あらすじ
「自分はなんて人を見る目がないんだろう!」――そんなふうに思ったことはありませんか。
人は、周りの人や自分自身を「印象」によって判断しがち。評価を行う際も、実績や結果だけでなく、印象によって評価が変わることも少なくありません。
では、印象は、どのようなプロセスでつくられるのでしょうか。その背景には「認知バイアス(思い込み、決めつけ)」という「思考のくせ」が作用しています。「人を見る目」を磨くには、この「思考のくせ」を知ることが必要です。
そこで本書では、最新の研究結果を踏まえて「バイアス」を紹介。
・物事が成功した場合、その原因を「自分のおかげ」だと考える。~自己奉仕的バイアス~
・出来事の結果が明らかになったあとで、わたしたちはその結果が予測可能であったと考える。~後知恵効果~
・内集団の優れたメンバーを外集団の優れたメンバーよりも高く評価し、内集団の劣るメンバーを外集団の劣るメンバーよりも低く評価する。~黒い羊効果~
・自分の考えていることや感じていることを、ほかの人もわかっているように思う~透明性の錯覚~ など
本書は、周りの人々やあなた自身、あなたや相手のチームをとらえ直す、きっかけとなる一冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
人が他者に対して感じているあらゆる印象、自己認識や集団に対するイメージの持ち方など、そのメカニズムを研究データをもとに丁寧に説明している。一部研究の説明をもう少し丁寧にした方がわかりやすかったかも。
これ一冊で、自分たちがやりがちな偏った見方を修正する意識が芽生える良書。
ダニエルカーネマンのファストアンドスローなどと一緒に読むのがおすすめ。
Posted by ブクログ
親しみやすそうな表紙とは裏腹に、中身は本格的な本だった。もっとライトな感じで書かれていると思っていて、あまり期待していなかったので、良い意味で裏切られた感じ。認知バイアスあたりについて知りたくて手に取ったが、全体を通して興味深い内容であった。あとがきで「社会人向けに書いた」とあった通り、例えが会社員でもイメージしやすかった。一読しただけでは到底身につかないので、再読したいと思います。