【感想・ネタバレ】問題解決力を高める「推論」の技術のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

困難に直面した際に、より確実性の高い可能性を見い出す力、それが推論力。
推論とは頭の善し悪しで決まるものではなく、方法を知っているか知っていないかでその差が決まる。

目の前に起きた事実から、なぜその事実が起こったのか見えない法則を見つける。
そのためのプロセスとしては
①事実を正しく認識する
②事実に対して問題意識を持つ
③推論する
④仮設を導き出し、検証をする
⑤結論を出す

推論の方法としては大きく3つ
・帰納法
・演繹法
・アブダクション

■帰納法
複数の事実から共通点を見つけ出し、そこから結論を出す。
A=B、B=C、つまりA=C
帰納法は目の前の事実から共通点を抜き出す手法のため、目の前の事実に依存をする性質を持つ。
そのため事実に偏りがあったり、第3の事実が出てきた際には論理が破綻する可能性がある。

帰納法で最も大切なのは、正しい事実を認識し、
事実の中から見える法則だけでなく、裏に隠れた見えない法則も見つけること。

■演繹法
前提となるルールに目の前の物事を当てはめる。
AなのでBはどうなのか?
演繹法は正しいとされている法則を元に結論を出すため、二者択一で結論を出すことができる。
演繹法は前提のルールが正しい条件が必要であること、ただルールに当てはめるだけなのでルールの裏に隠れているものも読み取る必要がある。

■アブダクション
起こった現象を説明できる、もっともらしい法則を導きだす。
Aが起こった。Bが起こればAになるので、Aが起こったのはBが原因である。

演繹法は正しいとされる前提に目の前の物事を当てはめることで、今後の予測を行う。
アブダクションは起こった現象に、正しいとされる法則を当てはめ、原因の仮設を立てることができる。
未来の予測を行うか、過去の原因を見つけるかの違い。

アブダクションは法則すらも自身で見つけ出すことができるため、他での応用などとしても使うことができる

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2022年03月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

以下メモ


■「正解」から「推論」へ
・当時思い描いていた「正解がある世界」で重要だったのは「自分が正解を知っているかどうか」であり、「正解を知らないこと」は「恥ずかしいこと」とイコールになる。
・このようなメンタルモデルが回りだすと「正解」はおのずと「探すもの」「与えられるもの」になっていき、問題に対する態度は受け身なものになっていく。その結果、何か分からないことがあると、すぐにインターネットで検索し始めたり、詳しい人を捕まえて話を聞いたり、ひたすら本を読んで知識を学ぶという行動に出るようになる。
・しかし、そこに「正解」などあるはずもなく「情報」や「知識」が断片的に散在しているだけだ。やがて、情報や知識の裏側にある「見えない前提」や「関連性」、あるいは「法則」に気づきにくくなり、自分の頭で考えることをしなくなる。結果、常に周囲の顔色を伺い、主体性を失っていく・・・。
・人は、主体性を失うと自信と誇りを失っていく。なぜなら主体性がないということは、自分の人生を他人任せにすることであり、自分の人生を放棄することを等しいからだ。
・社会も、ビジネスも、そしてこれを読んでいるあなたも、常に未来に向けて進んでいる。そして、未来を正確に予言できる人間など存在しない以上、この世の中には「絶対的な正解」など存在しない。あるのは未来に向けた様々な「可能性」だけであり、その「可能性」は能動的なアクションを通して変えたり、つくったりしていけるものだ。
・未来とは、万人にとって「未知のもの」である以上、「正解」や「不正解」という概念自体が存在せず、自らの推論力と実行力で切り拓いていけるものだ。
・「正解」を探し続けるメンタルモデルは「本来、ないはずのもの」を追いかけることになる。その結果、常に「自分は正解に至っていない」と言う自己否定の感情を生み、その感情が、自分に対する自信を削り取っていく。
・もしあなたが「正解がある世界」の幻想から解き放たれ、未知のものに対する「推論力」を身につけることができれば、問題解決はもちろん、自分自身の在り方自体も変えていくことができる。無いはずの「正解」から逸脱することを恐れ、何も行動しない自分を変えることができる。
 
■「根性論」から「方法論」へ
・推論力は「頭の良し悪し」という能力の問題ではなく、「頭の使い方の上手い下手」という「方法論」の問題だ。そして推論力が方法論の問題である以上、そこには再現性が存在する。つまり「頭の使い方」や「その手順」を理解し、地道に習慣化すれば「誰でも」「頭の良し悪しとは関係無く」身につけることが可能だ。
 
