【感想・ネタバレ】カラー新版 人名の世界地図のレビュー

あらすじ

世界は「面白い」名前の宝庫だ――文春新書のロングセラー「世界地図」シリーズ累計80万部突破!
・トランプは「トランペット奏者」、バイデンは「ボタン職人」
・ピカソの本名は寿限無並みに長い!
・ヒトラーとモーツァルトの名に隠されている「動物」とは
・マリリン・モンローは「ミッキー・マウス」を芸名の参考にした?
・「ビン・ラーディン氏」「スー・チー氏」は間違い
・キラキラ・ネームを付けない欧米人、改名が身近な韓国人

キラキラ・ネームが続々誕生している日本に対し、欧米の命名は保守的だ。現代においても、民族、宗教、地域社会などに根差して名前が付けられている。名前と発音から、どういう出自の人なのかを推理できるのだ。つまり、それほど人名には民族の出自や文化が色濃く反映されている。

2001年の発売以来、17刷の超ロングセラーに、アジア・アフリカ・イスラム世界の人名を大幅に加筆。カラー新版として生まれ変わった。
人名の謎はこの一冊で完全網羅。世界の命名事情を理解すれば、映画も小説ももっと深く楽しめる。
世界各国の人名の由来・歴史がわかる「大索引」つき

序章 外国人名との出会い
第一章 名前にこめられた意味
第二章 聖書がつくった人名の世界地図
第三章 ギリシャ・ローマの伝説
第四章 花と宝石に彩られた女性名の反乱
第五章 ケルト民族は生きている
第六章 バイキングたちが運んだ名前
第七章 名前でも迫害されたユダヤ民族
第八章 姓氏でわかった中国三〇〇〇年史
第九章 先祖の名とともに生きる朝鮮半島の人びと
第十章 アジア・アフリカの人名地図
第十一章 アッラーの御名におけるアラブの人びと
第十二章 黒人奴隷に押し付けられた名前
大索引 人名は「意味」の宝庫

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Posted by ブクログ

ネタバレ

人の人生に生涯つきまとう人名の世界分布を見てみると、多様な社会背景、信仰や人種が複雑に絡み合い、様々な人名模様を繰り広げていることが分かった。聖人達の名前をベースに方言的に派生していったヨーロッパ、迫害の歴史から形成されたユダヤネーム、イスラムを取り巻くアラブ名に、生涯で何個も名を持つ中国社会の事情、奴隷貿易の際の侮蔑的な名称の歴史など、各社会によって多様さが見られ、人間の営み、歴史を直接反映していると言っても過言ではない。人名模様を観察して、日本社会のアジアでは特異とも言える氏名事情にも考えさせられた。

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2024年07月13日

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