だまされた悔しさと興奮で身体が熱くなる秀作です。
主人公の柊一は、従兄と数人の友達と共に、山奥の地下建築を探しに向かった。
探索していると日が暮れてしまったため、建物内で一夜を過ごすことに。
翌朝、突如発生した地震によって建物内に全員が閉じ込められた。
同時に地下から水が流れ込んでいることが判明。
更には殺人事件も発生した。
水没する建物内から脱出するには、誰か一人が犠牲にならないといけない。
犠牲者を選ぶための、殺人犯探しが始まる。
「殺人事件が起きた建物に閉じ込められ、犠牲者を1人選ばないといけない状況」を想像してみてください。
あなたはどんな基準で犠牲者を選びますか?
・殺人犯
・地下建築の探索を提案した人
・残される家族が少ない人
・個人的に嫌いな人
などが思いつくかと思います。
しかし、作中にこんなセリフがあります。
「愛する誰かを残して死ぬ人と、誰にも愛されないで死ぬ人と、どっちが不幸かは、他人が決めていいことじゃないよね。」
「殺人犯は誰なのか」、「なぜ殺したのか」以外にも、「誰を犠牲にするべきか」。
犯人が分からないからこそ、犠牲者を誰にするのかという価値観を問われます。
「手に汗握るとはこういうことか!」と感動を覚えるほど、物語の世界観に没頭する感覚。(ちなみに私は脇汗も止まりませんでした)
緊張と恐怖と罪悪感に押しつぶされながら、予想できない結末に痺れてみてください。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
終始気が休まらずハラハラしながら読み進めた。登場人物たちが、おかれた異常な環境のせいで感覚が鈍っていき人間ぽさを失っていく恐ろしさを感じた。
私個人は結末にある種のスッキリ感を覚えた。そう転ぶこともあるのか…!!と。人によると思うが。
Posted by ブクログ
お決まりのクローズドサークルをこんな形で作る話は初めて見ました。犯人を見つけるだけでなく、誰を犠牲にするかも決めなくてはならないという緊迫感がよかったです。犯人がわかったのにハッピーエンドにならなかった結末も意外性がありました。全ては犯人の計算通りだったわけですね。
Posted by ブクログ
エピローグの衝撃と絶望感がすごい
みんなのことを考えてたさやか、家族のために犠牲になろうとした矢崎父が死んだから、ノアの方舟と掛けて「この世界は何らかの理由で死=救済であり、人のために行動した人々が救済される」的な展開を想像してたら全然違った。普通に殺されてた
でもこの結末を思ったら、マシな死に方ではあるのかな
最後やばい
推理とかも凄いし何となく犯人この人なんだろうなって思って読んでたけど、そんなことでお話かつまらなくならないくらい最後が凄かった!
驚いた
予想外のどんでん返しでした。
クライマックスに向かうに連れて、読み進める手が止まりませんでした。
犯人がわかって、結末を迎えたと思いなんとも言えぬ後味の悪さを噛み締めていたら、
別の結末が待っていて、さらなる後味の悪さが押し寄せてくるというか、、、
どなたか別の方のレビューにも書かれていましたが、ネタバレされる前に絶対に読むべきです。
本当に面白かったです。
絶望とは何か。
ガッツリしたネタバレは控えますが。
今まで読んだ推理小説の中で、一番自分その場にいるとしたら体験したくない最高に最悪最恐な結末。
逆に言うと本でよかった。サイコパスキラーでも無い、普通(?)の殺人犯なのに胸糞が悪い。頭もいい。もーーーーーー!!!わからないだろうけど伝われ。
普通の推理小説読むのに飽きた人は読むと面白いかも。ただし、最後を読んで後悔はしないでね(笑)
匿名
犯人があっさり言うこと聞くわけないとは思ったけど
まさかの展開で絶望感が凄かった
登場人物の掘り下げがあまりなくて愛着わかなくて逆に良かったなと思えるほど
Posted by ブクログ
はー
賢い。
カメラ見てそんな一瞬で1週間ぐらいの計画よく立てられるな!
とは別に、1週間ぐらいの猶予あるなら、殺人とか気にせず取り残されるの選ぶけどな。
って思って入り込めなかった。
最悪2人で残ってくれれば耐えられそう。
そうするとみんな死ぬんですけどね。
Posted by ブクログ
最後10ページで一気に評価上がりました。
それまでは結構淡々と進んで行く感じがして、
申し訳ないけれど『最近の小説はいろんな方法で
登場人物を閉じ込めるよなぁ』くらいにしか思っていなかった。
実際謎解き場面も淡々と進み、犯人も淡々と行動…
これどうやって終わるのかな、もうページないぞ、
自分たちの罪の意識との葛藤、脱出の喜びとか、
センチメンタルな気持ちで後ろを振り返る…とか?
