【感想・ネタバレ】怪談小説という名の小説怪談のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

全7話の短編集。どの話もとても面白く、作品の世界に引き込まれ、先が気になって気になって一気読み。
一話読むごとに、ストーリーや場面を思い返しながら余韻に浸って。
澤村伊智さんの小説は初めて読んだけど、この方の発想力はすごいなぁ。
日頃からホラーが好きで、色々な怪談には触れているけど、今までに出会ったことがない種類の怪談で楽しめました。

0
2024年04月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃ面白かった。上手い。
1話1話ドラマを見ているように鮮やか

好きな順番
1.怪談怪談 子どもたちも先生も大学生アルバイトも全員死んでいた、作文や語りは全て霊能者が霊の魂を引き受けて生み出したもの
…ダントツに好き。男の子の作文で世界に入り込んだ。
生き延びた子が成長して霊能者の付き人をやっている、とか、絡ませ方が最高

2.こうとげい 話そのものに美しさを感じた。
田舎の村
つがいの神、日本の古来からの神に対する生贄をホテルの特別室に閉じ込め捧げる事で継続する、災厄を逃れようとする従業員たち
古民家カフェ?に現れた浮世離れした兄妹が神だった、という
周囲の人間もビビりすぎで、全体的なあり得なさが限界突破しているにも関わらず、読んでいる途中は夢中でページを捲らせるスピード感や展開のうまさが作者さんの力量を感じさせる
新婚旅行で災難に遭った話で、そこで終わらず、妻が男女の双子をご懐妊、というオチまであり

3.苦々陀の仮面
映画監督、出演者全員への復讐かと思いきや
イジメ被害者は自殺、その母親もとっくに亡くなっており、怪異に手出ししたせいかと思わせる

4.笛を吹く家
赤ちゃんかと思ったら
ずっと引きこもりのオッサンでした
これは、読む人を選びそう…社会問題とホラーって相性良さそう
掲示板などでもよく見るが、そのような身内がいれば、連れて行って欲しいと願ってしまうのは致し方ない。つい先日、統失の妹を殺害した兄の事件に対する判決のニュースを読んだ。救われない

5.高速怪談
先日読んだ怖がらせ屋さんにも、他人のなりすまし系が複数あったけど、ホラーでは定番?

6.涸れ井戸の声
伝説級に恐ろしいホラー話
実際に存在しない都市伝説のようなもの

7.うらみせんせい(グロ)

0
2024年03月11日

Posted by ブクログ

最後の「怪談怪談」がすごかったです。どんなオチになるのかまったく想像がつきませんでした。怖くもあるし、切なくもある。新鮮な発想でした。
「笛を吹く家」もやるせなくて好きです。

0
2023年07月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

伏線確認のためについ読み返してしまう。面白い。つまり怖い。

高速怪談 
さらっと流してしまった。映像で見たらドキドキするのかも。
深夜の高速道路で始まる怪談会。サービスエリアで漫画家の石黒は、思いついて女の絵を描いた。死に顔のような女の絵である。
それをきっかけに、真柄が編集長だけ見える、グラビアに映り込む女の話をする。その女の特徴は、石黒の描いた絵と同じだという。
堀は自分が堀ではなく殺人犯だと話し、持ってきたリュックに石黒の絵にそっくりな女の首が入っているという。
全部作り話だったが、最後に事故で跳ね飛ばされた通りすがりの女が車のフロントガラスに激突。その死に顔は石黒の絵とそっくりだった。

笛を吹く家 
叙述トリック。幽霊屋敷に魅入られた子どもはいなくなる。暴れる子ども、修一を母親は幽霊屋敷に連れていく。小さな子どもかと思わせて、修一は37歳だったというオチ。