■本書の構成
・第1章では、本書における「推論力とは何か?」を定義し、推論力を身につけるべき5つの理由について解説する。
・第2章では「優れた洞察を生み出す推論法」である帰納法について解説する。帰納法といえばロジカルシンキングを学ぶ上で必須の論理展開とされるが、巷の解説の多くは「論理展開の方法」にしか触れられていない。しかし、真の意味で帰納法をマスターするなら「論理展開の方法」だけでなく、「頭の使い方の手順」や「どのような局面で実務に活かせるのか?」を理解し、習慣化することが極めて重要になる。
・第3章では「予測と検証を可能にする推論法」である演繹法について解説する。演繹法は極めて厳密性の高い推論性であるため、「ビジネスでは扱いにくい」と評価されることが多い。しかしそれは誤解であり、演繹法を別の視点で捉えれば、ビジネスでの活用局面は大きく広がる。演繹法といえば「ガチガチの三段論法」という印象を受けるかもしれないが、頭の使い方を工夫することで「常識を覆す発想」を生み出すことも可能になる。
・第4章では「仮説を生み出す推論法」であるアブダクションについて解説する。アブダクションは、近年脚光を浴びつつある推論法であり「仮説思考」には欠かせない推論法だ。また、あなたの成長を加速させる「入口」ともなりうる推論法でもある。
 
■推論力とは何か?
●困難に直面したときに必要なのが推論
・ビジネスは、困難の繰り返しといっても過言ではない。
・ビジネスの現場では、大なり小なり様々な困難に直面する。しかしこれらを生じさせている原因を見抜いたり、解決に向けた仮説を考えることができなければ、ビジネスを前に進めることはできない。そして、問題の原因を見抜いたり、仮説を考えたりする際に必須となるのが「推論力」だ。
●本書が定義している「推論力」
・推論力=未知の事柄に対して道筋を立てて推測し、論理的に妥当な結論を導き出す力。
 
●推論と仮説について
・一般に推論のプロセスは、①事実を認識する→②問題意識を持つ→③推論する→④仮説を導き出す→⑤仮説を検証する→⑥結論を出す、という6つのステップを辿る。
 
■なぜビジネスに推論力が必要なのか?
●ビジネス思考力の要となる 推論力①
・もしあなたが優れた商品開発担当者なら、手始めに外部環境を分析しようとするはずだ。なぜなら、世の中に存在するあらゆる商品やサービスは、政治・経済・社会・テクノロジーといった世の中の動向に影響を受けるからだ。これらの動向は「世の中全体を動かす大きな機運」であるために、一企業の努力だけで流れを変えることは難しい。だとすれば、
┗世の中の大きな機運を「前提」として捉え、
┗その機運ほどどのような変化を生み出すかを「推測」し、
┗その推測を元に「結論(商品コンセプトや仕様)」を生み出す。
という手順が必要になるはずだ。
・このように、多くのビジネス活動は、まずは動かせない周辺環境を「前提」に置き、その前提を元に「推論」を働かせ、その推論を元に「結論」を生み出すというプロセスで成り立っている。
・もし、あなたに「前提を置くスキル」がなければ、物事を考える取っ掛かりさえ掴めず、「そもそも、何を考えていいのかすら分からない」という状態に陥る。さらに「推論を働かせるスキル」がなければ、「どう考えていいか分からない」という状態になる。その結果、「何を、どう考えていいか分からない」という思考停止状態に陥り、有益な結論を生み出すことは難しくなる。
・こうして考えれば、「前提」から「結論」へとつなぐ「推論力」は、ビジネス思考の中核的な能力であることが理解いただけるはずだ。
 
●分析力の向上に欠かせない 推論力②
・分析とは、物事の特徴を正しく捉えた上で、それぞれの物事の間にある「関係性」を見抜くことだ。
・複雑に入り乱れた物事を正確に捉えるには、ただ全体を捉えるだけでは不十分であり、「個々の中身を吟味し」「それぞれの関係性がどうなっているのか?」まで深掘りしていく必要がある。
・誤解を恐れずにいえば、この世にあるあらゆる物事は「事実」と「その関係性」で成り立っている。「事実」は目に見えるものなので捉えやすいが、「関係性」は目に見えないものである以上、「推論」でしか捉えることができない。そして、もしあなたが「目に見えない関係性」を推論で捉えることができなければ「分析が甘い」と言う状態に陥る。
・つまり分析とは、「事実」と「事実同士の関係性」を推論で解明していくプロセスであり、そのために必要不可欠な能力が「推論力」だ。
 
