【感想・ネタバレ】人面瘡探偵のレビュー

あらすじ

名探偵は肩にいる!? 不可解連続殺人の謎。

三津木六兵には秘密がある。子供の頃に負った右肩の怪我、その傷痕がある日突然しゃべりだしたのだ。人面瘡という怪異であるそれを三津木は「ジンさん」と呼び、いつしか頼れる友人となっていった。
そして現在、相続鑑定人となった三津木に調査依頼が入る。信州随一の山林王である本城家の当主・蔵之助の死に際し遺産分割協議を行うという。相続人は尊大な態度の長男・武一郎、享楽主義者の次男・孝次、本城家の良心と目される三男・悦三、知的障害のある息子と出戻ってきた長女・沙夜子の四人。さらに家政婦の久瑠実、料理人の沢崎、顧問弁護士の柊など一癖ある人々が待ち構える。
家父長制度が色濃く残る本城家で分割協議がすんなり進むはずがない。財産の多くを占める山林に希少な鉱物資源が眠ることが判明した夜、蔵が火事に遭う。翌日、焼け跡から武一郎夫婦の焼死体が発見された。さらに孝次は水車小屋で不可解な死を遂げ……。一連の経緯を追う三津木。そんな宿主にジンさんは言う。
「俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開」
さまざまな感情渦巻く本城家で起きる事件の真相とは……!?
解説は金田一俳優でもある片岡鶴太郎氏。

※この作品は単行本版として配信されていた『人面瘡探偵』の文庫本版です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

オーディブルにて

人面瘡が意志を持って喋るっておもしろいなー
となんの疑いもなく読んでたら最後の最後でまさかの展開。
子どもの行方はハッキリさせて欲しかったなー。

0
2025年10月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

相続鑑定士である主人公が訪れたのは信州の山林王、本城家。遺産争いが苛烈な中、相続人が一人また一人と殺されていく……。

解説にもある通り、骨組みは横溝正史のド定番な感じ。

主人公の右肩に宿る傲岸不遜な人面瘡のジンさん。宿主である主人公に色々と指示を出して探偵の真似事をさせたりと面白い設定。

流れ的に犯人は確定するけどちょっと一捻り入ってた。終わりの少しの後味の悪さ、大好き。

因習村にありがちな近親相姦とか家父長制とか濃縮されてたね。

オチの一人二役は一番現実的なんだけど、本当に人面瘡がいるっていうファンタジー設定が個人的には良かったな。
主人公が誰よりもヤバい奴だった。

続編があるみたいなのですごく読みたい!
ジンさんについて分かるのかな?

0
2025年06月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中山七里の作品なので、面白いだろうとは思っていました。タイトルから感じる禍々しさはあまり無く、しかし横溝風の昭和の香りがありました。時代設定は現代なんですけどね。

福子とか、本当に横溝。

そして、人面瘡とはなんなのか、最後に謎が残りました。続編を読まなくては。

0
2024年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2024.06.16
積読してて、ようやく読めた。久しぶりの中山七里作品。相変わらずのテンポの良さと、横溝正史の世界観、大好物。
犯人は早めに見当がついたので、あとはヒョーロクとジンさんの掛け合いを楽しんだ。
それにしても人面瘡って…って思ってたけど、なるほど、そういう事ね笑
次回作も楽しみ。

0
2024年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人面瘡の『ジンさん』と三津木のやり取りが快感な一方で、起こる事件やその背景は非常に禍々しい。

気のせいかな、中山先生の著作にはたびたび障がいのある登場人物が登場する(しかもかなり話の核心に関わる位置で)と思うのですが、今作もそうでしたね。

ラストは、あぁやっぱりそうだったんだ。という感じで、三津木自身もいろいろと抱えていることが垣間見得ました。今後その辺りも徐々に明らかになるんでしょうか。

続刊があるようなので読もうと思っています。

0
2024年02月01日

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