【感想・ネタバレ】3分間ノンストップショートストーリー ラストで君は「まさか!」と言う 切なすぎるキュンのレビュー

あらすじ

胸が「キュン」とすると、表情がキラキラしてきて、モテ度が上がるんだって! あの子が最近モテるのは、いろいろなことにキュンキュンしているからかも……。人気シリーズ第24弾! ドキドキが止まらない! 胸キュンストーリー×20話 【本書の特徴】もう花を咲かせる力がない桜の老木が最後に桜色に染めたものとは……!? 前髪を切りすぎた女の子をキュンとさせる、幼なじみの男の子のちょっと強引な行動とは!? 思わず「キュン」としてしまうショートショート20話収録! 【目次】プロローグ/理想のクリスマスデート/ランナー/ある大雪の日に/冬の恋人/肝だめしにご用心/ウソツキすぎる彼女/悔しいなあ/オリオン座がまたたく夜の大発見/お花をあげる/胸キュン症候群/ヘブンズタクシー/はじめての“かわいい”/きみのそばで/彼女のコンビニ/みんなの王子様/お父さんの宝物/青い水平線/エレンにお任せ!/さいごに咲かせた花は

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『キュン』って、恋愛ものだよなと思いながら読んだ。恋愛ものが多い。でも、他のものもあるので恋愛だけが「キュン」ではない。

『プロローグ』がすでにキュンキュンしてしまった。キャンディマシンのレバーを引くように本の頁をめくる……本好きの『キュン』のツボをしっかり押さえてる。
子供にも本好きにも狙い撃ちしてるような文章がすごくよかった。

19編の短編があるけど、今回も気になったものだけ感想を書く。


『理想のクリスマスデート』
今どきのオチだな……と思ったけど、これはスマホがなければノートに書くとか脳内だけなどパターンがありそうなので、今どきとも言えないのかな。
『今どきの機器を使っている』というのと、『今どきの子どもだけができる事』は全く別。むしろ、スマホがある事で『定型通りの理想像』で人間味ゼロになっているのかも。

『ランナー』
むちゃくちゃキュンキュンした。最初の話と違って『スマホが使えない』という設定と『願いを叶える』というファンタジーの物語。恋愛ものというよりも友情モノに近い感じも好き。会えなくても好きという切なさもキュンポイント高い。

『肝だめしにご用心』
怖がりなのにお礼を言いに肝試しに参加……。少し設定に無理があるようなと思ったけど、オチは好きだし、女の子のお兄さんへの憧れのようなものも好き。

『ウソツキすぎる彼女』
設定が無理やりすぎる。一番、無理と思った。心の声が聞こえて『自分を好き』だから、女の子に「つきあう?」と聞く。……これ、『自分(男の子)』は女の子を好きではないし、なんなら「付き合いたい」わけでもないのに告白する失礼な奴でしかない。
自分を好きだと言ってくれるなら、誰でもいいとしか見えないので、キュンポイントゼロ。

『お花をあげる』
妖精が出てくるがっつりファンタジー。
人のために頑張る主人公が素敵。王道な気もするけど、人のために頑張ってる姿にはキュンとする。

『お父さんの宝物』
亡くなったお父さんのフィルムカメラで写真を撮る家族の物語。
フィルムカメラ……懐かしい。恋愛ものでもなく、家族の物語なのもいい。フィルムカメラならではのオチも素敵だなと思う。

『さいごに咲かせた花は』
バス停に来る男の子と女の子を見守る桜の話。
木の視点の静かでしっとりとした物語。キュンはしないけど、桜の静けさと男の子と女の子の静かな出会いと再会が素敵。



恋愛ものが多かったけど、毛色の違うものもあって楽しく読めた。
ごちそうさまでした。

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2024年03月10日

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