あらすじ
クラスでは明るいおちゃらけキャラを演じている太一。王子と呼ばれ女子に人気の高い大路優希と「八戸えんぶり」でえびす舞を踊ることになった。たがいの気持ちをぶつけ合いながら、最後にふたりがつかんだものとは?
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八戸の伝統芸能「えんぶり」の「えびす舞」をすることとなったふたり。
キャラを演じるものと、キャラを押し付けられるもの。本当の自分とは何か。自分の主役は自分。
とにかくふたりともよく考える。自分の言葉で考えようとする姿に心打たれる。
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「キャラをかぶる」っていうのは、最初よくわからなかった。かぶらなきゃいけないものなのかなと思った。でも、ぼくも、家でする悪いことは外ではしないから、それもかぶるってことなのかな。
一番印象的だったのは、太一が、自分が悪いってわかったときに、乱暴で意地悪なモジャ毛にちゃんと謝れたところ。ぼくはなかなか謝れないからすごいなと思った。(小6)
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主人公の太一は青森県八戸市に住む5年生。郷土芸能のえんぶりで、えびす舞をすることになった。背も高く顔も良い同級生の優希も一緒に舞うことになったけど、優希はリズム感が最悪で…
太一のように、キャラを作って演じているうちに本当の自分を出せなくなって悩んでいる子に読んでもらいたい。あと、ムカつくという言葉は何に言い換えられるか、自分の気持ちと向き合うところもよかった。
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2023読書感想文コンクール
高学年の部。
小5の太一と優希が、八戸の伝統芸能「えんぶり」に挑戦する。2人が友情を深めながら、本当の自分や自分の気持ちに向き合う。
八戸の方言の使い方、言葉との向き合い方がよかった。
3.11についての言及もあり、感想文を書きやすいかなーと思った。
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R5読書感想文課題図書・高学年
太一は五年生。去年の四月に転校してきた時から、おとなしい性格ををかくし、おどけたキャラをえんじている。秋に転入してきた王子(と呼ばれているカッコいい大路君)と八戸の郷土芸能「えんぶり」のえびす舞をおどることになった。いっぱい練習をして、疲れているし、経験のための釣りは寒くて虫は気持ち悪くて、つい本音で言い合ってしまった。
「『ムカつく』」にもいろいろあるべ。『腹が立つ』とか『くやしい』とか『バカにされた』『うらやましい』『悲しい』『さみしい』とか。そういうふうに、ようく見つめて具体的に言葉にしてみれば、思ったよりムカつかねくなるぞ」
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取り急ぎメモ
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5年生男の子ふたりのものがたり
お調子者「キャラ」の太一
イケメン転校生の優希
「ムカつく」に対する太一の父の言動
キャラをかぶることになってしまった太一
潔癖症
クライマックス
短い文で、どんどん段落を変えられていて、自然とペースを上げて読むことになり、お祭りの雰囲気に飲み込まれていくよう
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結局泣くわたし
今年の課題図書が良作ぞろいなのか
私の涙腺がますます脆くなったのか
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伝統芸能に挑む青春ものかな?と思ったら、なんのなんの。5年生の少年の葛藤が生々しく描かれた人間ドラマでした。
お父さんのアドバイスにハッとさせられます。
自分の感情を「ムカつく」で片付けず、しっかりと捉えることー。心のモヤモヤを訳もわらぬまま放置して溜めていくのではなく、自覚して向き合うことの大切さを思い知りました。
簡単に上手くいく方に逃げるのではなく本当はどうすべきだったか、どうしたら作られた自分を打ち破れるのか、悩める太一くんを読みながら自然と応援してしまいます。伝統芸能「えんぶり」に挑む中で、多くのことを感じて考えて成長していく太一くん。本番はどうなるのか、ワクワクしながら、一気に読んでしまいました。
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伝統芸能のえびす舞を踊ることになった5年生の太一と優希。本当の自分をかくして、おちゃらけキャラを演じる太一。カッコ悪い姿をさらけ出していく優希。二人は互いの気持ちをぶつけながら、自分を見つめ直していきます。
地方の伝統行事が舞台なので、馴染みがなく、関心は今一つだったのですが、主人公たちの心理描写がうまく、ひきこまれました。太一がなぜそこまで自分をかくすのか、なぜそこまで苦手なものができてしまったのか、読み進めるうちに、次第に明らかになっていくところも、よかったです。