あらすじ
1年前にAVを引退、女優へと転身を遂げた元AVオブ・ザ・クイーン穂花。しかし、カタガキでは到底語れない「穂花」自身がここにいる。その、あまりに壮絶な「日常」に驚愕。施設、誘拐、虐待、借金、拉致、AV……そして最後に語られるこの本に込められた本当の意味とは? AV時代の穂花を知っているかどうかは関係ない。現在に悩み、そして今を必死に生きる全ての人に読んでほしい1冊。AV引退から1年、女優になった穂花が「今」書いたことに意味がある衝撃の著作。
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Posted by ブクログ
これは、すさまじい本でした。
著者である穂花さんの人生ももちろん壮絶なのだけど、一七四ページあたりからはじまる、私的な母へのメッセージがすごい。この本に賭けている思いが大きすぎて、なんともいえない気持ちで読んだ。
このひと、こんな人生を歩んでいたんですね。壮絶な人生だったからこそ、誰も信じることができなくなった。誰も信じることができなかったからこそ、籠の中で、飛び立つことがいままでできずにいた。
最後にあった「今でも、私は、お母さんを愛してます」が胸にズシンとくる。穂花さんのいうとおり、本書の続編があるとしたら、穂花さん自身の人生なんでしょう。
表紙に「Mama, I Love you」って書いてあることに、読んだあとに気づいた。
Posted by ブクログ
本の中では、一切明示されていないが、これは「部落」の本だ。誤解しないで欲しい、差別じゃない。中上健次の「岬」を思い出して欲しい、「部落」という場が持っている「負のオーラ」が場に蔓延し、さっきまで普通に喋っていた友人が殺し・殺される。この本でも、穂花は騙し、さらわれ、虐待される。その背後に、計り知れない重苦しい「磁場」の存在を感じる。それでも、読後に残るものは決して不快感や不条理さだけではない。なぜなら、穂花自身が出自や環境のせいにして、自分の人生を決して投げなかったからだ。
Posted by ブクログ
施設入所、誘拐生活、性的虐待、家庭内暴力、借金800万、騙されてAVへ…… 家庭不和と親子関係が子に与える影響力の大きさを感じました。「死ぬほうが楽。だから、私は、生き抜く。」 この言葉にこめられた、悲しさと強さ。
Posted by ブクログ
穂花さんの壮絶な自伝です。
“本当は誰にも読んでほしくない”という言葉が印象的でした。
「籠」というタイトルがすごいなとも思いました。
単純に作品を見ていられなくなってしまいそうです。