●ビジネスコミュニケーションに必須 推論力③
ビジネスの世界では、
・話全体の中で、相手はどの部分のことを聞きたがっているのか?「前提」の話か?「推論」の話か?それとも「結論」の話か?
・自分が伝えようとしている事柄は「前提(空)」→「推論(雨)」→「そこから得られる結論(傘)」の筋道が論理的か?
という2つのポイントを押さえておけば「伝えたいことが伝わらない」という状態を回避できる。この2つのポイントを押さえる上で要となるのが「推論力」だ。
 
●生産性の向上に役立つ 推論力④
・もしあなたが「重要な20%」について適切な推論を立てることができれば、その20%ガ80%の成果を生むのだから、生産性は4倍になる。
 
●提案力の向上に必要不可欠 推論力⑤
・提案が通らない原因は、大きく分けて2つある。それは、そもそもの「置いている前提」が間違っている場合か、あるいは前提は正しいものの、前提から結論に至るまでの「推論」が適切でない場合だ。
・ビジネスには多かれ少なかれ投資が伴う以上、その推論が根拠のない思いつきであってはならない。「なぜうまくいくと言えるのか?」と言う根拠が必要であり、根拠も含めて「提案」するには論理的に妥当な結論を導き出す「推論力」が求められる。
・こうして見ていくと「優れた提案」とは、過去の常識を覆すことで「期待」をつくり、かつ「これならうまくいきそうだ」という「納得」をつくる仕事であり、その両方に高いレベルの推論力が必要である。
 
●推論力は、今後希少性が高まるスキル
・情報は古くなるが推論力は古くならない。
 
■第1章のまとめ 7つのポイント
・1.推論力とは「未知の事柄に対して筋道を立てて推測し、論理的に妥当な結論を導き出す力」のことを指す。
・2.推論力は、より確実性の高い「可能性」を見出すために必要不可欠な能力である。
・3.推論力は「ビジネス思考力」「分析力」「コミュニケーション力」「生産性」「提案力」の向上に寄与する中核能力である。
・4.推論力は、情報洪水時代に希少価値となる能力である。
・5.推論力は、今日明日では真似されにくい、長期的な競争力のある能力である。
・6.推論力の具体的な方法論は「帰納法」「演繹法」「アブダクション」の3つがある。
・7.「帰納法」「演繹法」「アブダクション」は「頭の使い方」を工夫することで「これまでになかった物事の新たな可能性」を見出すことができる。
 
■帰納法とは何か?
・帰納法の本来の真価とは、数多くの「法則」を発見できることだ。
・本書では帰納法を「妥当性の高い論理を導くための手法」としてだけでなく、「有益な法則を導き出す推論法」という意味合いでも解説していく。
 
●共通点を見つけて結論へ
・帰納法の「帰納」とは「物事が落ち着いて(帰)、結論に納まる(納)状態」を指す。
・帰納法:複数の事実から共通点を発見して結論を導き出す推論法。
 
●帰納法を扱う際の3つの留意点
・1.事実に偏りがある場合
・2.共通点の発見に飛躍がある場合
・3.結論部分に飛躍がある場合
 
●ビジネスで帰納法を活用する2つの局面
・1.環境の変化を捉えて、方針や戦略を策定する局面
・2.世の中の事象から「法則」を発見し、学びに変える局面
 
●世の中の事象から法則を発見し、学びに変える局面
・真に意味がある成長とは、すぐに陳腐化してしまう「知識」を得ることではなく、時代を超えて使える再現性の高い「法則」をストックしていくことだ。
・独自性&再現性の高い「法則」を手に入れることは、あなたの成長にとって決定的に重要となる。そこでフル活用して欲しいのが「帰納法」だ。
 
■帰納法の頭の使い方4ステップ
・STEP1:様々な事実に気づく。
・STEP2:複数の事実の共通点を発見する。
・STEP3:結論や法則を見出す。
・STEP4:アナロジーを使って「法則」を応用する。
 
