【感想・ネタバレ】女性失格のレビュー

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Posted by ブクログ

女であることを巧みに振る舞う主人公、葉湖。ねっとりした女の性が鋭く突き刺さる物語。作中に登場する津島が太宰と重なった。葉湖同様、ハピでもアンハピでもなく、いっさいは過ぎていくのだろう。

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2022年04月25日

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ネタバレ

結婚について、「男と女が為すことですから、これはもう、過ち以外の何物でもないでしょう。」「人間同士が為すことだから、その行為自体が過ちである」という言葉がとても印象的でした。

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2022年03月17日

Posted by ブクログ

書店で吸い込まれるように手に取った作品。帯の強烈な一句に惹かれて一気読み。ですが、自分を知っている人にこれを読んだことを知られたくはないですね。

というのも、私も同じように感じることが多く、もしこの本を読んだら何かわかるかもしれないと思ったから。
結論から言うと、答えは出なかったけど、私が感じるあれこれは生きている限り、続くだろうし、けっして救われることはないけれど、否定できないものってわかったのは大きな収穫だと思います。

主人公同様、結婚しても私は変わらなかったし、私の場合子どもを産んでも変わらなかった。どこまでも女性であることからは逃げられないし、結局寂しさは寂しさでしか埋まらない。寂しくなるってわかっていても、そこに吸い寄せられていく人間が一定数いるんだなあと思えば、まだ生きてていいのかなと思いました。
あー生きるのつら。

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2021年12月30日

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ネタバレ

とんでもない女の話なのだろうと読んでみたけど、共感できる所も多かった。
いつも寂しいような、結婚した時にもう寂しさを感じなくていいと思った、結局男も女も自分が可愛い…
小さい時から人間不信だった葉湖が良夫と結婚して幸せそうな描写は、微笑ましかったけどな…
裏切りは本当に心を殺しますね…
葉湖さんは、実在されてて、もうお亡くなりになられてるのかな?
作家にはなれなかったけど手記が世に出た事は彼女にとってよかったのではないかな。

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2024年03月19日

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年始早々に読んで、ちょっと暗くなってしまった。
女性版「人間失格」って感じです。

この本の主人公は実在の人物なんでしょうか?
告白文でストーリーが進んでいくのですが、かなり自分に酔いしれてる感じが見受けられます。
これは重度のこじらせっぷりですね。

彼女の根本的な考え方が”不幸”が元になっているんですよね。

”わたしはもっと不幸になりたかったのです。不幸には、幸福にはないような蜜の味があるのです。それをとことん味わいたい、不幸を突き詰めていったら、そこに何があるのか、何もないのか、何もなくていい、何があってもいい、男の胸の中で喉に息を詰まらせながら、わたしは不幸のもたらす快楽を貪りたかったのです。”(抜粋)

幸福を追求するのではなく、不幸を追求する。
何もかもが私の考えている事と真逆すぎて、理解できない。笑
しかし、これこそ「人間の性」なんじゃないかと思いました。
やりたくてやりたくて仕方ない。
誰かに止めろと言われても、求めずにはいられない。
理性が感性を止められない。
文章から「不幸」に対する情熱をみなぎるように感じられます。
人生の目標は必ずしもポジティブなものとは限らないのです。ネガティブなことで幸福になる人も一定数いる、というのを感じました。

「引き寄せの法則」っていうんですかね。
求めているものを自然と引き寄せるっていうあの法則、そのものの展開が繰り広げられているんですよね。

年明け早々にヤバイ本読んじまったな、って気もしたのですが、これはこれでいい勉強になりました。
「人間失格」を再読したいなぁ、という気持ちにもなりました。(この小説と対比させたい)

何はともあれ、やっぱり私は幸福を追求したい!です。

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2024年01月05日

Posted by ブクログ

『人間失格』のオマージュなのかと言えば疑問です。主人公の葉湖は人間不信で孤独で、自分の嫌な部分を必要以上に嫌悪しながらもひた隠し、他人からはよく気の付く良い子だと思われるように振る舞う。私自身も彼女ほど極端ではないけど、遠からずと言ったところです。それより、悲しみや孤独、人の痛みをあまり気にもせず、まわりにチヤホヤされながら、のほほんと生きている女性の方が「失格」なのではと感じてしまう。そんな私もやっぱり「女性失格」なんでしょうか。

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2023年02月25日

Posted by ブクログ

小手鞠さんの小説は初めてで、予備知識もなくびくびくしながら読む。

感想を書くのが難しいけれど…『人間失格』は男性目線だが、この本は、確かに女性版の人間失格になっていると思った。太宰治を読んだときの、絡みつくような感覚にも似ている。
葉湖に共感できないという感想もあるようだったが(作者は別に共感されたいと思ってはいないだろうが)、女性なら、多かれ少なかれ同じような感覚はあるのではないかと感じた。そうでもないのだろうか?

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2023年01月29日

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