ククダの仮面 
オチは読めた。
映画祭で賞をとった自主制作ホラー映画、ククダの仮面。いじめられて死んだ男に仮面が乗り移り、いじめた人間に復讐していく作品。高く評価された暴力シーンは、現実の暴力だった。暴行を受けた主人公役の青年は自殺する。その母親が監督らスタッフを糾弾するが、監督は事実ではないと否定する。それ以来スタッフが次々に惨殺死体になって発見される。監督も自分の映画の殺人鬼が追いかけてくると言っていたが、手足を切られ、突き落とされた死体となって発見された。犯人と見られた青年の母も、白骨死体として発見された。最初の殺人が起きる前に死んでいたのだ。

こうとげい
こちらもあまり刺さらず。しかし伏線があって読み返す。そして映像化したらすごく怖いだろうと思う。ホテルスタッフの背中に汗の染みができていく描写が秀逸。

新婚旅行でホテルに泊まる夫婦は、近所をぶらつくうちにカフェを発見。そこには顔がそっくりの男女がおり、ハーブティーと木の実を出される。ホテルでその話をすると、屋上のコテージに招待される。ここは神に生贄を捧げる場所であった。地元スタッフの手引きで逃げ出すが、助けてくれた運転手は何かに殺される。
その後、妻が男女の双子を妊娠したのがわかって終わり。
カフェの2人の正体は虹蜺という、つがいの蛇神のことなのか、もしくはタニググというカエルの神か判明せず。でも動き方とか見ると蛇神だろうな。茱萸の実だという木の実も蛇の卵なのだろう。

うらみせんせい 
叙述トリック。異空間になってしまった自校に閉じ込められている中学生グループ。先生と生徒にいじめられた浦見先生の霊が子どもたちを惨殺していく。語り手の優は浦見先生に遭遇し、猪木ちゃんを逃がそうとするが、猪木ちゃんに殺される。
中学生と思わせるミスディレクションがあるが猪木ちゃんの正体は担任の横山先生。生徒にいじめられていた彼女が浦見先生の霊を呼び出したのだった。

枯れ井戸の声 
牛の首 的な話。
作家の香川は、断筆した先輩作家からUSBメモリを受け取る。 
そのファイルに入っていた文章。作家の西村亜紀はファンから、あなたの書いた枯れ井戸の話が一番怖い、と言われるが書いた覚えがない。具体的な雑誌名なども言われるがそこにもない。ネットで調べるが作者や収録媒体がバラバラで辿り着けない。この作品を読もうと手を尽くしたあげく、YouTubeのライブ配信で読んでいるところに出くわすが、配信者は恐怖のあまり泣き出し、配信を中止してしまう。西村は井戸の悪夢を見るようになり、枯れ井戸の声を調べることをやめようと決意する
。しかし、自分が寄稿した雑誌の表紙をみると、西村の名前で枯れ井戸の声が掲載されていた。西村はこれを読み、書き写すことを決意する。「枯れ井戸の声」
渡されたファイルにそれ以降の文章はなかった。
香川が自分のサイン会で、あなたの書いた枯れ井戸の声が一番怖い、と言われて終了。

これのせいでスランプになった別の作家もいることになっていて、才能が涸れる と掛けているのかな。

怪談怪談 
叙述トリック…なのか?
肝試しで起きた怪奇現象。それはアルバイトのスタッフたちが、子どもたちを怖がらせようとした芝居だった。だが、実際には子どもたちもスタッフも災害で死んでおり、全員が1人の霊能者に取り憑いて、来るはずだった未来の現象を語っているのだった。

この霊能者みたら全力で逃げるわ。ぞーっとする。

0
2023年07月01日

Posted by ブクログ

「怪談怪談」が本当にすばらしい。澤村伊智という作家が死者というものにいかような視線を投げるかということ、それによって怪談を小説にする者のある矜持を示される。

0
2023年03月06日

Posted by ブクログ

短編集です。
どれもが映画になってほしい
納得の怖さ…。
どんどん次へ読み進めたくなる
秋の一冊をぜひ!

