あらすじ
「このマンガがすごい!」初の歴史マンガで第1位に輝いた最注目作、第3巻!! ペルシアで奴隷として生きていたが、モンゴル帝国の襲来により国と主を失い帝国後宮の女官となった少女・ファーティマ。奴隷時代に培った「知」を見込まれ後宮内スパイとして送り込まれた先で、ファーティマは第2代皇帝・オゴタイの妃・ドレゲネと出会う。帝国への復讐心で結びついたふたりは共闘を誓い、のちに最強帝国を根底から変える嵐を起こす――。
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怒りを原動力にすることは、強さにも弱さにもなる。
13世紀のイランで奴隷となった少女シタラ。彼女は自分を奴隷として引き取ったファーティマ家に最初こそ反発するも、ファーティマ家の息子ムハンマド坊ちゃんに知識の大切さを説かれ、勉強に身を入れるようになる。しかし、モンゴル帝国の襲来によってファーティマ奥様は目の前で殺され、ムハンマド坊ちゃんの消息は不明。自分自身もモンゴル帝国の奴隷となってしまう。モンゴル帝国の奴隷となったシタラは「ファーティマ」と名乗り、第四皇子の第一皇后に仕えるも、モンゴル帝国への復讐心をずっと抱え込んでいた。そんなとき、似た境遇の第三王子第六妃・ドレゲネと出会い、知恵を使って二人でモンゴル帝国の転覆を誓う。ところが、第二代皇帝の第一皇后・ボラクチンはまた別の立場から、モンゴル帝国をより強固なものにしようとする。
それぞれの大義が、そして、それぞれの感情がぶつかるモンゴル帝国の行く末は……。
シタラはこの時代に文字が読めることで、奇妙な縁に巻き込まれていく。ファーティマ家から受け継いだ知が、彼女の復讐を手助けすることは、美しくもあり悲しくもある。強大な権力によって様々な人の思惑が絡み合う重厚な人間ドラマから目が離せない。
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Posted by ブクログ
【DMMブックスにて購入】
1〜3巻までまとめ買いして、面白すぎて一気に読んでしまった!
主人公がうまく立ち回って暗躍していく話かと思いきや、3巻で主人公の思惑と違う方向にストーリーが大きく動いてますます続きが気になる…!
早く4巻が読みたい!!
それはそれとして、1巻の段階ではトルイに嫌な印象しかなかったのに、2巻3巻と読むとそのキャラクターが良すぎて3巻での退場が残念でならなく思える。
チャガタイやオゴタイも好きになってるから、楽しみだけどここから先を読み進めるのが少し怖かったり…w
Posted by ブクログ
トルイの退場とボラクチンの台頭が描かれる第3巻。トルイは好人物とは言い難いが、やはり華があったのだと思わされる。
シタラが、柱の倒れる音に驚いたことで自分の視野が狭まっていたことを悟るシーンは、第1巻の重要な場面とオーバーラップさせられていて熱い。
物語の終幕は、彼女の刑死によって閉じられるのだろうか。今巻でも、内心で戦っているときにこそ笑うシタラが描かれるけれど、きっと最期の瞬間にも笑っているだろうことを思うと、その潔さが美しいながら切ない。
Posted by ブクログ
2巻があれでもまだ嵐の前の静けさだったな…という陰謀全開の回でハラハラした。お后様たち、特にボラクチン様が出色。
聡明なシタラでも、もしかしてそういうことはあるかも…という混乱と不安に陥ってる回だったので、これどうなるんだ、まさかドレゲネ様とはここまでなのか、そんな…→最後の回で明らかになることと、最後の最後に出てくる人がすごい熱かった。没頭できて、疲れて楽しかった。
こんな陰謀の真ん中で、トルイとオゴタイの夢の中の会話が、昔話の仲の良い兄弟みたいに明るく寂しくてこれもすごい良かった。
美しいドレゲネが、病身で年長で物静かな第一皇后を「あんな不気味な人」言うシーンで、そういう物言いはちょっと…とか、ドレゲネはああいう激情の人だから、もしかしたら単独で毒を盛ったのかも…とか、そういうふうに積み上げてきたのが、全部シタラの「ええ!そのとおりですわ」の、例の笑い方でひっくり返るのが鮮やかで、読んでて盛り上がりすごかった。
ドレゲネが守ったものをシタラが「私たちの怒り」と思うのが、1巻で一番熱かったソルコクタニとの対面シーンから直に繋がってて、しかも今回はソルコクタニも傷ついて陥れられている、そのことも含めてシタラが悔しく思ってそうなのが何重にも良かった。
「あんな不気味な人」も、ドレゲネの直情と感受性が、ボラクチンが考えてること、これから自分たちにすることを「不気味」として感じ取ってたんだとしたら一面で正しかったし、それでも逃げられなかったんなら…とか、一気読みしたくて連載読んでないので、4巻出るまでまだまだ気が揉めそう。
Posted by ブクログ
嵐を起こしたと思ったら、そこに飲み込まれ翻弄されていた。
ボラクチンとシタラ、賢い女同士手を取るのか敵対するのか。
オゴタイの急病からトルイの急死、そしてドレゲネの失踪、偶然と片付けるには全てが不自然なような描かれ方にみえるけど、、どう展開するのだろう。