【感想・ネタバレ】財布は踊るのレビュー

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Posted by ブクログ

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メインテーマは一見、現代的なお金の話。でも物語の底に流れるのは、幸せってなんだろう?という普遍的な命題。

専業主婦からやり手大家になったみづほは経済的には成功しているものの、夫への愛を失い、小1の息子からもそっぽを向かれつつある。少ない予算の中でなんとか夫の好物や息子の離乳食を工夫して作っていた在りし日と比べると、果たして幸せは増したのか?と疑問に思ってしまう。かつてはハワイ旅行のスクラップブックまで作り、購入する場面を夢想していたヴィトンの財布を目の前にぽんと置かれても、心が動いていないように見えるし。

みづほと対象的なのは善財。ノンフィクション作家に転向し、倫理観なしの危うい節約記事を書いていたライター時代から収入は減ったものの、本人は充実感を得ている。仮想通貨で失敗した彩も、夜逃げはしたけど今は若い夫とお腹の子どもがいて。

お金ってやはり幸せになるための手段であって、目的にしてはいけないんじゃないかな……と思わせる物語であった。

あとひとつ疑問が。文夫が見た、神社で40分以上微動だにせずニヤニヤ笑いながらお参りしていた女性は一体なんだったの!!?金の亡者???誰か教えてください!

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2024年04月04日

Posted by ブクログ

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ひとつの財布に触れてしまう人たちが、それぞれ全く別の世界で生きているのに、知らない間にお互いと関わってしまっているのが面白いと思った。

まだお金について何も知らない学生の私にとって、金額を示されてもそれが高額なのか分からなかったり、投資について具体的に想像することは難しかった。だけど、お金は人が生きていくのに必須要素で、お金で良くても悪くても人を極端に変えうるものだと知ることが出来た。

社会人になって、お金と格闘するようになったらもう一度丁寧に読み直したい。

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2024年03月21日

Posted by ブクログ

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原田ひ香作品、リーダビリティに長けてる。読むストレスが一切ない。LOUIS VUITTONの財布がお金に執着する男女を巡るに巡るお話。まず、節約に命を懸け、ハワイ旅行に漕ぎつけた主婦から話しは始まる。馬鹿な旦那のリボ払い設定で超負債がたまってしまう。一念発起した主婦の勢いは凄かった。大学奨学金の恐怖や契約社員の不条理には日本の社会の闇が見えた。派遣社員・契約社員の早期の地位向上が我国の喫緊の課題。財布の値段の200倍が年収か~自分の財布は確か2万円くらいだったような?もう少し良い財布を買おうかな。⑤

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2024年03月04日

Posted by ブクログ

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「疑う」と「学ぶ」がよかったです。
「疑う」主人公の旦那さんの呑気加減に唖然としたけど、いま気づいて良かったね‼、とエールを送りたくなりました。
「学ぶ」奨学金返済について、危ないものに頼らずコツコツ返すのが一番だよ‼ってハラハラしました。いい方法がみつかってこれまた応援したくなりました。
その他も面白かったし、世の中いろんなお金事情がしれてとても勉強になりました。

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2024年01月06日

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ついに読んだー!
サイコーに面白い!
「財布は踊る」のではなく、まわりが踊っていたね。前向きな意味で。

最後の裏切り方も、気持ちがいい!

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2024年01月06日

Posted by ブクログ

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みずほの夫が最低でイライラ~。みずほの行動力がすごい!登場人物全員が崖っぷちのような生活でどうなっちゃうの~とサクサク読めた。文夫の生い立ちが可哀想だったけど、そんな生い立ちに負けること無く生活を立て直して家族を持てたことにホッとした。

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2023年12月16日

Posted by ブクログ

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専業主婦でコツコツ節約してハワイにいき、ルイ・ヴィトンの長財布を買ったのだが、帰国し旅行中の支払いはどうなったか夫に問い詰めたらリボ払いにしていつの間にか借金が増えていたことがわかった。泣く泣く財布を手放し、徐々に強かに不動産で儲けていき財布が戻ってくるまでの話。一気に読んでしまった。仕手、株、NISA枠での投資での奨学金返済、利確するか続けるかは自己責任。勉強になった。詐欺まがいのことをしてきたことを反省しきつい仕事だがやっていくのもありだ。お金で壊してしまう人間関係だけはなしだ。他人事ではない。

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2024年06月12日

Posted by ブクログ

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痛い、、この作品、読んでるとヒリヒリ痛みを感じる。
なぜなら自分も自分もそうだから。
スーパーで底値の品をもとめ、主婦雑誌をみて光熱費の節約や1ヶ月やりくりレシピで乗り切る。爪で火を灯す、そんな生活。

とくべつ貧しいとも思ってなかったのに、どこかで人生の道を間違えた、そういう人はどこにでもいる。
大学に行くのに奨学金という借金をしたり、株やFX、仮想通貨なんて投資でふっ飛ぶこともある。

各話ごとに主人公が変わっていく。
最初に登場したみずほが憧れたヴィトンの財布を手放すことになり、話がうつるたび次の持ち主へ渡っていく…のだが、この財布にかかわるとお金に翻弄される。
身分不相応と、財布が持ち主をえらぶのか?財布に十万以上の値をかけるなら、そのお金をどう使うかを問うているのか?

人生の道を変えるには知識が必要。
お金の知識。

作品のなかでは、お金に振り回されて堕落した人、お金がなくても安定した人、お金を使いこなして次の段階へいく人、が出てくる。
でも、お金だけを求めるのが幸せではない。

自分の人生をどちらに転がすか、、それは自分次第。でも怖い、変えるのは怖い。

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2024年01月08日

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