あらすじ
私が愛した男(マリア)は、
けっして私を愛さない
出会った瞬間に運命を感じた男は、残酷なほどに美しかった。
この愛を貫くことは、そのまま
どんな自分として生きたいのかを問い続けること――
<新人作家 衝撃のデビュー作>
【あらすじ】
ある雪の降る日、みちるは、偶然マリアに出会った。
切れ長の茶色の瞳、筋の通った鼻、口角の上がった唇、ストレートの黒髪。
マリアに亡くなった母の面影を見たみちるの目から涙があふれると、マリアは不思議そうにしながら、ハンカチを渡してくれた――。
孤高のギタリスト、両親を知らず施設で育ったマリア。
知れば、知るほどに惹かれていくみちるだが、手を伸ばせばいつでも触れられるほど近づいても、決して愛は手に入らない。
傷を抱え、それでも潔く生きる大人達に背中を押され、
この愛を貫くために、みちるは人生をかけた大きな決断をする。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
電車で広告を見かけてからずっと読みたかった作品。
まず装丁が最高。
たまにはハードカバーの本も悪くないなと思った。
東京の下町を舞台にして、こじらせた大人たちが繰り広げる妖怪大戦争って感じで、思ってたのと違うところもあったけど面白かった。
文章全体に漂う雰囲気とか、教会の描写とかは予想してた通り素晴らしかった。
科博が出てきたのも嬉しい。
マリアのお母さんがロザリオをくれたの、なんだか切なかったな。
あの人も元は信心深い人だったんだろうか。
何かみちるに、もしくは息子に思うところがあって、だからあれをくれたのだろうか。
マリアのことを捨男にしたのは彼女で、それは絶対間違いないんだけど、マリアにとって母は許せない?というか、思い出したくもない……というか思い出せない存在なんだろうけど
それでもやっぱり、彼女は息子のことをまるきり忘れて知らんぷりなんてこともできなかったんだよな、きっと。
あとこれは最低の感想なんですが、マリアがエッチでした。
好きに決まってるだろ、美形でこじらせた幸の薄そうな中年。エッチすぎる。
マリアがタチなのかネコなのかだけ教えてほしい。