あらすじ
こんな人物が身近に現れたら、彼/彼女は死神かもしれません──(1)CDショップに入りびたり(2)苗字が町や市の名前と同じ(3)会話の受け答えが微妙にずれていて(4)素手で他人に触ろうとしない。1週間の調査の後、死神は対象者の死に「可」「否」の判断を下し、「可」ならば翌8日目に死は実行される。ただし、病死や自殺は除外。まれに死神を感じる人間がいる。──クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う、6つの人生。金城武主演で映画化された原作です!
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ゴダールの『女と男のいる舗道』はそんなに刺さらなかったけど、引用の作品も観たいと思わされるくらい良かった。
死が特別ではないけど「大事」というのは本当にその通りだと実感する。
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好きな文体だった。
死神が主人公なのにファンタジー感は強くなく楽しめた。(ファンタジーはちょっと苦手)
様々な人の人生があり、必ずや迎える死に対する考え方が面白かった。
雨の日に「千葉」と名乗る人に出会ったら、そして親しくなったら…ちょっと怖いなぁ。
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推理小説?は何冊か読んで自分にはハマらない、と思っていたけどこれは好きだ
特に最後2つの短編は良かった。
千葉の淡々としているようで、意外と人間のことを理解しているところ
暑くないが冷たくない、その空気感が良かった。
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これ大好きだけどなんで好きだったのかなと思って、再読したら、最後の話の意味がよく分かり、最後の話の空気感がとても好きでした。読後感がとても良い。人間と死神の噛み合わない会話が面白すぎました。
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死神と雨は、よく似合う。雨の日急に現れた人がいたらそれは死神かもしれないのです!死神も悩みながら仕事しているのです!伊坂幸太郎さんは、ほんとに大好きです!どれを読んでもおもしろい。
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雨の季節に再読。
死神から見る客観的な人間像が面白い。死神の千葉と対象者たちの間で「この人は本当は死神なんだよー!フフフ」なんて死神寄りで読んでいたら、だんだんと「うんうん。人間ってこうなんだよ…」と人間側の気持ちになり、切なくなり、最後に向かっていくにつれて人間として生きる楽しさと悲しさがしみた。運命って、擬人化したらこういう感じか、と思った。
色々な趣向が楽しめる短編集で、再読してよかったと思った。
「お前らホモか」に対する千葉の返答が最高だった。
好きな作品
小説をあまり読まなくなった今でも大好きな作品です。短編集になっていて、人に無頓着な死神が依頼をこなす日々なのですが、少しずつ あの人はーーと振り返る場面で知ってる人物がでてくるので ともに時間旅行をしているような気分になります。
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面白かった。
特に最後の終わり方に時代の流れを感じて、ハッとして、よくできている物語であると感じた。
死神の純粋な心と人と対話していく中で学んだことが色々と入り乱れていて、それまた面白さを感じた。
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この世界には死神がいる。
死神は、死の対象者となった人間を調査し、一週間のうちに対象者の死の可否を下す。
調査は儀礼的なもので、死神たちは基本的に可の判断を下すらしい。
私は「恋愛で死神」が心に残っている。
死は人間にとって悲しいこと、辛いことととらえられるが、誰しもに訪れる当たり前のことでもある。
何のために、誰のために生きるのか?
