【感想・ネタバレ】差別は思いやりでは解決しない ジェンダーやLGBTQから考えるのレビュー

あらすじ

思いやりを大事にする「良識的」な人が、差別をなくすことに後ろ向きである理由とは――。
「ジェンダー平等」がSDGsの目標に掲げられる現在、大学では関連の授業に人気が集中し企業では研修が盛んに行われているテーマであるにもかかわらず、いまだ差別については「思いやりが大事」という心の問題として捉えられることが多い。なぜ差別は「思いやり」の問題に回収され、その先の議論に進めないのか?
女性差別と性的少数者差別をめぐる現状に目を向け、その構造を理解し、制度について考察。
「思いやり」から脱して社会を変えていくために、いま必要な一冊。
「あなたの人権意識、大丈夫?
“優しい”人こそ知っておきたい、差別に加担してしまわないために――。
価値観アップデートのための法制度入門!」――三浦まり氏(上智大学教授)、推薦!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

思いやり"だけ"では解決にならない
はたまた逆効果ということありうる
個人の問題として帰着せず社会の問題、構造の問題と認識して仕組み/制度を変えていく……
そういう流れを促していきたい、と強く思えた本でした

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2022年11月28日

Posted by ブクログ

この課題については何かしっくり来ないことが多かったのですが、その要因が何なのかを教えてくれる本です。で、自分はどうするか?

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2022年09月27日

Posted by ブクログ

LGBTQだけに限らず、カミングアウトしないことによる大変さというのは、あらゆる類いのマイノリティの人が抱えている問題だと思う。

カミングアウトするのも相当な勇気が要るし、かといってカミングアウトしないのもかなりのストレスがかかり続ける。

すべての人が気軽に自分のことをもっとオープンにできる世の中になったらいいなと思う。

そのためには思いやりだけでは不十分で、様々な法律や制度が必要になるのだと思う。

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2023年06月01日

Posted by ブクログ

ちょうど同時期に読んでいた『他者の靴を履く』と同じメッセージを読み取った。
感情や思いやりの課題ではなく、正しい知識と必要なスキルを持って理解し行動すること、1人の行動に頼らず仕組み化すること。

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2022年09月11日

Posted by ブクログ

LGBTQは思いやりでは解決せず、法的整備が必要なことはわかったが、おおまかな概要がわかっただけでトランスジェンダーの深い理解にはつながらなかった。

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2024年02月17日

Posted by ブクログ

差別は思いやりでは解決しないということがよくわかる本だった、、

制度と実践

徐々にではあるが、良い方向に進んでいるとは思うけれど

私達より上の世代が引退し、下の世代に自分達の価値観を押し付けないことが大事だと思う

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2023年12月18日

Posted by ブクログ

人権研修の感想などで、差別について「思いやりが大事」という心の問題として捉えられることが多いということについて問題だと提起し、女性差別に係るジェンダー課題と性的少数者差別に係るLGBTQ課題を取り上げ、差別の構造を解き明かすとともに必要な制度的対応について考察。
差別には構造的な課題があり、その解消に向けては制度的対応が必要という主張はそのとおりだとは思うし、ジェンダー課題やLGBTQ課題についての本書の整理は非常に参考になるものだった。
ただ、「思いやり」という言葉が適切かは別として、著者は差別の解消に当たっての「個々人の意識」の重要性を軽視しすぎているように感じた。
著者は制度を変えるために個人も動くべきという主張を持っているように思うが、一個人が動いて制度を変えるということには限界もあるし、そもそも制度を変えるために上司への提案などのアクションをするというのはかなりハードルが高いことで、それをできないからといって個人を責めるのは酷であると思う。
そもそも差別(特に、本書でも取り上げられていた意図せざる差別)を解消するためには、制度的対応も重要ではあるが、差別があるということを認識し、差別の対象となっている属性(LGBTQ)について理解を深め、日常生活の中でもそういう理解をベースに想像力をもって人と接するというような「個々人の意識」が果たす役割が最も重要だと考える。そういう点で、著者の議論には十分に納得できなかった。

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2023年07月17日

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