あらすじ
日本初、現役麻雀プロによる書き下ろし。
麻雀をもっと好きになりたいすべての人へ贈る、麻雀青春小説の誕生!
新人麻雀プロ大地渚、異名は"強気のヴィーナス"
ITコンサルタントの仕事をしながら、大好きな麻雀に日々打ち込む渚は、もっと強くなりたいと願い麻雀のプロテストを受ける。プロ活動と会社員の両立、手痛い失敗や初めての挫折……プロ生活は試練だらけだったが、持ち前の強気と前向きなマイペースさを発揮し、一歩ずつ自分だけの雀風を確立していく渚。そんな彼女のもとにある日、大規模なナショナルリーグ設立の噂が舞い込んできて――。
「読むと心が奮い立つ」「勇気が湧いてくる」と感銘の声多数。麻雀の成績アップも――! ?
初代Mリーガー、日本プロ麻雀連盟A1リーガーとして躍動し続ける著者が
自身のプロ経験をリアルに反映させて描いた、新人プロ渚の挑戦の軌跡。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
麻雀を知らないで読んだ人間です。
表紙の勝気な顔に惚れて手に取った本でしたが、冒頭は順風満帆と言える疾走感で駆け巡った。正直、ある程度本を読んだことがある人が読んだら、絶対このスピード感で終わらないと思うだろう。
しかし、この物語の女性は違う。
あっという間に駆け上がった。途中休息程度の足踏みはしたが、平均速度は維持したままフィニッシュ。
麻雀のルールが分からなくても、渚の突き抜けるような活力と、底抜けの元気で、なんやかんや漠然としていた麻雀のイメージの解像度が上がった気がする。長く愛される、と言っても麻雀の歴史はとんでもなく長いものだけれども、いろんな人に愛される卓ゲーだからこそ、様々な戦略があって、楽しみ方があるんだと感心しました。
Posted by ブクログ
2022.6.5.
小説なんだけどすべてが創られたものではなく、作者でプロ雀士の黒沢咲さんの半生をベースに描かれた作品。現実ではないのだけれども、現実とリンクする部分もあって、読みながら妙な心地になった。それは嫌な感情ではなく、どちらかというと心地よい部類のもの。黒沢さんが見てきた景色や世界を自分の視界を通して覗き見しているような、酷く贅沢な時間を過ごしたなぁという感想です。
例えば家庭環境が壮絶な人生だったり、人とは違った学生生活だったり、何かにずば抜けて秀でていたりと、自分の人生がそのまま小説のようになってしまう人が世の中にはいる。黒沢さんはそういう類の方ではないと思うのだけれども、それでも『渚のリーチ!』は十分にドラマティックだ。それは一重に黒沢さんがこれまで歩んできた人生が色々な愛に溢れていたから、何事にも真摯に向き合って悩み葛藤しつつも歩んできたからで、なおかつ麻雀というゲーム性もそのドラマティックさの片棒を担いでいるのだと思う。
黒沢さんは私にとってとても魅力的なひと。初めはその麻雀に対するスタンスが面白いというところからだったけれども、次第にその人間性も含めて大好きになっていった。この作品を通して、黒沢さんの魅力の原点に触れることが出来た気がして、嬉しくなりました。
Posted by ブクログ
文字の大きさ、ページ数、牌姿の量もちょうど良い、文体も癖なく読みやすい。6~7割が本当の事ということで名前は変わっていたが誰々だな~と麻雀プロを思い浮かべるのも楽しい。そして、装丁がすごく好き。イラストやデサインが良く手に取りやすい。ファンとしては七筒や西がたまらないデサインになっている。
Posted by ブクログ
MリーグのTEAM雷電に所属する、女流プロ雀士の黒沢咲さんの初の著書。
主人公である渚が麻雀に出会ってから、プロとなり、Mリーグという大舞台に立つまでの物語は背景や人物はデフォルメされていますが、さながら黒沢さんの自伝的でもあると読んでいて感じることができました。
黒沢さんが打つおもしろい麻雀の背景を知ることが出来るのは、ファンとしてはうれしいところでありました。
そして、Mリーグ以降については、虚実入り混じる内容となって読んでいて不思議な気分になれる部分もありました。
現在進行形で行われているMリーグにおけるTEAM雷電のチーム史の一面もあるように感じることが出来、チームのファンでもある僕はとても楽しく読み進めることが出来ました。
それで、この本を麻雀がわからないと読めないかというと、そういうことは全くなく、麻雀の知識があればより楽しめるという一冊であると感じました。
麻雀の入門書ではないけど、入口になる本であるというニュアンスです。
それと、青春小説の面がありますが、時系列でいうと大学から社会人を経てからの流れの中なので、青春という表現と少し離れているように感じる部分もあるかと思います。
青春の定義として「生涯において若く元気な時代 、主に青年時代を指す」が一般的であると思いますが、僕自身はそう思っておらず、「熱を持って動いている、その状態」が青春であると思っているので、渚の心の動きや行動が青春真っただ中でのものであると感じながら、ページをめくっておりました。
そして、その青春の状態は今もなお続いていると感じられ、気持ちのいい読後感を味わうことが出来ました。
運命的に麻雀に出会うことも、途中の苦悶するところも、奇跡的にMリーグに呼ばれるのも、全てが現在進行形の青春である、そんな意味合いの物語であると読み終えて感じました。
これからも、渚の、黒沢さんの「おもしろい麻雀」についていきたいと思いつつ。
Posted by ブクログ
必勝がないから生き方が大事という言葉が本書の中で出てきます。
スマホゲームや学校の試験ではパターンを覚えてしまえば大抵のことを乗り切ることができます。しかし、麻雀や将棋などのシンプルなボードゲームには型やパターンはあれど人の心を読むことも必要です。もっと言うと自分のメンタルをコントロールしたうえでゲームしなくてはなりません。
著者が体験してきたことをストレートに文字にぶつけてきたという思いがこもった1冊でした。
Posted by ブクログ
麻雀の大会とか選手がいるなんてこれを読んで初めて知った。麻雀を魅力的に書いてて、しかも主人公の麻雀の牌がどれなのかとかも書いてあるから読みやすい。d(^_^o)d
Posted by ブクログ
読みやすかった!
アッサリというか主人公の語りで進んでいく文章が熱い気持ちもサラッと読めて良かった
麻雀はよくわからなかったけど
どんなとろこでも一生懸命やるのって青春だなって爽やかな気持ちになった
Posted by ブクログ
麻雀プロのМリーガー黒沢咲さんの実体験に基づいた小説です。
麻雀プロの雰囲気はつかめると思いますが、最低限の麻雀の知識があったほうがより楽しめると思います。
黒沢咲さんの麻雀プロとしての信念が分かる一冊です
Posted by ブクログ
大好きな麻雀のプロになった女性の話。
麻雀のことを知らない人には、七対子イーシャンテンと言われても意味不明だろう。麻雀好きからすると(私はルールは分かるが点数の計算が苦手)もっと詳しく戦術とかプロの考え方が知りたかった。