【感想・ネタバレ】モブ令嬢テサシア・ノーザランは理想の恋を追い求めない。【電子書店共通特典SS付】のレビュー

あらすじ

田舎男爵令嬢テサシアは、十分すぎるほど身の丈を意識し、有力貴族の集うカウフォード学園でモブに徹していた。
目立たず、騒がず、二大勢力に近づかず──
そんな彼女の癒しは、「推し」ルートヴィッヒ様のお姿を遠くから拝むことのはずが、王太子の婚約破棄がルートヴィッヒまで連鎖し、ひょんなことから「推し」の婚約者候補に!
風が吹けばテサシアが見初められる的流れに、戸惑いを隠せない彼女だったが──

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いやいやモブにしておくにはもったいない!
最初は確かにモブだったかもしれないけれど、あえてモブの立ち位置を保っていたヒロイン。
いやぁ、格好いいです。
王子と聖女がいい仲になって聖女を虐めていた婚約者を断罪ってよくあるやつかと思いきや、
政治的な思惑までからんできて、内乱まで起こる騒動になるとは。
ヒロインも最初は推しに憧れる庶民派かと思ったけど、
いざという時の立ち回りがかっこ良くて周囲がきゃあきゃあいうのがわかる。
SSのなまこ騒動は面白かったし、ノーザランでの二人とか読みたいです。

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2025年01月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

推しは遠くにありて、ただ愛でるもの。
推しから同じ熱量、いやそれ以上のものを返されることは想定していない。
ゆえに、実際にその状況に遭遇したテサシアの挙動不審と噛みっぷりに対する同情の余地は十二分にあった。
「はいよろこんでー」って居酒屋じゃないんだから。

モブというか様々な勢力に対し中立を貫いていた田舎男爵娘が、まさかの推しに推されてしまうお話。
推しのルートヴィッヒには元々婚約者もいて、ファンのテサシアから見ても二人は仲睦まじい姿だったそうだから、婚約破棄後にテサシアに乗り換えたルートヴィッヒが理解できずに終盤までちょっとモヤモヤしてしまった。
「愛した人」とも言っていた相手を、婚約破棄されることをしたにしても、そう簡単に忘れられるのかと。

テサシアは色々な意味で凡人ではない。
性格が普通の令嬢ではないというのもあるが、身分は低くても頭も切れるし状況把握能力も高い。
行動力もある。
有能なのである。
彼のパートナーになるには身分以外は障害にならないほど。
だから好ましく思うのは分かるのだが、心変わり早くないルートヴィッヒと。

その辺りのフォローはルートヴィッヒの家族から一応あったので少しモヤモヤは解消されたが、ないままだったら、テサシアの推しは簡単に本命変える奴やぞと心配するところだった。
まあそのフォローも第三者からの証言で、彼自身の視点での前婚約者への気持ちは明確には語られないので疑問の余地は残るが(閑話にあるにはあるが、足りない)
恋ではなかったんだろうが、うーん……カッコいい奴なのに、元婚約者の件が個人的にこんなに足を引っ張るとは。
テサシアに及ばずとも好きになりたいのに、信用ならんというか……ごめんよ。

ルートヴィッヒの折角の決め台詞と癖のポーズも序盤に出たっきりお目見えしなくなったのも残念。
あの決め台詞でもっと論戦を繰り広げてほしかった。
論戦ももっぱらテサシアが各方面で勝ってたしなあ。
彼女がある意味有能すぎて、かっこよかったから……ヒーローはこっちかな。

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2022年08月20日

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