■ビジネスに帰納法を活かす方法
帰納法は「複数の事実から共通点を発見して結論を導き出す推論法」であることから、ビジネスにおける次のような局面と相性が良い。
・世の中の機運を捉えて、ビジネス機会を発見する。
・市場の環境を分析して、戦略を策定する。
・ライフスタイルの変化を捉えて、コンセプトワークに活かす。
・複数の事実を根拠に、提案をする。
・複数の事実から、問題の根本原因を発見する。
帰納法は、何か問題が生じた際に、断片的な事実から根本的な原因を見抜く上で必要不可欠な推論法だ。
ビジネスの世界には、少ない情報量から数多くの仮説を生み出し問題解決行動を起こせる「一を聞いて十を知る」人が存在するが、それができるのは「洞察的帰納法」をマスターし、頭の中で使いこなす術を心得ているからだ。
 
■第2章のまとめ 7つのポイント
・1.帰納法とは「複数の事実から共通点を発見して結論を導き出す推論法」のことを指す。
・2.帰納法とは「観察を通して直接的に共通点を発見する観察的帰納法」と「洞察を通して共通点を発見する洞察的帰納法」の2つがある。
・3.真に意味がある成長とは、洞察的帰納法を通して再現性の高い「法則」を手に入れることである。
・4.洞察的帰納法を使いこなすには「見てている事実から発想する」のではなく「見えない共通点を発見して、そこから発想する」と言う頭の使い方を習慣にする必要がある。
・5.何をやらせても優秀な人は、どんな些細な事実からも「見えないもの」を見抜き、それらを「法則化」し、様々な分野に応用する習慣を持っている。
・6.帰納法を見つけるには「帰納法のトレーニングのために時間をつくる」のではなく「今ある習慣や業務の中に帰納法を組み込む」のが賢いやり方である。
・7.帰納法を応用すれば「共通点を根拠に結論を出す」だけでなく「例外を発見して可能性を広げる」こともできる。
 
■演繹法とは何か?
・本書では「演繹法」を「論理(三段論法)」の側面だけでなく「常識や前提を覆す」という側面からも解説していく。
・演繹法とは「前提となるルールに物事を当てはめて、当てはまるか、当てはまらないかで結論を出す」推論法を指す。
・演繹法:前提となるルールに物事を当てはめて結論を出す推論法。
 
●演繹法を扱う際の2つの留意点
・1.前提となるルールに誤りがある場合
・2.過度に推論形式にとらわれてしまう場合
 
●ビジネスで演繹法を活用する3つの局面
・1.ビジネスの環境変化を予測する局面
・2.提案の良し悪しを検証する局面
・3.洞察的帰納法で得た「法則」から価値を生み出す局面
 
■演繹法の頭の使い方3ステップ
・STEP1:「前提となるルール」を見極める。
・STEP2:「前提となるルール」に目の前の物事を当てはめる。
・STEP3:結論を出してチェックする。
 
■ビジネスに演繹法を活かす方法
演繹法は「前提となるルールに物事を当てはめて結論を出す推論法」であることから、ビジネスにおける次のような局面と相性が良い。
・今後の市場動向の予測に活かす。
・戦略や方針に基づいた企画立案に活かす。
・会議のファシリテーションに活かす。
・企画を提案する際のロジックに活かす。
・ビジネスのKPI設定に活かす。
 
■第3章のまとめ 7つのポイント
・1.演繹法とは「正しいとされているルールに物事を当てはめて結論を出す推論法」のことを指す。
・2.演繹法は「前提となるルール」さえ正しければ、そのルールに対して「当てはまるか?」「当てはまらないか?」の二者択一しかないため、誰もが同じ結論にたどり着きやすい。
・3.演繹法は「前提となるルールが存在し、かつ、正しいこと」が極めて重要となるが「正しい前提を置く」こと自体、必ずしも容易ではない。
・4.演繹法は、目の前の物事をルールに当てはめれば、必然的に結論が導かれるという性質があるため、「意味」や「内容」を吟味しないまま「ただ当てはめる」という思考に陥りやすい。
・5.前提となるルールに物事を当てはめて考える際には、単に機械的に当てはめるのではなく「そもそも、前提は正しいのか?」「前提は、十分に掘り下げられたものなのか?」と疑う習慣が必要となる。
・6.演繹法をマスターするためには、常識を鵜呑みにせずに「その主張が置いている前提は何か?」「その前提から、どのような推論を経て主張に至ったのか?」を考える習慣をつける必要がある。
・7.演繹法の弱点を利用し「前提を疑う」「前提を概念で捉える」「前提を捉えなおす」ことができれば、これまでの当たり前や常識を覆し、新たな側面の発見や価値の創造につなげることができる。
 
