感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
独特な世界観に引き込まれあっという間に読み終わってしまった。魚を食べて「お肉みたいで美味しい」と表現するナンセンスな芸能人みたいだけど、
「世にも奇妙な物語の良作みたいで面白かった」
ショートショートまではいかない短編集という感じ。短編と言えば有名なのは星新一だが、初めて星新一を読んだときぐらい衝撃を受けた。久しぶりに自分の好みの小説に出会うことができてとても満足した。三崎亜記の作品、もっと読みたい!
Posted by ブクログ
7つの物語からなる短編集でした。
中でも気に入った作品は「動物園」と「送りの夏」です。
どの作品もあり得ない設定でありながら、登場人物はリアルで、とても人間味があり、面白かったです。
「動物園」
主人公の日野原さんは動物になりきる仕事をしています。設定は現実的にはあり得ない仕事ですが、現場対新参者、男社会対若い女性、ビジネスモデルをパクるライバル社の登場など、起こるイベントやその空気感はとてもリアルで今そこに起きた現実のように感じました。
自分も働く女性の1人として、共感できる作品でした。
「送りの夏」
少しわかりにくい作品でした。
短編集の中ではかなり長い作品だと思いますが、展開が多く、少し強引でご都合主義的に感じてしまう部分もあり違和感が残ります。
ただ、時折出てくる考え方にはハッとさせられるものがあり、『信じている、というより、信頼しているんだ』という父の言葉と、帰りの電車の中写真を見て『そこには、すべての人の生があり、そして死があった。』という回想がとても印象的でした。
Posted by ブクログ
「二階扉をつけてください」 コミカルなテンポで話が進んだ結果、後味の悪い結末。という対比が読んで癖になる。
「送りの夏」 短い文章ながら、舞台設定の細かい描写が見事で情景が目に浮かぶような作品。