あらすじ
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本書は、「不老不死は実現する?」といった最先端のテーマから、「隣に人がいるとおしっこは出にくくなる?」といった日常の些細な疑問にスポットを当てたもの、さらに「核戦争が起きてもゴキブリは生き残ることができる?」のような昔からよく知られたウワサに関するものまで、古今東西の科学者たちが行った、さまざまな100の実験&研究を集めた一冊です。
そのジャンルは心理学、生物学、脳科学、人工知能、再生医療、教育など多岐に渡りますが、いずれも非常にユニークなものや、思わず「へえ~」と言ってしまうもの、あるいは「なぜそんな実験をしたんだ!?」というエキセントリックなものを厳選しているため、「科学はちょっと苦手」という人でも最後まで楽しく読んでいただけると思います。
また、こうした実験の面白さは、その研究内容はもちろん、それを実行した研究者たちの情熱にもあります。
たとえば、「地球そっくりの環境を人工的に作ったらそこで人は生活していけるか?」を検証するために、本当に世界中から動植物を集めて地球環境を砂漠に再現した「バイオスフィア2」実験、体のどこを刺されたら一番痛いかを確かめるため毎日ハチに刺され続けた大学院生、世界各地で合計1万7000個以上もの財布を落とし「どのくらい財布が戻ってくるか?」を調査した研究チーム、「なぜネコはマタタビが好きなのか?」を大真面目に研究し、それまでの定説を覆す発見をした日本人研究者など、普通の人はたとえ疑問に思ってもそうそう調べられないような事柄を、日々研究した彼らの飽くなき探求心には目を見張るものがあります。
この本ができたのも、すべてはこうした研究者たちのおかげといえます。世界中の研究者たちに敬意を払うとともに、この本がみなさんの知的探求心を刺激するものになれば幸いです。
< も く じ >
1章:生活に関係する実験&研究
・不老不死は実現する?
・男性の脳は理数面で優れており、女性の脳はマルチタスクに優れている?
・「現代の子どもは忍耐強さがない」は正しい?…など
2章:人体に関係する実験&研究
・赤ちゃんも“強キャラ”を見分けることができる?
・「母は強し」は科学的に証明できる?
・物事を「先延ばししてしまう」のは睡眠不足のせい?…など
3章:動物に関係する実験&研究
・天敵のいないユートピアは生物を絶滅させる?
・核戦争が起きてもゴキブリは生き残ることができる?
・ネコよりもイヌの方が子どもに良い影響を与える?…など
4章:人間の心理に関係する実験&研究
・人は裏切者を見つける能力に長けている?
・心停止の際、家族よりも知人と一緒にいる方が生存率が高い?
・「人に親切にすると自分も親切にされる」は正しい?…など
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
読書好きとしてはとても気になる「電子書籍は読解力を低下させる?」の話、知ってよかった。
意識的に深呼吸します。
「空に向けて撃った弾丸があたるとどうなる?」
「女子高生が真冬に生足でも平気なのはなぜ?」
とかを真面目に調べているの凄い
なかなか倫理的に問題ありそうな実験もあって楽しく読めた
Posted by ブクログ
個人的、パラダイムシフト。
肩の力を抜いて読めるし、内容も知的刺激に富む素晴らしい本だ。