0
2022年11月03日

Posted by ブクログ

大好物の怪奇短編集に加え、表紙の不安にさせてくるイラストが秀逸で迷わず購入。
「高速怪談」と「涸れ井戸の声」は別のアンソロジーで読みましたが、特に後者は何回読んでも面白く好きな作品です。「笛を吹く家」のある意味怖いオチや「こうとげい」の民俗学的ホラーなどバラエティに富んだ作品が読めて楽しめました。

0
2022年10月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは怪談小説の形を取ったミステリだ。特に『笛を吹く家』『うらみせんせい』の叙述トリックは秀逸の一言に尽きる。『怪談怪談』の最後の伏線回収も良かった。ミステリ好き・ホラー好きの必読書。

0
2022年09月01日

Posted by ブクログ

怖い話ばかりの短編集。オカルトもヒトコワもあり。
どの話も面白かったけど『うらみせんせい』が印象に残った。オチにゾッとした。
蒸し暑い夏の夜に読み返したい。

0
2024年05月15日

Posted by ブクログ

全体を通して、うっすら不気味でぞわっとする感じの怖い話でした。ホラー苦手なくせにホラーが好きなわたしにはちょうどいい怖さだったかも。
個人的に怖かったのは「こうとげい」
「うらみせんせい」はグロ注意です…。
「怪談怪談」のラスト、なんで言おうとしたのか自分の中で答えが出せなかったのが心残り…。

0
2024年02月07日

Posted by ブクログ

既読の作品も多かったけど、どれも最後にドンデン返しやあっと思わせる仕掛けがあって好き。
「笛を吹く家」や「苦々陀の仮面」が良かった。

0
2023年09月07日

Posted by ブクログ

ゾクっとするような作品は少なかったけど、やっぱり期待に応えてくれる作家さんだった。伏線というか、構成に工夫があるので、楽しませてくれる。

『高速怪談』
東京から大阪まで車を乗り合わせた主人公たち。それぞれが語る怪談や途中で描かれた不気味な女の絵など不穏な空気がが高まったところで「僕が堀だと何を根拠に信じているんですか」と言い出す男。これはヤバい!となってからの、思いもよらぬオチ。なんなんだ(笑)とはなったけど、読んでる間、それこそジェットコースターに乗ってるみたいに緩急がすごかった。
雑談の中に実在するホラー映画や漫画家の名前などが出てきて、澤村さんも好きなんだろうなとニヤニヤしてしまった。
『笛を吹く家』
夫婦と息子の三人で散歩をしていて見つけた廃墟。曰くつきの家。子供が消えるという噂。そこへ通っているらしき妻と息子。……これは違う意味で怖い。
残念ながらネタは途中でわかってしまったけど、このオチを怖いと思えるかどうかは読者の立場でも変わってくると思う。ちなみに私は怖かった。
『苦々陀の仮面』
国際映画祭でグランプリを獲った「苦々陀(くくだ)の仮面」というホラー映画。弱冠25歳の無名の監督や若いスタッフに注目が集まる。メディアの記事やHP、SNSなどで構成された作品。主演俳優の自殺報道から、母親の訴えとともに撮影中の暴行疑惑が浮上して……。
これも途中まではすごく怖かったんだけど、ネタが割れてしまってからは失速。もっとわけのわからない理由で死んでいく方が怖かったんじゃないかな。
『こうとげい』
新婚旅行の最後に向かった山奥の避暑地。泊まっているホテル以外、人家も店もほとんどない。足をのばした林の奥に廃旅館を利用したらしきカフェを見つけた夫婦は美しい姉弟からもてなしを受けるが……。
澤村さんらしい畏怖の対象が描かれた作品。こういうの、やっぱり上手いよね。
『うらみせんせい』
気づくと中学校の校舎にいた主人公たち。なぜか校舎から出られなくなった彼女たちを学校の怪談で知られる顔が無い「浦見先生」が襲う。
ネット小説にありそうな設定だけど、これも最後に捻りがある。子供たちが襲われるんだけど、容赦なくやられる様がエグい。映像化したら面白いだろうなと思ったけど、ある事が一発でバレてしまうからダメか。
『涸れ井戸の声』
他アンソロジーで既読。先輩作家西村から譲り受けた未発表原稿。そこには読んだ人々が今までで最も怖かったと言う短編「涸れ井戸の声」を探し求める西村の様子が書かれていた。
「牛の首」のように「怖い」という評判だけが聞こえてきて、実際はどんな話がはっきりわからない。読みたい欲求だけが募っていく。気にしなければ、忘れてしまえば、脅威ではない存在なんだろうけど、作家、まして恐怖を追求している作家が無視できるはずもなく。一読では怖いなと思ったけど、再読した今はそんなに(笑)。ただ、どんな話なのか読んではみたい。
『怪談怪談』
霊能者の取材の約束についての伝言メッセージ。夏休みの林間学校での出来事を書いた小学生の手記。奇妙な水彩画。オリエンテーションの打ち合わせをする大学生たちの音声記録。脈絡のない断片的な記述が、やがて一つの真実に繋がっていくのが凄い。それを嬉しそうに語る滝という人物が一番怖かったけど。