と思ってたら、とんでもない。
ここにそれを書くことは最大の禁忌だと思うので、
(それでも念のためネタバレにしておく)
是非とも読んでほしい。
そしてその後、前のページに戻ると
淡々と感じていたものが全然そうは見えなくなる不思議を
是非とも体験してほしい。
私は読み終わって一日経過したが、
地面の下から、まだゾワゾワしている。
Posted by ブクログ
怖い。怖すぎる。
彼らのその後を思うだけで震えてくる。
衝撃の結末!!ってレビューは目にしていたのである程度心の準備はしていたのだが。
なんかもう地下建築の構造とか複雑すぎてよく分からなくなり途中だいたいの感覚で読んだりしたけどそんなんどうでも良くなるくらいの結末。
最大の恐怖を残して終わる最後の一行よ…。
もう読みたくないし人にも勧めたくない笑
Posted by ブクログ
本屋さんで話題の本とずっと見ていたので読んでみましたが読んでいて終始怖かったですが、読むのをやめられなかったです。
最後が怖すぎる...犯人が分かってからこのままでは終わらないんだろうなーとは思っていましたが、最後が怖すぎる...とても面白い作品でした。
方舟にいるのを想像しただけでも息が苦しくなりました...
Posted by ブクログ
外に出られない閉じ込められた空間で、地下から水が迫ってくる…読んでいて自分も閉じ込められている気分になってずっと息苦しかった(笑)
犯人が明かされて、「ふーん、この人が犯人か」と読み進めていると、ある一行で「えっ!?」と声が出て鳥肌が立った。そうきたか…。最後はびっくりな展開でした。
Posted by ブクログ
全体的に暗い雰囲気で進む中で密室空間で起きる連続殺人と迫り来る水の恐怖にゾクゾクするような展開。最後のオチにはなかなか驚いたのでそれなりに楽しめた。
不気味な地下施設に入って泊まるとか、結構ミラクルな状況で地震が起きたり、そこですぐ殺人する瞬発的な発想だったり、その後の推理における断定の仕方など、やや疑問を感じるところがあったり、いろんな点でケチをつけたくなるような事はあったけど。
でも最初にみんなで話して協力してハーネス作れば1人だけ先に脱出して助けを呼べたんじゃない?という気もする。
Posted by ブクログ
愛されてる人と愛されてない人〜みたいな話は考えさせられたけれど、
なんか全体として上手く読めなかった。
まず地震が怖くて怪しくて、だからあれもトリックの一つかなって思ってたけどただの土台を整えるために起こったことだった。
あとはやっぱり犯人の動機がどうしても理解できなくて、まあ自分がそんな極限状態になったことないからわかんなくて当然なのかもだけど
ほんとにそれしか方法なかった????みたいな、なんでそれでいこうと思った??みたいな気持ちになっちゃった。
さすがに最後にトランシーバーかかってきたときはヒッ!!って言ったけど、こわっ!ではありつつなんでや、、っていう納得いかない気持ちが残った
めっちゃ楽しかった!って人の読み方を知りたいから口コミを見漁ることにする
映像になったのみてみたいかも
従兄弟が有能すぎて逆に不自然
面白かったけど従兄弟これあの名探偵でも裸足で全力で逃げ出すレベルで有能すぎるでしょww
そこらへん言及あったかな?なんか不自然だった
あと犯人はそれなりにミステリー読んでる人ならすぐに察しがつくと思う
オチはGood
結末ありき
二作目まで読みました。どちらも私には合いませんでしたが、どちらかといえばこちらの一作目のほうが好きです。
結末は中盤でよめてしまいました。どんでん返しなことと、タイトルから想像がつきます。
なにが納得できないって、犯人の動機、人間関係の希薄さですよ。これだけ多くの人間たちが出るのに深みが無いんです。
主人公はある女の子に好意を抱いてるのはわかるのですが、その理由も明かされず。
その女の子だって最後の最後にサイコパスぽくなったってもうちょっとそういった裏事情とかわかればもっと楽しめたのかと思うんですが。一人しか生き残れない、どうせみんな死ぬんだからって言ったっていきなりそうサクサク友達殺せますかね。