【感想・ネタバレ】ドイツ史 1800-1866(上):市民世界と強力な国家のレビュー

あらすじ

名著の誉れ高い「新しい古典」、待望の邦訳!

ドイツ歴史学の泰斗、トーマス・ニッパーダイによる「19世紀ドイツ史三部作」の第一巻である本書は、世紀の幕開けから普墺戦争まで、ナポレオンからビスマルクまでを網羅し、「新しい古典」として名著の誉れが高い大作だ。
ニッパーダイは、批判的・社会科学的な歴史学に対して、当時の状況や可能性に基づいて出来事を理解しようとする立場に立った。批判的歴史学の政治史解釈の一面性を鋭く指摘し、よりバランスのとれた解釈に道を拓いたといえる。本書では、政治的な出来事を中心とした叙述に留まらず、かつてカール・ランプレヒトが(「出来事史」に対して)「状態史」と呼んだもの、第二次大戦後の西ドイツでは「構造史」や「社会史」「社会構造史」などと呼ばれたものに、紙幅を大きく割いている。政治から生活・労働・経済・宗教・教育・学問・文化まで、各分野の研究成果を採り入れ、総合的・全体的に把握した圧巻の歴史書。
ニッパーダイはこの「19世紀ドイツ史三部作」で「ミュンスター市歴史家賞」、「ドイツ歴史家賞」の栄誉に輝いた。図表多数・参考文献収録。

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Posted by ブクログ

この本の特徴は18世紀末から19世紀にかけてのドイツの時代背景を様々な角度から詳しく見ていく点にあります。

思想、文化は当時の時代背景に大きな影響を受けます。ある一人の人間の思想や理論が世界を動かしたというのでなく、その背後には複雑な政治情勢、国際政治、歴史の流れが関係してきます。時代背景や歴史、文化を見ないで、思想やイデオロギーありきで世界を語っていくことへの危険性をこの本では指摘しています。
19世紀ドイツの全体像を眺めるのにとても役に立つ1冊だと思います。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

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2024年08月19日

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