あらすじ
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人気シリーズ「乙女の本棚」第26弾は、『風立ちぬ』などで知られる文豪・堀辰雄×イラストレーター・ねこ助のコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。
彼等は鼠のように遊んだ。
少年たちの秘密の隠れ場。
ある日、一人が盗んだ石膏の女の人形を持ち込んだことで、何かが変わっていく。
堀辰雄の名作が、書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどで美麗な人や獣を描き、本シリーズでは太宰治『魚服記』中島敦『山月記』新美南吉『赤とんぼ』を担当する大人気イラストレーター・ねこ助によって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
「子供たちは鼠のように遊んだ」という冒頭のフレーズが淫靡で、即惹かれた。
始終薄暗いイラストが、その妖しさを常に漂わせている。暗がりで男の子たちが禁じられた遊びを繰り広げていく様は、彫刻の女性像の出現によって、更に罪悪感を増してゆく。
亡くなった母親への寂しさを慰めるために、仲間に嘘をついてまで隠れ家を独り占めしようとする悲しさも、何だか理解できる。
艶めかしい壊れた彫刻が、母親の面影と重なり、接吻をしてしまうのは、どこか近親相姦めいたものがあって、ドキドキさせられた。
堀辰雄という作家は初めて知ったが、妖艶な世界観が醸し出されていて気に入った。他の作品もチェックしてみたい。