あらすじ
闇の底から求めるものは――自由。
末期がんを患った恩人の命を救うため、悪魔に魂を売ったジョニー・ブレイズ。彼を待ち受けていたのは想像を絶する苦痛に満ちた日々だった。ゴーストライダーとなり、地獄のハイウェイで永遠に悪魔から追いかけられる毎日。2年の月日が経った頃、彼の前に天使マキナが現れ、ある取引を持ちかけた。マキナに協力し、悪魔カザンを捕らえることができれば、地獄から解放し、自由を約束するというのだ。しかし、地獄と天国の双方から優秀な追跡者が現れ……? はたしてゴーストライダーは誰よりも早く悪魔カザンを捕らえ、自由を手にすることができるのか!?
●収録作品●
『GHOST RIDER』#1-6
©2021 MARVEL
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Posted by ブクログ
映画化当時は何の音沙汰もなかったが、10周年という記念すべき年に映画2作目に大きな影響を与えたらしいミニシリーズがまさかの邦訳。
容赦のない作風のガース・エニス作品ともあってものすごい魅力だった。業を背負う人類であるゴーストライダーは主人公として戦闘的には活躍するもののその目的はあくまで自分本位。そして彼の周囲では天使と悪魔がそれぞれどちらも独善的に自らの目的を果たそうとする。彼らが人間に対してやることは非道すぎるほどの容赦のなさ。誰もが自分のために好き勝手に振る舞う。そんな世界を悪魔のようなものを描くのに長けたアーティストの手で描く。そんな作風からはひどいひどいと思いつつもわかりやすくてスカッとするほど。
しかし良心のある読者的には、作中の彼らの行動からどう良い結末に導くのか、なんてことを考えるとわかりやすいどころかむしろ解決の糸口が見えない。結末も含めて「ああこの形しかないな」と思える良作だった。ちょっぴりダーティな気分を味わいたい人におすすめ。
残酷な描写や絵柄も相まってかなり大人向けの作品だった。
それにしても、流産させたり、子供の目にペンを突き刺させたりとか腐れ外道なことし過ぎてて、天使側が完全に悪魔だった。