■第4章のまとめ 7つのポイント
・1.アブダクションとは、「起こった現象」に対して「法則」を当てはめ、起こった現象をうまく説明できる仮説を導き出す推論法のことである。
・2.「仮説思考」に必要な推論力が「アブダクション」である。
・3.演繹法や帰納法にないアブダクションの大きなメリットは「仮説の可能性を広げることができる」ことである。
・4.アブダクションで多様な仮説を立てられるかどうかは、ストックしている「法則の多さ」にかかっている。
・5.アブダクションで仮説を考え「演繹法」で検証することができれば、再現性の高い「法則」を手に入れることができる。
・6.アブダクションは構造化することで多くの仮説を生み出すことができる。
・7.仮説を生み出す目的が、意思決定やアクションに結びついていくことである以上、現象と原因の間にある「因果関係の強さ」にまで踏み込んで考えていくことが重要である。
 
■第5章のまとめ 7つのポイント
・1.自社を取り巻く環境から方針を策定し、方針と施策を一貫させる際に有効なのが「帰納法と演繹法の合わせ技」である。
・2.方針と施策を一貫させるには、全体方針の策定に帰納法を活用し、演繹法を使って個別方針に落とし込む頭の使い方が必要となる。
・3.事業面と財務面の両面で提案する場合に有効なのが「帰納法と演繹法の合わせ技」である。
・4.ピラミッドストラクチャーで「結論とその根拠」の関係を明確にするには、帰納法と演繹法は欠かせない要素となる。
・5.「アブダクション」「帰納法」「演繹法」の合わせ技は、世の中に存在しているあらゆる物事を学びの対象に変える「方法論」である。
・6.「アブダクション」「帰納法」「演繹法」の合わせ技は、気づきや疑問を通して「法則」や「仮説」を発見し、その発見が新たな気づきを生み出すループをつくることができる。
・7.「アブダクション」「帰納法」「演繹法」を通して「ああなれば→こうなる」という法則を数多く手に入れることができれば「法則の当てはめ」を通して多くの気づきを得ることができ、あなたが見える世界は格段に広がる。

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2021年06月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・推論とは、正解のない問いに対して、事実・前提となるルール・法則から答えを導き出すための思考法である。
・多くの前提や事実、法則から推論や仮説を導き、結論を出すことで、戦略立案・方針策定・問題解決などに活かしていく。
【帰納法】
・複数の事実から共通点をみつけ結論を導き出す。
・既に起きている事象から結論を導くことで、自身の戦略立案・方針・提案事項に説得力と根拠を持たせることができる。
・事実については、疑いを持って一度立ち止まることも必要。また、共通点や結論が飛躍していないか振り返りを行うことで、より精度の高い推論が可能となる。
【演繹法】
・前提となるルールに事象を当てはめ、結論を導く。
・前提となるルールは客観的に捉えても、一般的、不変的な内容になっているかが重要となる。
・ビジネル環境の変化における戦略立案、提案の是非、「法則」から価値を生み出す場面で有効。
・前提となるルールを設定するためには、ビジネスにおける一般論を情報収集する必要がある。100%正しいルールを知っておく。
・前提となるルールに対して「Why」と問いかけることで、新たなルールを見つける契機になる。
【アブダクション】
・起こった事実に対して法則を当てはめ起こった現象を説明できる仮説を導き出す。
・限られたソースで妥当な結論を導くことに有効。
・結果→原因→仮説
・問題の原因究明、トレンド背景のキャッチとキーワードからほかへの応用、他社の成功事例の応用
・フレームワークを活用することでよりエビデンスを確保できる仮説を生み出すことができる(ロジックツリー、PEST、3C等々…)
・上記3つを組み合わせて推論を行うことで、多角的かつ、複数の根拠(事実、ルール、法則)をもとに仮説を導く出すことができる。また複数の根拠が生まれることで、様々な仮説、企画・戦略立案や提案に結びついていく。
・昨今のビジネスにおいては「正解」はない。上記の思考法を多少大まかな粒度でもいいので、高速で検証し、ロジカルかつ確固たるエビデンスを備えた仮説を導くことが重要。

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2022年09月10日

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