0
2023年08月10日

Posted by ブクログ

読み損ねていた短編集を満喫!✨
どれも…ちゃんと怖くて、さすがだなぁという感じw

好みだったのは「こうとげい」かなぁ、
でも「うらみせんせい」もよかったし、
「高速階段」もゾワゾワきたし、
「笛を吹く家」もそう来たか!って感じだし、
「苦々陀の仮面」もいろいろそそるし、
「涸れ井戸の声」もかなりそそるし、
「怪談怪談」にもやられたし…

うーん、もう一度最初から読みたくなっちゃったな!www

0
2023年04月27日

Posted by ブクログ

「高速怪談」「笛を吹く家」「苦々陀の仮面」「こうとげい」
「うらみせんせい」「涸れ井戸の声」「怪談怪談」
7話収録の独立短編集。

夏と言えば怪談、怪談と言えば夏。
それぞれの物語は猛暑の夜に読むのにピッタリ。

絶叫系ホラーより心理的恐怖を感じるものが好みなので、お気に入りは現代の社会問題を取り入れつつ、どんでん返しが楽しめる『笛を吹く家』。
これは見事に騙された。

『こうとげい』はその実態が掴めないからこその恐怖にゾクゾクする。

『うらみせんせい』はホラーだが人間の怨み辛みがリアルで恐ろしい。

澤村沼に嵌ると抜け出せない。

0
2023年02月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。どれも好き。
短編で読みやすかった。

「高速怪談」
読んだことあるなと思ったら、アンソロ収録で読んだことがあった。しかし、オチは忘れていたので、主人公と一緒になってビビってた。おかしな話でも、現実的に有り得るような筋を付けて説明が出来る方向に持っていって、それが、ミステリーのようで面白かった。
そして、最後の最後にオカルトオチ。

「笛を吹く家」
これは精神的ダメージがえぐかった。おかしいなとは思ってたけど……辛い。そして、実際の事件を持ち出すところもさらに辛い。

「苦々蛇の仮面」
面白かった。人じゃなくて怪異オチなんだろうけど、それが起こるのもむべなるかな。

「こうとげい」
これも面白かった。姿形が変わっても中身は変わらない。
99段の階段って長過ぎだと思う。
出された飲み物食べ物はなんの暗喩だったんだろうな。人由来の味ではなく??そこはわかんなかった。

「うらみせんせい」
これも違和感あったけど気づけなくて悔しい。
グロくて面白かった。

「涸れ井戸の声」
噂をたどる感じが面白い。

「怪談怪談」
怪談の怪談?怖さはあまり。ちゃんとフリがあって、オチが付くけど、ここで終わるのか。いや良いけど。

0
2022年12月29日

Posted by ブクログ

 山深い里で古くから伝わるものから都市伝説のようなものまで、怪談7編を収録。

     * * * * *

 最も印象に残ったのは「涸れ井戸の声」です。 
 「ぼぎわん」や「ずうのめ人形」のように視覚からダイレクトに入ってくる恐ろしさとは違った、ジワジワと身に沁みてくる不気味さ。
 姿をまったく見せないものが放つ恐怖が存分に描かれていました。

