【感想・ネタバレ】せかいいちうつくしい村へかえるのレビュー

あらすじ

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サーカス団とともに故郷を離れたミラドーは、今やすっかり人気者になっていました。そんなミラドーのところへ、戦争が終わって、人々が次々とアフガニスタンへ帰っているという、嬉しいニュースがとどきました。村はどうなっているだろう。ヤモは? ミラドーはサーカス団を離れ、村へ帰る決心をしました。ヨーロッパからアフガニスタンまでの、長い長いひとり旅。ようやくたどりついたなつかしい村で、ミラドーがみたものは・・。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「せかいいちうつくしいぼくの村」を子どもと読んで、とても良かった。出版社を調べていたら、続編があることを知り、こちらも購入。本当はその前に「ぼくの村にサーカスがきた」というのがあるみたいですが、こちらは絶版になっていました。
さて、この本は「続編」なので、アフガニスタンのパグマンという村は、戦争で破壊されてもうなくなった、ということを知った上で読むことになる。(もちろん知らないまま読んでもOK)。主人公の少年ミラドーは、サーカスで笛をふいている。サーカスで人気の美しいメロディーには詩もついており、「なにもできないぼくのかわりに 風よ パグマンにとどけておくれ」みたいな詩で(うろ覚えで書いてます注意)、この子がなくなってしまった村をあとにして、サーカスに入って各地を回っているんだな、という少しの悲しさが感じられる。
お父さんからもらったふえは、ヒビが入ってもうすぐダメになりそう。ミラドーは、村へ帰ることにする。最初はバスに乗り、途中の町からはひたすら歩く。峠をいくつも越えて、親切な人に助けてもらったり、心細くなったりしながらやっと村が見えてくる。
予備知識なく読み始めた人には衝撃、予備知識ある人には「やっぱり・・・」となるわけだが、たどり着いた村はすべて破壊されていて、もう人が住んでいない。だけど、すももの木には花が咲き始めている。ミラドーはおとうさんからもらったふえを木の根元に埋めて、もう一度町にもどり、友達のヤモを探す。
とても哀しく切ないのに、ヤモと一緒にまた村に帰り、自然の恵みを享受し、果実を収穫する日が来るかもしれないという少しの希望も見いだせる、大げさではない絶望と希望が描かれていて、良い絵本だと思いました。
何度も読んで、子どもと感想を語り合いたいです。

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2024年11月07日

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