973 新日本プロレスの苦しい船出 猪木が頼った“神様”ゴッチの真実
1974 小林の挑戦状に秘められた猪木の思惑 猪木vs小林、昭和の巌流島の決闘
1975 策士・馬場の静かなる“猪木潰し” 空前の「世界オープン選手権」開催
1976 プロレス八百長論との真剣勝負 アントニオ猪木vsモハメド・アリ
1977 世界オープンタッグ選手権開催 テリー・ファンク人気が大爆発
1978 地獄の欧州ツアーに帯同した藤原が語る“シュツットガルトの惨劇”の真実
1979 “過激な仕掛け人”新間寿が語る「プロレス夢のオールスター戦」舞台裏
1980 新日本ブームに対抗する切り札 馬場が3度目のNWA世界王座奪取
1981 新日本が全日本に完敗を喫した仁義なき選手引き抜き合戦
1982 新日ファンに多大なショックを与えた馬場vsハンセンの年間最高試合
1983 “打倒・馬場”の総決算になるはずだったIWGPをなぜ猪木は自ら破壊したのか?
1984 第2回IWGP蔵前大暴動勃発 長州離脱で新日本ブームは終わった
1985 馬場・全日本の大攻勢 ゴールデン復帰はなぜ失敗したのか?
1986 猪木は前田にかつての自分を見た。新日本vsUWF近親憎悪の闘い
1987 『最強タッグ』で実現した最初で最後の超獣コンビ対決
1988 昭和のプロレスの“最終回”だった8・8藤波vs猪木の60分フルタイム
昭和の全日本プロレスの“流儀”テリー・ファンク&天龍源一郎スペシャル対談 etc…
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
1972年の新日本プロレス、全日本プロレス旗揚げから、昭和の終焉となる1988年までの16年間。
ゴールデンタイムのテレビ中継に日本中が熱狂した。
「燃える闘魂」アントニオ猪木。
「東洋の巨人」ジャイアント馬場。
日本プロレスの創始者・力道山にスカウトされた二人は、それぞれの団体を率いながら、熾烈な闘いを繰り広げていった。
この16年間、未だに語り継がれる多くのドラマがあった。
逝去直前の猪木へのインタビューで本書はスタートする。
一つ一つの出来事を丹念に探りながら、当時は知り得なかったエピソードも交えて、歴史をひもといていく。
16年間の旅路の終わりは、テリー・ファンクと天龍源一郎の対談で締めくくられる。
私自身、幼稚園から大学入学までの最も多感な時期に大きな影響を受けたことばかりだ。
「夢なんていうのはそんなに簡単に叶うものじゃないし、追い掛けて追い掛けて、やっと追い付いたかなと思うと、蜃気楼のようにまた遠くに消えてしまう。だから俺があと何年生きるのか知らないけど、最後まで夢を追い続けることで少しでもみなさんのためになればと思っていますよ」(アントニオ猪木)
「70年代後半から80年代前半、オールジャパン(全日本プロレス)のあの10年間のブロックは、グローバル的にナンバーワンのカンパニーだった。ニュージャパン(新日本プロレス)と比較するだけじゃなく、全世界で比較しても、ナンバーワンはビンス・マクマホンJr.のところなんかじゃなく、オールジャパンだったね」(テリー・ファンク)
「俺がプロレスに入る気持ちを固めたのは、ジャンボ(鶴田)とテリーさんのNWA世界戦を観たのがきっかけだからね。1975年だったけど、あの試合を観て『プロレスっていいな』って思ったんだよ」
「そこにはプロレスが、スポーツだとか、lショーだとか、どうたらこうたらってのはないんですよ。観ていて本当に楽しかった。だから、あれが俺のプロレスの原点だと思う」(天龍源一郎)
「プロレスとはゴールのないマラソン」とは武藤敬司の言葉だが、見続ける我々もゴールのないマラソンを走り続けていく。
闘魂も王道も、永遠に輝き続けていく。
Posted by ブクログ
大好物すぎる、永遠に読んでいられる笑
でも、それだけじゃない。
写真のチョイス、切り取り、見せ方。
新日と全日の並べ方、バランス配分。
同世代の人は皆、納得だと思う。
にしても、たった16年なのか!
それが驚き。なんて濃密な16年だったんだ!
Posted by ブクログ
昭和のプロレス史について綴られたもの。有名な事件に関するものが多いので退屈さは無い。昭和の終わりで終わってしまうのでこのまで来ると猪木、馬場がリングを去る90年代後半まで読みたくなる