 他には「こうとげい」と「うらみせんせい」が印象深い。
 山里に伝わる信仰と都市伝説の違いはあるけれど、短編オカルトホラーとしての定形をきちんと踏んでいてよいできだったと思います。

 澤村さんはやはり正統派のホラー作家なんだなあと感心しました。そろそろ比嘉姉妹ものの続編が読みたいです。

0
2022年11月20日

Posted by ブクログ

あっと驚くどんでん返しがあったりする短編集。人の心の闇をいやらしい感じで、でも、短編なのであとを引かずに読めました。ホラーを少しずつ楽しむのに最適です。テレビドラマ「世にも奇妙な物語」の原作になりそうなお話のイメージです。(でも、ちょっと難しい作品もあるかな?)

0
2022年11月15日

Posted by ブクログ

ああ、怖かった、面白かったー。
叙述トリック?というのか、成程そういう…という怖さと壮快感がラストにくる作品が多かったです。オチはなんだ、と予想しながら、当たったり全然分からなかったり。
科学的な説明がある訳ではもちろんないのでそういう意味でのモヤっとはあるのだけど、この世界では「そう」なんだと納得してまたちょっと怖い。

澤村先生の本を読むと、学生の頃、ガラケーの小さい画面で、洒落怖を怖いのに夢中で読み漁っていた感じを少しだけ思い出します。何故か。だから好きです。

0
2022年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

独立したホラー小説短編集。これだけで読める。
それぞれ別の作家が書いたアンソロジーなんじゃないかと疑ってしまうほど、ジャンルが異なる短編が集まっていてお得な気分。
「高速怪談」は、高速道路を走る車の上、というある意味逃げられないクローズドサークル内で乗っている人が一つ一つ怪談を語っていく語り物。なんだ、やっぱり人が怖いのか、と見せかけて最後のオチで驚かす。
 「笛を吹く家」と、「うらみせんせい」は最後でどんでん返しをする叙述トリックみたいな感じ。「うらみせんせい」はスラッシャーものなのかもしれない。少しだけ刺激的な文章はあるが、そこまでグロくは無いと思う。
「苦々陀の仮面」は、とある映画についての雑誌の記事やブログ、インタビューなどを読んでいくにつれ話が進んでいくという珍しい形式。新鮮で良かった。
「こうとげい」も民俗学ホラーっぽくて良かった。
個人的に一番好きなのは「怪談怪談」。怪談とは何か?幽霊とはなぜ出てくるのか?怖がらせない霊もいていいのではないか?という作中の問いかけに呼応するように、怖いというより少し悲しい、でも後味の良い話なのが良かった。これまで読んできた話はあまり後味が良くはなかったのも関係しているかもしれない。

0
2022年10月22日

Posted by ブクログ

タイトルの通り澤村伊智さんは小説怪談師ですね。
オリジナリティ溢れる7話の短篇で、どれも味があってよかったです。
また忘れた頃に読みたいので文庫になったら買ってしまいそう。
スキマ時間にサクッと読むにもオススメです。

0
2022年09月19日

Posted by ブクログ

これぞ澤村伊智作品でした!
どの話も怪談調の構成でリアルな感じがして
とても怖かったです。
これの前に「邪教の子」という
澤村伊智の良さが全く出ていない作品を読んでいたので、本領発揮のホラーテイストのこの作品は
かなり期待して読んだのですが、期待を上回る面白さで、一気に読み終えてしまいました。

でも、最初の話の「高速怪談」が一番好きでした。
この話のオチになる前の「堀さんの話」が一番怖くてゾッとしました。

0
2022年09月13日

Posted by ブクログ

それぞれで完結する短編集。小説だからこそ出来る叙述トリック。えっ、それで最後どうなったの?と衝撃的なオチが無いからこそ本当にありそうな怪談?でもあり、辻褄が合わないホラーファンタジーのような作り話だと思える小説でもあり、まさに怪談小説という名の小説怪談だった。読みやすい。
高速怪談
笛を吹く家
苦々陀の仮面
こうとげい
うらみせんせい
涸れ井戸の声
怪談怪談

