感情タグBEST3
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著者と同じ立場の者として、首が折れるほどうなづけるところがたくさんあった。語り口も軽妙で楽しい。前作も読んだが、今回は多少毛色が違って、「学問とはなにか?」「研究とはなにか?」ということも触れられていた。いろいろ思うところはあったけれども、著者のメアドも載っているので直接意見をぶつけてみてもいいかなとも思った。ここまでやってみようかと思ったのは初めてかも。
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実はこの本を書いている作者も2011年の4月以降の身分は未定なのだそうです。ここに書かれているのは『高学歴ワーキングプア』から3年後の世界です。
最初に僕が読んだのは彼の前作である『高学歴ワーキングプア』よりも先にこっちを読んでしまいました。僕は大学時代に作者と似たような経歴の持ち主にあったことがあるのですが、読んでいて彼のことを思い出してしまいました。彼とはもうおそらく会うことはない、もしくはあっても挨拶すらすることはないであろうということが明白ですが、無事に生きていることを願っています。
昔よく親戚に『末は博士か大臣か』なんでおだてられて僕もアカデミズムの世界を一度は志したことがありますが彼らは彼らで大変なものだということをこの本でうかがい知ることができました。
日本の社会では文系理系問わず、博士号までとっても、大学の研究職以外彼らを生かす土壌がないために研究職につけなかったいわゆる「ノラ博士」たちはコンビニや現場仕事、果ては作者のようにパチプロで糊口を凌いで生計を立てなければならないという現実を見ると非常に暗澹たる思いがいたします。
彼らにリスペクトがない社会というものは必ず衰退のほうへ向かっていくと僕は個人的に思っているのですが…。
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大学院に行くよりも敢えて留年して新卒者になった方がメリットの大きな国になってしまったのか。キチンと勉強した人が報われない社会に絶望感を覚えます。
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「高学歴ワーキングプア」著者の近著。
本気で書いているのか茶化しているのか不明なところもないではないが、現状の問題点をかなり正確に鋭く指摘している。
誰もが間違っていると分かることが正せないのがこの国の行政の特徴の一つか。
今後この世界は大きく変化するのか、そうでもないのか?
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博士の問題について触れている希有な本。国民の多くはこの問題に関心がないから、アカデミックに関係する人が読者のほとんどだろう。実際、私も現役の大学院生(修士課程)である。研究室の先生(助教)が僕らの就職時に、君たちはいきなりパーマネントだから羨ましいよと言っていたのをこの本を読んで思い出した。博士の危険度は4回生の時に気づいていたので、全力で回避するように頑張ってきたが、全容を知るとやはりという感じである。
この本や前著「高学歴ワーキングプア」はリスクの認知として学部生が一読すべき本だと思う。
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大学の博士課程に籍を置きながら研究所で研究生として研究(理系)してますが、博士号取り立ての若い人が任期付のポスドクなのは、当たり前だと思ってました。
大学の現状を目の当たりにしてないので、何とも言えませんが。
むしろ、研究所なんかではパーマネント制度は廃止されてる所も多い気がします。
とはいえ、更新ありだから、パーマネントとそこまで変わりないのかもしれませんが。
といいつつ、博士課程修了しても、運良く博士号とれても、アカデミックな世界に残るつもりは断じてない。
就活厳しいだろうな。
この著者の本は、絶対アカデミックな世界には残らない、という意志のモチベーション維持に非常に有効です。
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水月氏がこれからどういうプランを描いているのか分からないが、一つのけじめの書となったのではないかと思う。
前半は、前著「高学歴ワーキングプア」の続編にあたる所で、後半は、この間にあった自らの心中の変化を赤裸々に語っている。
著者とほぼ同じ境遇で大学院時代以降を過ごしたため、共感できる所が多い。上の世代が大して仕事もしないのに既得権益を持ち、日々学内で振舞っていることに対し多いなる不満を持っている。
さて、本著の評価であるが、ロジックとしては前著でほぼ語り終えているので、新規に分かったことはなかった。それでも、後半部分については著者の人となりが理解できたので、前半☆3、後半☆5で、トータル☆4つとした。厳し目の評価と思うが、更なる期待を込めての☆4つと捉えていただきたい。
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博士地獄という蟻地獄から辛くも逃げ出したつもりが,司法制度改革という別の地獄に捕まっているというのは,タチの悪い冗談としか思えない。それでもこれが現実だとすれば,希望を捨て,「しぶとく」生きねばならないのだろう。くだらない枠なんかにとらわれず,少しでもましな場所を求めて。自分に何ができるのか,自分は何がしたいのか。30過ぎても結局こんなんですわ。
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ホームレス博士~派遣村・ブラック企業化する大学院~ (光文社新書)2011/8/5
博士号よりも一杯のコーヒーの方が 自分自身の身を助けてくれる
2016年1月14日記述
高学歴ワーキングプアという著作を持つ水月昭道氏の本。
本書も基本的には前作とほぼ似ている。
ただ具体的な解決策が提示されていない点。
あまり新しい事実が浮かび上がっていない点で物足りない。
東大大学院の博士卒の就職率が40%程度というのは驚きだ。
年齢が高すぎて企業も敬遠するのだろう。
せめて修士卒で軌道修正出来ていればと悔やまれる。
第二部の水月昭道氏の半生を振り返った箇所は少々興味深かったが。
特にパチプロ生活している辺り。
勝ちだしたら常連客への一杯のコーヒーの差し入れが
円滑な店内の人間関係を作るという辺りはリアルで勉強になる。
ちょっとおごる事の大切さが見えてくるようだった。
これは他の場面でも使えそう。
博士号よりも一杯のコーヒーの方が自分自身の身を助けてくれるのだ。
P65の先生を信じて大学院に進学しても良いのかという事への悩みに対する答えもちょっと腰が引けている。
堂々と君は騙されている!大学院進学なんてしなくて良い!!
