【感想・ネタバレ】我々は、みな孤独であるのレビュー

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Posted by ブクログ

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ハードボイルド・ミステリ・SF・ホラーのジャンルてんこ盛りが楽しく嫌いではなかった。ただ、後半はどうも魂の仕掛けが優先してしまって足元の出来事に綺麗にオチがつかなかった印象。ストーリー半ばで加茂禮子が結構決定的なヒントを出すので、そこで察しがついた読者は特にそうなんじゃないかな。

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2024年02月11日

Posted by ブクログ

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久々の貴志先生ってだけで満点なんですがww
ホラーでこそなかったけれども、ほぼほぼホラーな血生臭さでしんどいシーンもありつつ。。。随分深い難解なお話でした。
ただ、やっぱり 貴志先生だなーってのは、こんだけ重くて痛くてしんどくて。。。ってお話でも最終的には謎かけというかファンタジーというか、ミステリーというか?そういう「読み物としての楽しみ」にまとめ上げるところが本当に素晴らしい。
「え?何が言いたいの??」みたいなことはなくて、なるほどね〜って思わせられるその決着が素晴らしい。
あとがきのインタビューにあったように、雑誌連載の時にはそこまでまとまっていなかったってお話だから、単行本派で良かったっす。

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2023年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

貴志祐介の独特なサイコ・サスペンス的なものとは一味違った小説だったが、自己意識を全体的に見ると不思議な視点が生まれるという面白い展開がよかった。きっとわたしたちは物語ではっきり形で提示されて、意識するようになるが、少なからず感覚的には考えていたのではないのかなと思う。

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2022年10月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ちょっと変わり種の探偵小説かと思ったら全然そんなことなかった
終盤の展開はオカルトというかSFというか。主人公の精神面は一つの決着が着いたが、それ以外の様々なことが色々投げっぱなしになってしまった感がある

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2022年08月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なかなか、面白かった。
レビューが賛否両論なのがまた面白い。おそらく、最終的なオチを生理的に受け入れられない人と、妙に納得させられてしまう人とがいるんだろうなぁと勝手に思っている。
私はどちらかと言えば後者だけれど、ゾッとするというよりワクワクしてしまったので、ゾッとする話を求めていた身として三ツ星にしました。

ジャンル不定な感じのお話だが、ざっくりと「ミステリー」でいいのかな?オチを考えると、「SFミステリー」とした方が良いかもしれない。

途中の拷問処刑描写はぶっ飛んでて好きです。凌遅刑的な「活け造り」がきちんと痛そうなのと、丹野のイカレっぷりがわかりやすくて楽しい。
あとは、面白通訳さんとのやり取りで爆笑する茶畑のシーンも、シリアスなはずの場面とのギャップに笑ってしまった。茶畑も丹野に負けず劣らずネジ外れてる感じで、にも関わらず(だからこそ?)魅力的に感じてしまうのが不思議だった。

転生に関してのオチは思いのほかSF(もっと洗脳的なオチを想像してた)で、覚醒した茶畑の神通力っぷりが凄すぎて現実味をあまり感じられず、「おお?」と思っているうちに終わってしまった感じ。もう少し「現実にありそう感」があると「ホラー」かなと思うので、やはりこれはSFミステリーだなと感じる。

でも結局、「宇宙の真理」というものの正体が何であれ、何かをひとつの真理、真相、正解として受け止めるのはその人個人の意識である、とも思う。
「全ての生はひとつの意識である」と認知してその全ての繋がりを実感しているのも、茶畑という一個人であり、その感覚を別個人が完全に共有できるのかというと、どうなのかな?と。ゴブリン占い師が感じているものと、詐欺師占い師が感じているものと、茶畑が感じているものが同じだと、断定することも完全に否定することもできない。

依頼人の正木は正木で、転生というものに一定の「答え」を見出し、現時点での「現実」である情報漏洩や相続問題に対応していくのだろうと思うし。

誰しもにその人の「正解」があって、それを信じて皆生きていくしかない。
それが崩れ去ってしまった時、もしかしたら「狂ってしまう」のかもしれないし、「悟りを開く」ことになるのかもしれない。

何にせよ、全ての人がひとつの意識なのだとすると、全ての人は孤独であるし、同時に、孤独でない人などいないということでもあるのだから、逆に「全ての人は孤独である」という繋がりによって、全ての人は孤独ではないとも言えるのかもしれない。

何とも、頭がおかしくなりそうな本を読んでしまったなぁw

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2022年11月07日

Posted by ブクログ

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この小説は……なんなんだ?
ミステリか?ハードボイルドか?SFか?スピリチュアルか?って考えながら読んでた。
でもジャンル分けなんて別にどうでもいいのよね、面白ければ。
さすがの貴志先生で、なんだこれはと戸惑わせながらも先が気になる展開でグイグイ読ませる。
面白かった。

とても面白かったんだけど、でもどうしてもひっかかってしまう部分もあって、今一つお話に乗り切れなかったのも事実。
気になったところを二つばかし書いてみる。

まずひとつ。
宇宙の真理、前世の真実といったものの正体がこのお話の肝になってるんだけど、それって現実世界の我々が知る事のできない『絶対の真実がないもの』だから、「意識」が時空間を飛び越え全ての人を巡っていたんだよ!と言われても、へーそうなんだー、くらいの感想にしかならないのよね。
どんな答えが書かれても作者がそう作っただけの真実なんでしょ、ってな感じで、普通に小説を読んでいる以上に「だってフィクションなんて作者の匙加減次第じゃん」みたいなのを感じてしまって。

ふたつ。
上記の真実を知って精神が壊れる寸前で、茶畑は死んだ恋人を思い出してなんとか持ちこたえるんだけど、え、そんなもんで戻ってこれるの?愛で?って。
加茂禮子は「強いよすががあったから」とは言うのだけど、どうにも納得できないというか。
愛で復活が陳腐と言いたいんじゃなくて、愛した人への思い程度でいいの?みたいな。
そんなん誰でも持ってるんじゃないの?恋人へでも家族へでも、強い愛ってあるよ?って。
作中の描写からはそのくらいの普通の愛にしか感じなかったから、ちょっと肩透かしというか、ね。

面白く読んだのだけど、最後の最後に気になるポイントが二つぽんぽーんと出てきてしまって、ちょっとトーンダウンしてしまったかな。

丹野がいいキャラしてて、楽しんで書いてたんだろうなーなんて思ってたら、巻末付録のインタビューで貴志先生がまさにドンピシャなことを言っててちょっと笑ってしまった。
読んでてわかるよね(笑

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2022年06月26日

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