あらすじ
複数の人が共同生活を営み始めると、そこには必ず共通のコードを有した地名が必要になる。日本列島に人々が住み着くようになった時点から地名は存在してきたのだろう。多くの地名は長い歴史を経て現在の呼び名として定着した。本書では地名に隠されている意外と知られていない歴史を探る。興味深く読んでいただけるよう、日本の地名90について、伝説、動物、数字、ユニークさなど10の観点から分類して紹介している。何気なく当たり前のように使われている地名、心に染み入る懐かしい地名、よくよく考えてみると意味不明の地名……。地名には人間の営みが隠されている。日本の地名の成り立ちを探ることは、日本と日本人について考えることでもある。
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Posted by ブクログ
<目次>
第1章 祈いてびっくり!ユニークな地名
第2章 動物が地名をもたらした
第3章 都会で気になる地名の謎
第4章 数字の示す意味は?
第5章 伝説を以下に伝える地名
第6章 古代史をたどる地名
第7章 武人たちの鼓動を伝える地名
第8章 北海道開拓がもたらした地名
第9章 都市名に隠された歴史
<内容>
地名本としては、ほんの導入編のエッセイ。警察職員向けの雑誌「BAN」連載のものを中心に再編集したものらしい。著者は元教育学者(筑波大名誉教授)。そっち系で名前を知っていたので、その後地名系の本を連発した際には、やや遠慮していた。地名研究は素人系の本がたくさん出ていて、いい加減な解釈の本が多いからだ。この著者は学者らしくオーソドックスな感じで、現地を必ず訪れるところがいい。そして、現在ALSに侵されていることに驚いた。