他に大学院進学を考える人にデメリットを教えるべきだと即答して欲しい所だ。
まあ、先生の諸事情を鑑みて許してやって欲しいとか書いちゃうあたりに水月昭道氏のやさしさとその甘さ(結果としての高学歴ワーキングプア)が目につく。
あと文科省や大学運営者がクソなのは間違いない。間違いないのだが陰謀論めいた文章、データや実名を示さない書き方には違和感を覚える。
コイツが犯人だというのを特定しないといけない。
かつて大学院重点化政策を推進した文科省官僚の名前くらいは示して欲しい。
分数も出来ない大学院生と一般大学院生を批判した西村和雄氏の言説について冷静に考えれば大学院を増やしたのはどこの誰だったのかと水月氏が西村発言を批判するのには強く同意する。
大学院生数が増えすぎたのが大学院生の学力低下の原因ならさっさと大学院の数を徹底的に減らせば良い。
それを言わないやらないは欺瞞以外の何でもない。
ただ西村和雄氏への批判も前作高学歴ワーキングプアでは実名で記載していたのに本作ではきちんと書かれていない。
(前後文脈で西村和雄氏だとはっきり分かる)
その点でも腰が引けているなと。本来はその辺ははっきり書くべきだろう。
ルポにもなりきれていないし意見としても解決策が示しきれていない。
ちょっと本作はなんとも未発酵だなという感じがぷんぷんする。
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20年間で大学院生が激増しているという事実に驚いた。日本では大学院生の就職先がないために、高学歴を身に着けたがゆえに皮肉にも経済的独立が困難になる。
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前半は結構納得したり、よくぞ言った、みたいなとこあったけど、後半きれいごとでまとめすぎかなぁ…。
前作読んでないので読んでみたい。
自分はまだ恵まれてる方だとポジティブに考えることができるけど。
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著者が博士出身ということもあり、生々しい問題を感じ取ることができた。が、逆に博士出身によりかなりバイアスが掛かった論理が展開されている風にも見れる。
いまや高学歴ワーキングプアは珍しい問題ではないがゆえに、積極的に解決しようという風潮もない。
これは世界レベルではなく、日本独特の問題であるから、既存の解決策などなく困難なのは理解できる。
博士過程に進学した学生の自己責任一点張りという雰囲気も良くないと思う。
昔博士過程に進もうとしていた自分の命知らずさを実感する。
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博士号を取得しても大多数の人が正規の就職を得ることができない。それは、大学教育機関の仕組みそのものにゆがみがあるからである、という主張の本。日本という国の国益を考える際、技術や知識に優れる博士号取得者を量産し、彼らに適切な仕事をしてもらう、というのはとても合理的なことだと思う。しかし、量産するだけして、生活を保証するようなまともな仕事はないといういびつな構造になっていることにはっとさせられる。そのことに気づけたのは本書を読んでよかった点である。第一部は上記のような感じなのだが、第二部からちょっと語り口が変わってしまったような気がする。まるでお坊さんが説法するかのようだ。「ご縁」という言葉が多用されており、違和感があふれる。
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少子化なのに大学院が増えて,博士号とっても正規雇用がない人がもうずっと増えている。著者もその一人で,三年前にも『高学歴ワーキングプア』を書いて,かなり売れたらしい。著者は仏教家,名前は法名?
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「高学歴ワーキングプア」の続編。
博士号をとってもパーマネントな職を得られない博士の現状が詳しく紹介される。今のアカデミックなポストの体系が、教授・准教授が多く助教が少ない逆ピラミッド型になっていることからも、いびつな状態にあることがわかる。まあ大学に限らず、日本型企業の現状もこれと同じことが言えるのだろうが。
本書の最後の方に、次のようなことが書かれている。大学院(特に博士課程)は(アカデミックな研究者としての)トップスター養成機関になっている。トップスターになれなかったものは落ちていくだけという仕組みは問題である、と。
全くその通りだと思う。
博士号を取っても就職できない問題が「自己責任」か「制度の問題」か、というのは場合によるので一概には言えないものではあるが、簡単に「自己責任」と片付けるのはやはり短絡的すぎる。
そもそも大学院重点化は日本の技術力向上を目指していたはず。アカデミックに限らず、民間で活躍できるようなキャリアパスを大学側でも意識されるべきなのであろう。
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成功/失敗体験が人をポジティブ/ネガティブにさせるのか?
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学歴ロンダリング
鳩山元首相の息子だって海外で研究
決意で自分の道を選べるほど「人間ができている人」はいない
権力に迎合する学者たち
知識人が爆発したら
「覚悟」とは、自分で「する」ものではなく、「させられる」ものなのかもしれない
幸せに代わる納得
travel の語源、苦労
博士課程がトップスター養成講座、あとシラネ。