【感想・ネタバレ】見上げるには近すぎる、離れてくれない高瀬さんのレビュー

神田暁一郎 / たけのこのよう。

「自分より身長の低い男子は無理」
低身長を理由に、好きだった女の子からフラれてしまった下野水希。
すっかり自信を失い、性格もひねくれてしまった水希だが、そんな彼になぜかかまってくる女子がいた。
高瀬菜央。誰にでも優しくて、クラスの人気者で――おまけに高身長。傍にいるだけで劣等感を感じる存在。
でも、大人びてる癖にぬいぐるみに名前つけたり、距離感考えずにくっついてきたりと妙にあどけない。
離れてほしいはずなのに。見上げる彼女の素顔はなんだかやけに近く感じて。
正反対な二人が織りなす青春ラブコメディ。身長差２０センチ――だけど距離感０センチ。

※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください

[ブクログ · ★★★★★]

中学生の甘酸っぱさと青春、思春期の恋心を見事に描いた快作
どうしてもこの時期の女子への身長コンプレックスあるあるを爽やかに描いてます。
この主人公『下野水希』がまた欠点が身長くらいで良い奴。
是非幸せになってほしいと思う。

[ブクログ · ★★★★☆]

中学生は周囲の視線が気になってしまうお年頃。そんなお年頃の、身長差が気になるノミのカップル(って言うのか？)な２人の、もどかしさ満載な、王道ラブコメ。
中学生らしい、思春期真っ只中のもどかしさが味わえる、良き作品でした。
周囲の視線が気になって、相手に近づけなくなったり、何も考えずに放った一言が、実は相手を傷つけていたり(そして喋った本人は何も気づいていない)、家族に反抗してみたりなど、様々な描写がこの世代ならではで、良きです。
終盤に掛けても、この世代らしい決着の付け方で、甘酸っぱかったです。