【感想・ネタバレ】女王ジェーン・グレイは九度死ぬ~時戻りを繰り返す少女と騎士の物語~のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

4.5くらい。面白かった。

文章がもう少し柔らかいネット小説やなろう系かなと思ったら、ジェーンの周囲や政治の話で硬くて面白かった。史実に基づいてるのがわかる。フィクションが混ざってるかもしれないがわからんので面白い。
死に戻りでその条件もきっかけもきっちり説明してるのが良かった。めっちゃ取って付けたようなもんだけど、それで良い。そんなもん。蜘蛛の糸みたいに仏様が助けたくなった、みたいな理由でも良い。

ジェーンもすごいけど、ハロルドもすごい。やさぐれないで、決意してからは5年間地道に努力してる。偉くない?すごいよ。ぶっちゃけ死に戻りよりすごいなと思った。年の差も、何度も戻って年を重ねれば老いてくし、気にはならなくなった。最初の頃のハロルドは爺さんっぽいと描写されていたし。医者のあたりではっきり自覚したのかな?トマスとの結婚や出産も見届けていたし、他の男に任せられないなら自分が、というのも良い。早く教えてやれよと思ったが、ためらう理由もわかる。

ジェーン・グレイについては絵画を2度見て、可哀想だなあとしか思っていなかったので、彼女の出自やどう生きてきたのかわかって面白かった。家系図便利。めっちゃ助かった。作者のコメント通りキャサリン多すぎ。寝所で口走っても2分の1の確率でバレない。なんてね。

薔薇王の葬列も見ていたので、その血がここまで続いてるのかと面白かった。この頃のイギリス王室については、映画のブーリン家の姉妹も見たし恩田陸の小説の『ライオンハート』や、他の映画も見てきたが、ジェーン・グレイの掘り下げはこれで初めてだったのでエンタメとして楽しめた。小説で彼女を救う。良いな、これ。ありがとう作者。

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2024年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

しんどい場面も多かったけど、その時々で心通わせる相手の存在に少しホッとする。トマスがなんだかんだいい味出してる。そしてハロルドの想い強すぎる。

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2022年06月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新聞の書評を読ませていただき、興味を持ちました。

悲劇の女王、ジェーングレイ。

今どきの流行りなのでしょう、何度も生死を繰り返す。

その中で得た知識を活かして、生き延びる道を探す。

これが今のラノベなんですね。

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2022年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ジェーンとハロルドはお互いを認識した時点で無自覚ながらも恋に落ちていたのではと思った。これはもう両片想いの物語( *´艸)
ふたりとも今生こそは残虐な死を避けて幸せになって欲しいと思っている。身分が違うせいで自分自身で幸せにしてあげようと思わないというところがもどかしい!
ジェーンの人生は九巡目まで書かれているが詳しく書かれ始める三巡目が一番好き。
ジェーンとハロルドの騎士の儀式やハロルドと馬に乗って逃亡するシーンも良かった。エドワードとの可愛いらしい初恋も読んでて楽しかった。
六巡目は他よりだいぶ短いけれど、医師として現れたハロルドに看取られて、穏やかな死だったので安心した。
幾度も人生をやり直し最後にたどり着いたジェーンの未来は希望に満ちたものでとっても良かった(*´▽`*)

表紙のイラストはふすいさんだが、ふだんは青や緑の印象が強いので今回は赤色を用いているのが新鮮だった。
ポール・ドラローシュが描いた「レディ・ジェーン・グレイの処刑」を参考にしてるのは間違いないが、ふすいさんのイラストは本の虫だったジェーンに本を持たせ、物語に出てくるイチイの枝も描かれているようにも思える。
藍川先生の物語にそったアレンジが素晴らしい!

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2022年04月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「九度」死ぬというのは、在位期間九日から来てるのかなと思いつつ。
何度も時戻りをしながらも、毎度10代のうちに命を落とすジェーン。
悲劇の女王として知られるジェーンを救うには、これだけの死を繰り返さないといけないのかと、読んでいるこちらが絶望するほど。
これほどまで悲劇を宿命づけられないといけなかったのか、彼女は。
当初は彼女の意志など関係なく、ただ時勢に流されて、周りに強要されただけの女王だったのに。
斬首され、時を戻り、今度は自分から活路を見出そうと動いても、結局最後は命を奪われてしまう。
しかも毎度毎度、死因も死ぬ年齢も異なる。
これでどう対策すればいいというのだ。
だから、ジェーンも途中諦めるターンもあった。
さもありなん。

ただ彼女を救おうとしているのは、彼女自身以外にもいた。
毎度立場は変われど、同じ時戻りをしている人物が。
この二人がようやく互いの手を取れたとき、最高の逆転劇が始まる。

この時手を組んだ相手が個人的には意外で「そうきたか!!」と思わず雄叫び。
確かに史実でも彼女に同情的だったのは、この方だ。
馬鹿親のせいで、史実では結局処刑されてしまうジェーンだが、それはさておき。
最後の時戻りで、あの方を巻き込んで最後の逆転。
その先に見た景色とは。
必見です。

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2022年04月15日

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ジェーングレイはの絵を知ってるくらいでした。創作は入っているけどちょっとは知れたかな~って感じです。

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2022年11月15日

Posted by ブクログ

イングランドの実在した女王ジェーン・グレイ。在位が短く、最初の女王とは認められていない。そんな数奇な人生を生きた彼女が、幸せをつかむため、時戻りを繰り返す。
この本で初めて、そんな女王がいたことを知った。運命に翻弄され短い生涯を閉じた彼女に、作者は別の人生を用意した。

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2022年06月26日

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