自分を想い、認めてくれた人間のために生き、死ぬことは、少なくとも本人にとってはきっと幸せなことだと思う。
死神の視点で語られる物語であるからこそ、人間の死よりも人間の生き方に焦点が合っていると感じた。
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不慮の事故や事件で亡くなる予定の人を1週間見守り、「可」「見送り」の判断をくだす死神のはなし。
もし死神が本当にいたら、こんな風に不思議なおもしろい人なのかな。仕事をこなすうちに、少し人間味が出てきて、愛おしく思えてきた。もし、死神がそばに来たら、この人は死なせちゃいけない!と思えるような人でありたいな。
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死神千葉が出会う六つの人生の物語。
伊坂幸太郎さんの物語は比較的読みやすいなと。
死神と言うと骸骨で黒い布着てて鎌を持っていてって感じだけど、この作品の死神はミュージックが大好きで、その時々で姿を変えて、ちょっと人間とズレていて、素手で人に触れると失神させてしまうという不思議な人。
ちょっとしたどんでん返しや単独した物事の中での繋がりがすごく面白かった。
1。
電話応対係の女性の物語。変な苦情を言ってくる相手がまさかのプロデューサーみたいな人で彼女の声が気に入ったからは面白い。
可を出しがちな中で見送りになり、最後の物語で改めてCDを出して話題になったらしいってことがわかるのが良かった。
2。
任侠の男の物語。
死期が分かる彼こその彼は今死なないというラストの良さ。
3。
片思いをしている青年の物語。
普通に片思いをしている青年がストーカーかと思ってた。申し訳ない。
4。
凶悪犯の逃亡の物語。
死神が冷静すぎて面白い。
視点を帰ることで加害者と被害者がひっくり返るのが面白い。彼のことを思ってが悪い方へいってしまったのだろうか。
5。
美容院を営む老女の物語。
最後の最後に彼女が3で登場した女性だとわかる。
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伊坂幸太郎は終わり方がかっこいい。そんな彼の短編集は多様な終わり方を味わえて楽しい。特に“死神と藤田”のドアに視線を釘付けにされるラストが良かった。
“旅路を死神”のロードムービー感も好きだし、“死神対老女”で泣かせてくるのも憎い。“吹雪に死神”だけはちょっと稚拙に感じた。設定を活かした遊びっぽい話なのでシビアなことを言うべきじゃないと思うが。
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さすが代表作。スラスラと読み進められ、様々なシチュエーションの短編を次々と堪能できる。しかも終盤になると全てが繋がっていることに気付かされる。爽快かつ充実のエンターテインメント体験だった。読んでいない人にはぜひお勧めしたい作品
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死神の千葉のキャラクターが淡々としているけど、どこか人間らしさや親しみを感じるキャラクター設定で良かった。そして死神という異種から見た人間世界の視点というかたちで、人間の面白さや非合理的さなどが新鮮に伝わってきて面白かったです。そこまで客観的に社会を眺められる伊坂幸太郎さん天才やなあ。短篇集だから気軽に読めるけど、実は時代も違くて少し繋がりがあるっていうことが最後にわかって良かったです。個人的には盛岡と東北方面に逃げていく話が終わり方含めて良かった。お母さん、元気にしていたんだなぁっても思いました。
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再読。
同僚がちょいちょい出てくるの、いいよね。
死神と藤田、吹雪に死神が特に好き。
前に読んだとき気づかなかったけど、春出てきてるじゃん。伊坂さんの作品はそういうところも楽しめていいよね。
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全て死に関係する短編集だけど、嫌な気持ちにならない不思議な読後感。
『旅路を死神』『死神対老女』が特に好き。短編集なのに大きな伏線が回収される気持ちよさ。
面白かった!