特に良いと思ったのは、数ある実験の要領、方法について、具体的に手順を示しているのでイメージし易く、今まで本の中で文章で読んでいたもののイメージが覆ったという点。それと同様にイメージが変わったという事で言えば、本書では、従来の実験結果で何となく″信じちゃっている”常識を覆すような再試験の結果を紹介している点だ。分野も、心理学、生物学、脳科学、人工知能、再生医療、教育など幅広い。
その面白さを紹介する前に、先に読書家に為になる情報を二つ抜粋。
電子機器で読書をすると、紙で読書した場合に比べて、脳の過活動で読解力が低下することがわかった。読解力を高めるには深呼吸が良い。で、面白いなと思った実験を一部紹介。マシュマロテストに別の仮説が出て来て良かった。早々と利確する大人と何が違うのか、という点も問われるべきだったのである。
ー クラシックを聴くと、認知能力を高めると言う研究に対して再試験したところ、関係がないことが再確認された。
ー マシュマロテストを改めて調査したところ、昔より現代の子供の方が忍耐強いと言う結果になったが、それは自制心よりも家庭環境や経済的な背景が変わってきていて、マシュマロテストの結果は単に裕福な家庭の子の方が我慢できる傾向にあり、さらに裕福だから将来成功しやすいと言うことに過ぎないと言う見方もある。
ー 赤ちゃんの頭から放出されているヘキサデカナールと言う無臭の化合物を嗅いだ女性は攻撃性を制御する脳領域の神経伝達が減少し、攻撃性がアップした。男性は逆に同領域の伝達が増加していることが判明し、攻撃性がダウンした。
Posted by ブクログ
いやコンパクトに書けていてイラストも適量~01男性の脳は理数面で優れており,女性の脳はマルチタスクに優れている?02空に向けて撃った弾丸が当たるとどうなる?03人は思い込みだけで死ぬことがある?04乾燥パスタを確実に半分に折る方法は?05夜のケガは傷の治りが遅い?06肥満が歯周病を悪化させる?07なぜネコはマタタビが好きなのか?08ナッジで省エネを実現?09批判と称賛。より効果的なのはどっち?10能力の低い人は自分の能力を過大評価する?11ネットのプロフィール写真で相手の反応はどう変化する?12精神科医は本当に患者を見抜ける?13自分と相手がお互いに友だち同士だと思っている確率は何%?14なぜ人は刺青を入れたがるのか?15行列を見るとつい並びたくなるのはなぜ?>>>01脳の機能で男女の特質はない!02命中した場合の死亡率は32%05夜のケガは治りにくい06プリン体の代謝経路の活性化が原因07マタタビが蚊を避ける08ナッジというのは肘でちょっと突く意味で,効果抜群!09勿論,称賛!10ダニング=クルーガー効果!11女性だとチャットの内容が性的なものや誹謗中傷が多くなる12基準がない頃は自己申告を信じていた1353%14身体的優位性を誇りたいからで,左右の手足の長さが均等な者が多い15バンドワゴン効果~イグノーベル賞について本を書いている人だった。納得
Posted by ブクログ
表紙だけで見ると、何やら難しい話…と思いきや、見開き2ページまたは片側1ページにぎゅっと実験がまとめられている。
初めて知る実験も多く、驚きの連続だ。
なんでそんなもの調べたんだ、という実験、研究の中でこれは明日から使えるかもしれない…というもの。
例えば。
「乾燥パスタを確実に半分に折る方法」
270度以上ねじって折る!
