あらすじ
「あ゛」「ま゛」といったマンガやネットに溢れる「ありえない日本語」。現代は感情を的確に表現するうえで、発音と表記の間にズレが生じており、それを埋め合わせるべく今日もどこかで前衛的な表現が生まれている。それは「五十音図」が誕生した平安時代さながらの状況であり、一〇〇〇年に一度の転換期なのかもしれない。本書は、古代の万葉仮名、「いろは歌」、江戸~明治の文学、学校の国語教育、現代のマンガにいたるまで史実にもとづいて日本語の進化の謎に迫る。この歴史の旅を通じて、「お」と「を」、「は」と「わ」、「じ」と「ぢ」の違いなど、日本語理解が深まる一冊。学校が教えてくれない「あいうえお」の世界へようこそ!
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Posted by ブクログ
「何のために仕事をするのか」の答えは、「自分で何か新しいこと、新しい視点を発見して、それを人にうまく伝えること」
「国語」は、「不条理の世界」を、どう生き抜くかという「方法」を学ぶための「科目」
言葉は道具
言葉は武器
プディパラのプピティォ
Posted by ブクログ
初めて手にした時から、読み終えるのに長い時間を要したのは何故か、考えてみた。というのも、読み終えた今、なかなか面白い内容だったと思ったにも関わらず、途中ずーっと読まずに放置していたから。
考えてみたら、このところ、雑踏の中にいても、電車の中にいても、人々の話し声を聞かなくなってしまった。突然耳に届くのが外国語だったりすることがよくある。「表現する」っていうのは、書き言葉だけで完結するものではなくて、音声や身振りも含まれるわけで、その辺りのバランスが自分の中で崩れてきているからだと気づいた。
そういう意味からして、今回この本を読み終えたというか、再読したのはとても良かった。
Posted by ブクログ
難しい〜!!
「言葉」も「歴史」も好きだけど読むのに時間かかった。
でも
「言葉は生きていく上での武器」
というのには激しく同感。
「言葉は道具」「言葉は武器」
本当にそう思う。
難しいからといってスルーせずに、ちゃんと知りたい。そして次世代の人たちにも知ってほしい。
Posted by ブクログ
あ゛のような言葉が生まれた経緯を国語教育や日本語の歴史から解き明かす本です。濁点や半濁点に関する考察を中心にさまざまなトピックが取り上げられています。国語本はあまり読むことがないのですがこれは面白かった。
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに 1000年に一度の改革期
第1章 あ″い"う"え"お″の誕生
第2章 学校が教えない「あいうえお」の秘密
第3章 国語の授業は謎だらけ
第4章 濁音の不思議
第5章 五十音図の功罪~忘れられた「いろは歌」のこと
<内容>
マンガで書かれる「あ゛」や「き゜え″~」」の表記。そこには通常の「あ」や「きえ~」では表現できない感情が込められている。そこからスタートして、「五十音図」の由来や歴史(つまり、五十音図を使わないといけなくなったわけ=方言では戦争時に話が通じない…)などを解いていく。納得の話だ。ただ第3章で、高校の国語の指導要領が変わった話が差し込まれたのは、ちょっと本題とずれた気がする。また4章以降で「五十音図」と発音とか、いろいろと面白い話が続く。日本語の歴史(特に発音の話とか)がとても役に立つ。