★ 4.5
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アニメ「デスノート」にハマって「生死」がテーマの作品を無性に読みたくなって手を伸ばしました。千葉さんのキャラクターとストーリー展開が面白くて惹き込まれました。「死」は、死神の手によって前触れなく突如やってくるものなのかも。
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短編集で伏線回収があるとは思ってなかった。展開がテンポ良すぎて、読んでてずっと面白さを感じれた。死神の人離れした発言が凄い好きで何回も笑えたな〜。「死神で恋愛」が自分の中で1番好きかな、結ばれて欲しかったです。自分の今の人生、「見送り」なのか「可」なのか、千葉に見極めてもらいたい。
奥入瀬渓流の描写が頭の中で想像出来るくらい細かく書かれていて、この本を貸してくれた人と奥入瀬渓流行ってみたいと思いました。
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爽やかな読後感。
死神の話なので、爽やかと言うのもおかしなことだが、千葉さんの相手への寄り添いがすごく良い間合いで、不思議な信頼関係が感じられるところが爽やかさの所以かと。
とても面白く読めました。
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伊坂幸太郎の短編が実は繋がっていて的な小説がとても大好きで面白かった。それぞれの編において違った面白さがあって飽きずに読める。特に『吹雪に死神』は設定が面白くて感心した。死神が主人公である故に、人間について考えさせられる部分もあったし、エンタメとしても面白いとても良い小説だった。主人公の意外と人間的なところも面白い。おしゃれな文章が多くてそれも楽しめた。
[人間というのは、眩しい時と笑う時に、似た表情になるんだな]
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こういう連作が、実は水面下で地続きになっているような構成好き。死神の設定がちょっと独特で、無機質のようででも人間っぽいところもあってなんとなくかわいくてよかった。1作目から最後の話まで、想像よりも時間が流れていたことに普通にびっくりしたな。ちゃんと生きて生活していてよかった。
どの話も好きだったけど、死神と藤田が好きかな。でもどの話も良かった。
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とても面白かった⭐️4.5です
ある意味個性的な死神がそれぞれの事情を抱えた人のもとを訪れて死についての可否を判断する
どうせ人は死ぬのだから基本的には可であるというのもある意味うなづけるが、それでも生きて欲しいと思う人もいる
ラストの老女の話がいくつかの物語のフラグ回収になっており、スッキリと読み終える事ができたのもよかった
自分も親を看取り、子供たちもある程度独立し始めているので、いつ死んでも悔いは無くなってきているが、病気で苦しんで死ぬよりは死神さんが来てあっさり死ぬ方が良いのかも…
Posted by ブクログ
死神千葉の視点から、沢山の人の死を描いたつながりのある短編集。この世界では死の1週間前に死神が派遣され、死ぬ事の可否を判断される。基本的にはほとんどの人間が可、として死ぬ運命にあるが、千葉は少し変わっていて1週間じっくりその人の最期を見届けている。全てが同じ世界での話なので、時間軸をうまく使った心地のいい結末が待っている。軽妙なやりとり含めやはり伊坂幸太郎は面白い。
死神の精度
初めて伊坂幸太郎さんの小説を読みました。
とても読みやすく、優しい感じで進んでいく伊坂さんに惹かれました。
全6話だったのですが、1つ1つの物語に心惹かれました。
最後の話で繋がる温かさを感じました。
千葉さんはどうやって可なのか、見送りにするのかーと思いました。
なんだか深いものだなーと。
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死神が6人の生か死かを見届ける物語。
と言っても、この人は善良だから生を、とかこの人は悪者だから死を、みたいな高尚な話ではなくて、基本は死ぬ。そこは概ね揺るがないから感動的な心に訴えるような話ではなく、命を扱うにしては割と淡々としていて新鮮味がある。
だからと言ってつまらないかというとそうでもないのが素晴らしい。達観した位置から見る人間と、時折見せる伊坂節が心地よい。
例えば「どうして、人間は、人を殺すんだ?」という問いに「恨みや怒り、計算」と返す。すると、死神は「人間はよく計算間違いをする」とさらに返すところとか。
少し達観したところから人間らしさを指摘するところがこの小説の面白さの真髄だと私は感じた。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎作。
ポップでありながらおしゃれな雰囲気が良かった。
語り手が超越した存在な分キャラクターの人間味が際立つ短編が多かった。
『旅路を死神』と『死神対老女』が好き。
特に『旅路を死神』の森岡は不安定ながらも純粋な性格が見て取れてよかった。
死神が唯一好きなものが『ミュージック』嫌いなものが『渋滞』っていう設定センスすぎる。思いつかない。
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初めての伊坂作品。死神の人間に向けられた考えがストレートに社会に対する皮肉であったりして、読んでいて痛快であった。ミステリ要素が少なかったので、個人的に合わなかったかも。
Posted by ブクログ
死神の仕事は、死の可否を判断する事。
短編的に、それぞれの観察対象に近づき観察し、死の可否を決めていく。
元々絶望している人、抗い立ち向かおうとしている人、様々な『人』と過ごす中で、死神からの視点で追いかけて行くのが面白い。
音楽好きで雨に好かれる?死神の話。