反動波というものがパスタがばらばらになってしまう原因だ。
なのでここにねじりを加えるとねじれを戻す力が働いてパスタがきれいに折れる、のだそうだ。
超有名な吊り橋理論。
あえてお化け屋敷など心臓の拍動を早くさせると、恋のドキドキと勘違い☆ってやつだ。
しかしここに続きがあった…。
あえてメイクで美しくない状態にした女性の場合、心拍数が上がれば上がるほど男性からの魅力度が落ちたのだとか。
衝撃……。
人間はそう単純ではないということだ。
他にも天敵のいないユートピアは格差を生み出し絶滅の危機に至った、とか、
男性と女性で痛みの耐性について性差はない、とか、
男性脳、女性脳という知的機能の性差はない、
能力の低い人ほど自分の能力を過大評価する、
中年期の睡眠時間が短いほど認知症の発症リスクが高い、などなど…
どれもこれも面白すぎてたまらない。
中にはNHKの番組で実際に研究者が話していた内容もあり、本と映像の二つで知識を得られるのは幸せだ。
補足:
参考文献は明示されているが、年が書いていないのが個人的には少し気になるところ。
Posted by ブクログ
様々な実験が記載あり、内容も興味引くものが多く、読み物としは面白かった。実験にはそのやり方の妥当性や、見解や考察がずれていないかなど、難易度が高いことだとつくづく思うが、そんなことに縛られず、知りたいという欲求のまま行動できる人が世の中にはいるのだと思った
Posted by ブクログ
大部分が2ページで実験のテーマと結論が書かれている。
絵や図表もあり、大事な部分は下線付きの赤字になっているので読み易かった。
各実験については参考文献も記載されているのですが、タイトル名しか記されておらず出典が不明でした。
イグノーベル賞関係の本やWebページも参照しているそうなので、どんな情報なのか1つだけ調べてみました。
調べたのは、第1章の「カロリー制限を行うと健康で長生きできる?」という項目で、
[参考文献] Fasting may mediate the beneficial effects of calorie restriction in mice
とありました。
「マウスのカロリー制限の有益な効果には絶食が関係しているかもしれない」というタイトルです。
ググったところ、何と出典元は「ネイチャー」ではありませんか!
「ネイチャー」に掲載されたものが全て正しい訳ではありませんが、実験結果の信頼性は高いです。
実験結果をどのように解釈するかは多様な考えがあるので、結論(想定)は誤りかも知れません。
とりあえず、本書の内容は大枠で信用できそうだと思って読むことができました。
それにしても、各テーマ(論文?)を2ページに凝縮する作業は大変だったと思います。
本書はざっくりと実験を4つに分類しています。
各章で興味を引かれたものを幾つか選んでレビューとします。
1章:生活に関係する実験&研究
・皮膚年齢を30歳巻き戻す「若返り技術」がある? ← 山中因子を使って成果が確認されている
・美人は罪を犯しても許されやすい? ← 人は見た目が大事
・コカ・コーラとペプシコーラはどちらが美味しい? ← ブラインドテストでは差なし。テスト方法を変えるとコカ・コーラ。
2章:人体に関係する実験&研究
・物事を「先延ばししてしまう」のは睡眠不足のせい? ← このほかにも記憶の定着化や認知症予防など、睡眠はとても大事
・ジェットコースターで病気が治る? ← 腎臓結石が排出される
・電子書籍は読解力を低下させる? ← 理由はよく分かっていない。読書中のあくびの回数が関係してるかも
3章:動物に関係する実験&研究
・ネコよりもイヌの方が子どもに良い影響を与える? ← 犬の方が寄り添ってくれる
・ネコは自分の名前を理解している? ← 餌をくれる時に名前を呼ばれ易いから
・ミツバチは「鏡の上を飛ぶ」と墜落する? ← 地面を見て高度を調節している
4章:人間の心理に関係する実験&研究
・「人に親切にすると自分も親切にされる」は正しい? ← 他人に親切にしている幼児は、他の幼児から親切にされやすい
・能力の低い人ほど自分の能力を過大評価する? ← 正しく自己評価ができない
・かわいいものを見たあとは集中力がアップする? ← より近づいて詳しく知ろうとする気持ちが働く
数式は出てこないので、誰でも読み物として楽しめると思います。
Posted by ブクログ
興味深い実験結果が載っている。
なかでも
・天敵のいないユートピアは生物を絶滅させる
・地球環境を再現した人工生態系で長時間人間は生き続けることが難しい
という結果になるほどなと納得させられた
なぜダメなのか知りたい人は読んでみてください。
小難しい説明はなく、イラストもあり、ちょっと雑学知りたい位の人向きです。
Posted by ブクログ
いろいろ、あれこれと実験やら研究やらして、それも題材にしちゃうの?含め119の疑問に答える。
イグノーベル賞のテーマもあって、面白いものもあるが、だいたい「ふーん」的。
じゃんけんの勝率を上げるルールを一度やってみようかな。