【感想・ネタバレ】とくにある日々(4)のレビュー

あらすじ

仲良しJKのしいちゃんときみちゃんはあらすじに書くことがもうないくらい、いつも通りの楽しい日々を過ごしていた。が、ある出来事がきっかけで自分達の部活動の方針を転換することになり…?ゆるっと新章に突入したけれど、惰性で楽しい第4巻。リアルなJKを描いた描き下ろしも収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

今回も、妙な面白さに満ちた内容だった。
シュールだって評価されている漫画は結構、あるけど、この『とくにある日々』は突き抜けている。
仲の良い女の子同士が、毎日、飽きもせず、ワチャワチャしている。
その光景は癒しになってくれる。
そんな光景の中にこそ、日々を大切に生きる事が大事だ、と思わせてくれる説得力が宿るんだろうな。
リアルではあるが、男の夢を壊さない程度に抑えられている、その塩梅の良さにも感服だ。
社会の荒波に揉まれた大人からしたら、学生は、何も考えずに「楽しい」を優先して生きているように見えるかもしれない。
でも、楽しく生きるのは、それはそれで結構、簡単じゃない。
そうやって、全力を傾ける青春の中でしか得られない「何か」があって、その「何か」は大人になった時、自分をピンチの時、助けてくれるものだ。
どの回もキラキラしていたが、私的に印象に残ったのは、57話。個人的な感覚だけど、この回は特にアオハルを感じた。正確に言うと、アオナツかも知れん。こういう時間の過ごし方は、学生の時にしか出来なかったなぁ、と今は思う。

この台詞を引用に選んだのは、共感できるものだったので。
大人になるとあるんだよなぁ、こういうやるせなさに襲われ、そんな小さいストレスを発散するために、プチ贅沢をしたくなる時が。
使う場所と金額がこれまた現実的で、小西先生の良い人っぷりが出ている。
「ああ~・・・もう、全然、違うことしてる・・・(なんか・・・!!今日、居酒屋で4500円使ったろ・・・!!)(by小西先生)

この台詞を引用に選んだのは、思わず、「ぶほぉっ」と笑いが噴き出してしまったので。
人畜無害っぽい見た目だからこそ、このインパクトが凄い。
でも、確かに、気持ちいいよな。
「敗者が吠えてる中で優勝するのが、1番きもちいい」(by森本さゆう)

この台詞を引用に選んだのは、なるほど、と妙に響いたので。
全力で傾けるモノは、人それぞれだ。
本人が信念を持って、それに全力を傾ける、と決めたのなら、犯罪行為でない限り、誰にもそれを非難できない。
周りから、奇異に映ったとしても、本人にとって、それが大事なら、それでいい。
こんなんで自分はいいのか、と悩んでいる学生もいるかもだが、本当に全力を傾けているなら、迷わずに頑張っていい。
自分が大切にしたいモノを知っている彼女は、私は立派だと思うね。
「そういえば、しいさんって、あんまり、何かひとつのことを決めてしたくないって言ってたっけ・・・」
「そうですね」
「そういえば、なんでなんだ」
「・・・・・・理由の一部ですが、何か目標を立てたり、予定を立てたりすると、それ以外のことを過程にしてしまいます。向かうべきものが大きければ沖いほど、道中の小さいものに気づかなくなるんじゃないかって。でも、私は日々のちょっとした小さいものを、なるべく、観測したいんです。これは、もう、サガかもしれません。だから、みんなが全力で部活などをしてるのと同様に、私は全力で、何も目標を立てていません」(by小西先生、高島きみどり、椎木しい)

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2024年09月08日

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