あらすじ
青春時代にテレビのリアリティ番組に夢中になったメラニー。彼女は今や、サミーとキミーという兄妹の母となり、YouTubeで彼らの動画を公開し、何百万人もの視聴者を獲得している。サミーとキミーはキッズインフルエンサーとして有名になり、たくさんのスポンサーがついていた。しかしある日、かくれんぼの最中に六歳のキミーの姿が消えた。誘拐が疑われ脅迫状も届く。金目当てか? 成功者への嫉妬か? 怨恨か? 小児性愛者か? パリ司法警察局が捜査を開始し、メラニーと同世代の警察官で捜査記録官のクララも事件を精査しはじめる。クララもかつては、親に隠れてリアリティ番組を見ていた少女だった。ネット社会で翻弄される人たち……。そしてSNSネイティヴの子供たちの未来を知る人はまだいない……。SNS全盛の現代、子供たちを、そして人々を待ち受ける闇をミステリ的筆致で描いた恐ろしくも予言的な問題作。母親は言う。「我が家では、子供が王様なんです」と。
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Posted by ブクログ
結局兄妹は二人とも自分に自信が持てず自傷行為、精神の異常をきたしてしまっていたが、
SNSに、つまり自己承認欲求に取り込まれた、自尊心の足りない母親の、子供たちを代替手段として利用した虐待同然の行為が起こした必然の結末とも言える。これも一気に読んだ
YouTubeで見ている日本の平和そうな親子の中から、将来この話のように親を恨む子どもが出てくるのだろうか、あるいは既に出てきているのか
以前から問題になっているキッズモデル問題や、子役が真っ当に育たなかった例などはまさにこの小説のような毒親が引き起こしたものなのだなと
ほのぼのとオモチャを開封して遊ぶ、お料理する、工作するくらいなら大丈夫だと思うのだけど
明らかに露出多めな服装を着せられている子が出演する動画もあるし…
自分の姿を全世界に公開することのリスクを子どもにも教えないといけない。親自体の思考が浅いんだろうな