0
2022年09月08日

Posted by ブクログ

期待しすぎてしまった…。
ものすごく楽しみにしていたので、どの話も思ったよりもサッパリ終わってしまう気がして、少し物足りなさを感じてしまいました。
ただ、高速怪談など夜に読んだ事を後悔する程、恐ろしく、ドキドキハラハラする話もたくさんあり、楽しめました。
他の作品も読んでみたいと思います。

0
2024年04月24日

Posted by ブクログ

「高速怪談」が面白かった。
「涸れ井戸の声」もなかなか怖かった。
他、どんでん返し系の話もあり、楽しめた。

0
2023年09月21日

Posted by ブクログ

私は高速怪談が特に怖かったが
どの話しもドキッとして楽しめました
朝、帰りの電車で読めたので
読みやすいと思いました

0
2023年09月12日

Posted by ブクログ

地元へ帰省するために集まった人々の高速運転中の車中での話。近所にあった赤い壁の家。あるホラー映画に関わった人々の顛末。新婚旅行で訪れた高級ホテルでの一夜。学校に閉じ込められた少女たち。書き手も出処も不明なある怖い話について。夏休みの子どもたちの思い出。

ホラー短編集。各編だいたい50ページ弱かな。怪談からミステリに近いもの、ホラー映画みたいな勢いのあるものなどいろいろ。短いけどどんでん返しもありオチもしっかりつきつつで面白い。エンタメパワーの強い澤村先生らしい短編集だった。

0
2023年02月03日

Posted by ブクログ

ホラー短編集。
一番怖かったのが最初の「高速怪談」小説なのに視覚的にゾワッ来た。どんでん返しが面白い「笛を吹く家」現代版牛の首「涸れ井戸の声」も好きです。
最終的に全部がひとつに繋がる構成なのかと思いきやそうでもなかった?でもどの話も良い感じに怖くて楽しめました。

0
2023年01月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

怪談としてはしっかりと盛り上げ上手。ただ残念なことに、どれもこれもオチが怖くなかった。
2篇ある叙述トリックはどうにもわざとらしいし、全体的に作り物めいて肌に来る怖さがない。「苦々陀の仮面」のいろいろな表現媒体を集めた作風など、技法的には好きなはずだがまったく怖くない。「涸れ井戸の声」も「ああ才能が涸れるのね」みたいな解釈ができてしまうだけ不気味さが減る。創造的な人なら怖いのだろうが心霊的な怖さではない。

0
2022年12月14日

Posted by ブクログ

夏も終わりだが、怪奇はシーズンレス。
「高速怪談」
どこかで読んだことがあるが(アンソロジー)車という密室で起こる、リアルな怖さ、そしてもう一つ最後に起きる怪異。
この取り合わせが怖い。

「笛を吹く家」
ハーメルンの笛吹男をイメージした作品だが、怖いのはそこではない。
中盤で明かされる家族の悲しみと恐れ。
初めから読者は著者の魔法にかけられていたことに気付いた。私が怖がったのは、本当はどこだったのだろう?

「うらみせんせい」
よくある異次元から出られないホラーだ、と思っていた。
キューブとかあんな感じの。
確かにそれは当たっているけれど、そこだけに目をとらわれると、著者が出していたヒントを全て読み間違え、見落とす。

自分が当たり前だと思っていること、普通だと、常識だと思っていることが思い上がり、思い込みだということに気付かされる。

0
2022年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

怪談なので謎解きなどは存在しない。
その分自由なストーリー展開は、7編の短編それぞれ独特の構成と雰囲気で楽しませてくれる。
ほとんどはそれほど怖くはないが、「高速怪談」の中の一つの話はクルマという密室効果もありちょっとゾクッ!

0
2022年09月23日

「小説」ランキング