あらすじ
「困ったときには私に会いに来てもいい。そのときは裁判官としてできるだけのことをします」――公判中、氏名を黙秘し続けた窃盗犯に罰金刑を言いわたして。情を交えず、客観的な証拠だけに基づいて判決を下すのが裁判官の仕事。しかし彼らも人の子。重い刑を言いわたす前には大いに迷うし、法律と世間の常識のギャップに悩むこともある。葛藤を乗り越えて、自らの信条を賭して語りかけるとき、被告人の頑なな心が氷解しはじめる――。ベストセラー『爆笑お言葉集』に続く涙のお言葉集。
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Posted by ブクログ
うーん。大体の裁判官って男の人であることで悩まないんだろうなあ。って思いながら読んだ。法廷通訳の話がちょろっと出てきて、大変そうだなあと思った。
Posted by ブクログ
前作の「裁判官の爆笑お言葉集」が面白かったので読んでみた。今回は前作と違ってタイトルの通りいい話が多く載っていた。読んでいると法律についての雑学が知ることができて良かった。読んでいると色々なことを考えさせられた。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「困ったときには私に会いに来てもいい。
そのときは裁判官としてできるだけのことをします」―公判中、氏名を黙秘し続けた窃盗犯に罰金刑を言いわたして。
情を交えず、客観的な証拠だけに基づいて判決を下すのが裁判官の仕事。
しかし彼らも人の子。
重い刑を言いわたす前には大いに迷うし、法律と世間の常識のギャップに悩むこともある。
葛藤を乗り越えて、自らの信条を賭して語りかけるとき、被告人の頑なな心が氷解しはじめる―。
ベストセラー『爆笑お言葉集』に続く涙のお言葉集。
[ 目次 ]
第1章 裁判所は悲しくなります
第2章 裁きっぱなしでは終わらせない
第3章 名古屋地裁やじうま傍聴記
第4章 社会の巨悪に物申す
第5章 世界の爆笑お言葉集
第6章 反省の見分け方、教えます
第7章 法律の壁に挑む
第8章 危険運転致死傷罪は宝の持ち腐れ?
第9章 一緒に幸せを探しましょう
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
一筋縄ではいかない裁判の中で生まれた裁判官の言葉から、彼らが何を考え、何を迷い、何を恐れたのか、どこを目指していたのかをうかがい知ることができる良著。
Posted by ブクログ
危険運転に関する話題は大変興味深かった。
クスリと笑ってしまう一言から大変重い言葉まで。
裁判官という職業に対する考え方が変わった。
裁判員制度運用前に読みたい一冊。
Posted by ブクログ
著者の前作『裁判官の爆笑お言葉集』も読んだのですが、このシリーズは面白いです。思わず読みいってしまいます。裁判という衆人が注目し、厳粛な雰囲気漂う空間で語られる裁判官の味のある言葉が、どれだけ被告に届いたのかは分かりませんが、私はいろいろと考えさせられました。とくに印象に残ったのが福岡の飲酒運転による3児死亡事故についての裁判官の言葉は、法律の限界とそれに葛藤する司直の方々の苦しみが伝わってきます。「人治」ではなく「法治」であるわが国における法の番人に敬意の念を抱かずにはおれません。
Posted by ブクログ
裁判傍聴に行ってみたいなと思い、
どんな世界なのかと思い読んでみた。
各々の裁判官の特徴が書かれていて、
じーんとするような人情的な言葉をかける方、感情的に被告人に説教する方など様々。
判決を言い渡すだけじゃなくいろんな言葉をかけるんだと、知らない世界を知れて面白かった。
ただ裁判官のお言葉だけでなく事件の概要の詳細に目がいってしまい。やりきれない事件が多いんだなと。
誰もがこんな状況になれば正常な判断ができるかなんてわからないだろうと思わせる事件が多いことに驚いた。
Posted by ブクログ
知らない世界を知ることが出来るのが読書の醍醐味としたら、「裁判」という世界も一般にはあまり馴染みのないものだろう。
本書は、その世界の一面を簡単に知ることが出来るという点で興味深い。文章がかるーいのも、読みやすい。
Posted by ブクログ
裁判傍聴を趣味とする北尾トロさんの「裁判長!これで執行猶予は甘くないすか」ではおもしろく傍聴について知ることができます。また「裁判官の人情お言葉集」では客観的な証拠だけに基づいて判決を下すのが裁判官の仕事ですが、彼らも法律と世間の常識のギャップに悩んでいるのです。そんな様子が分かる1冊です。
Posted by ブクログ
刑事裁判の裁判官の言葉を引用し、背景や著者の考えを述べた本。「裁判官ってなんかかたそうだけど、こんな人情にあふれたことも言うんだ」ということが伝えたいメッセージだろう。
いろんな事件から引用されていて、読み物として面白く読めた。
裁判員制度が始まって数年経った時期に広く読まれるのは悪くないと思う。
Posted by ブクログ
裁判官も人だもの。言いたいことだっていっぱいある。
けど、たぶん裁判官はブログは書かない。裁判官が「今日の被告人はゆるせない」とか「今日は判決ばっかりでかったるかった。あー証人尋問が待ち遠しいー」なんて書くことはありえない(と思う)。
この本は単純に法廷マニアの方が書いた本だけど、一部でも裁判官の人となりを紹介するのは意義があることだと思う。
Posted by ブクログ
前作の「裁判官の爆笑お言葉集」に続き、
つつがなく、粛々と進行する裁判中、
思わず発せられた裁判官達の「心の声」「魂の叫び」
を拾い集めた名言集。
本作の筆者は私と同世代であるせいか、
つい親近感を覚えてしまい買ってしまう。
かつては司法試験にチャレンジしていた人なので、
本当はもっと難しい専門用語や表現も
知っているにも関わらず、
一般の人向けにかなり噛み砕いた、
判りやすい言葉を使用しているところに
好感を持っている。
今回取り上げられた裁判官の「お言葉」は、
前作選ばれたものより、若干パンチ力が落ちた気もするが、
章毎に挟み込まれた「コラム」には、
裁判に関する用語の説明などの基礎知識が書かれているなど
より実用的になったと思う。
そして日本の裁判、法律制度に対する筆者の思いも
前回よりも強く、熱く語られているような気がした。
本文に登場する、筆者にその「お言葉」を取り上げられる
裁判官同様、そんな筆者もまた「人の子」で、
本文中には、日本の裁判制度にまつわる
「本当にこれでいいのか」といった
複雑な思いや迷いが詰められている。
いよいよ今年の5月にスタートする裁判員制度について、
意識した内容も盛り込まれており、
裁判員に選ばれた人はどのような意識で臨んだらよいのか、
その心得やまたこれから新しい制度を取り入れるにあたって、
プロの裁判官はどうあるべきか、などといった筆者の持論を、
展開している。