あらすじ
才色兼備で人望が厚く、クラスの相談事が集まる深山葵には一つだけ弱点がある。それは恋が苦手なこと。
そんな彼女だったが、同級生にして自称恋愛カウンセラー佐藤孝幸との出会いで、気持ちを変化させていく。
「俺には、他人の恋心を消す力があるんだよ」
叶わぬ気持ち、曲がってしまった想い、未熟な恋。その『特別』な力で恋愛相談を解決していく彼との新鮮な日々は、葵の中にある小さな気持ちを静かにゆっくり変えていき――。
「私たち、パートナーになろうよ?」
そんな中、孝幸が抱えてきた秘密が明かされる――。
「俺は、生まれてから一度も、誰かに恋愛感情を抱いたことが無いんだ」
これは恋が苦手な二人が歩む、恋を知るまでの不思議な恋物語。
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感情タグBEST3
時間が解決する、とは言いません
タイトル通り、恋を思い出にする方法を教えてくれます。察しの良い人は分かっていると思いますが、失恋がテーマとなっています。ヒーローや恋愛などの青春要素があり、それらの描写が丁寧でした。特に問題を解決していく様子が現実に実行できるもの(※ただし高い行動力が必要)で、物語に没入しやすかった点が良かったです。
Posted by ブクログ
異能+ラブコメというよく見かける設定ですが、非常に良かったです。
具体的には、まず、ただ単に異能を振りかざして物事を解決してゆくのではなく、あくまで異能は物事を解決するための最後のスパイスであり、各エピソードが非常に丁寧に描かれている点。
そして、その各エピソードが全体の話を推進するための歯車や伏線として非常に上手く機能していたのが素晴らしかったです。
全能美少女が主人公+異能を持つ男の子を追いかけるという設定も、ちょっとめずらしい書き方で、普段と視点が違って楽しめました。
Posted by ブクログ
2巻作品。まだ未回収のモノあるけど2巻ラストはヒロインのかわいさが溢れて未来のイチャイチャを予想させる良いものでした。
主人公とヒロインの深山葵のコンビが、持ち込まれる恋愛相談を解決していく話を連ねていくスタイルの作品。ただのモブキャラだと思った登場人物が次のエピソードで重要人物になっていたり、何気ない挿話がやはり次のエピソードに繋がっていたりして、重層的な面白さがあった。
葵の交友網とコミュ力を駆使した情報収集と、主人公のある事情により強まった恋愛関係の洞察力で明らかになる相談者の心の内が深いし、闇がある、とも思った。
で、その過程で繰り広げられる主人公&ヒロインの解決者コンビの夫婦漫才が可笑しい。
深山葵は完璧美少女を自認してる脅しと実力行使を躊躇わないひと。そんな彼女の言った2巻の爆弾発言、凄まじい破壊力でした。とても魅力的なヒロインです。
良い作品でした。