あらすじ
●国公立の黒字病院の割合は7%、崩壊間近の国民皆保険――。 ●2040年、日本はこのままでは「医療貧国」になる! ●医者も教えてくれない「日本医療の不都合な真実」とは? 現在、日本は「医療先進国」だと言われている。たしかに、優れた国民皆保険制度によって、世界最高水準の保険医療と平均寿命を達成している。しかし、その裏にある「多額の医療費」の存在を忘れてはならない。実際、日本は医療費の公費負担割合が非常に高い。一方、患者自身の負担額は少ないため、「安くて手厚い医療が当たり前」という意識から我々は抜け出せない。このままでは医療費の増大に歯止めがかからず、結果的に、医療費で国が破綻する「医療貧国」になってしまうと著者は警告する。本書では、医療とお金の問題を筆頭に、日本の医療における「不都合な真実」の数々を明らかにする。自分と家族の将来の健康を、自分の頭で考えられるようになる一冊。
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Posted by ブクログ
現代日本が抱える医療の問題点を解説した本。
少子高齢化が進行する中、日本の医療・社会福祉を今後どうしていくかは喫緊の課題のひとつ。これは国民的な議論になるべき話。
日本の医療が今、どんな問題を抱えているかを知るためにも、本書は全国民が読むべき一冊。
Posted by ブクログ
様々な立場で医療に携わってきた作者が、日本医療の問題点やこれからどうあるべきかという対策について考えを述べている本。
日本の誰もが低負担で医療にアクセスできる国民皆保険制度の仕組みは素晴らしいと褒めつつも、今の制度のままでは、医療費や介護費などの社会保障に必要なお金が増え続け、破綻してしまうと警鐘を鳴らしている。
一人ひとりが医療変革を起こすためにできることについて提案されていた。
・セルフメディケーション
自分の健康状態に関心を持ち、自覚的に向き合う力を身につけてセルフケアに努めること。
→現代人に多い生活習慣病は、自分自身できちんと管理できるかが問われているため
・予防に対する意識
セルフケアの力を高める努力をする
→予防は健康の長期戦略になる
勉強になったこと
これからの医療DXで予測されること
・オンライン診療やオンライン調剤が適用され、医療が自宅で完結し、患者の負担の少ない医療サービスの受け方が増える
・5Gや4K、8Kの技術力で医療過疎地でも専門医の診療が受けられたり、高画質のカメラやモニター導入でより正確で安全な手術もできる
手術支援ロボットを遠隔操作するオンライン手術なども活用される
医療知識が全くない私でも読みやすく、医療制度のあり方について考えさせられる本だった。