あらすじ
★一日3枚のメモで十分!★
★メモはとればとるほど財産になる★
★世界トップクラスの学者、ビジネスパーソン、クリエイター、作家が使っているメモ術を知る★
58冊の本と、数百本の論文という、大量の執筆をしたニクラス・ルーマンという社会学者がいます。彼の著作のクオリティはずばぬけていて、専門分野以外でも古典的名著になっています。
どうしてそんなことができたのか?
その答えは、彼が編み出したツェッテルカステンというメモ術にあります。
ツェッテルカステンのすばらしいところは、自分オリジナルの考えが自然とたまっていくところ。「自分の言葉でメモをとる」など、いくつかのコツがありますが、そのおかげで、メモが独自の理論になっていくのです。それらは「ちょっとしたひらめき」などではなく、大きなアイデアになるので、本数冊分なども書こうと思えばラクラク書けるほどになります。
しかも、アイデアだけではなく裏づけとなるデータも、メモの中にきちんとおさまっているので、アウトプットをするときに面倒なことも少なくなります。
何か新しいアイデアを思いつきたいとき、ブレインストーミングをしたり、うんうんうなったりする必要はもうありません。メモを見ればいいだけです。
真にクリエイティブになる方法をぜひ試してください!
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Posted by ブクログ
メモを取ることについて。
個人としてメモを取ったり、書くことの重要さを感じているので、非常に刺さった一冊。
ツェッテルカステン
メモ
・考えてから引き出すより、書き留めた物を手元に用意する方が楽
・アウトプットするためにはインプットが必要。それが構造的に整理されていれば、それを紡ぐ大きな助けになる
・書くことは考え、読み、学び、理解し、アイデアを生み出すことを最大限に促進する
・何かを本当の意味で理解したいなら自分の言葉に直さなければならない
・書いていれば読んだ内容を理解する可能性も、学んだことを覚える可能性も、意味ある思考ができる可能性も高くなる
・メモには走り書き と 文献メモ と 永久保存版のメモ がある
パッと思いついたことが走り書き
何かを読むたびに取るのが文献メモ 忘れたくないこと自分の思考、あとで文章に使いたいことを書く
他の人に読んでもらうつもりで自分の活動にどう関係していくるかを考えながら整理して書き直す。
メモのリンク付、配置構成を行う
ポイントは自分の持っている知識に蓄積させていく
・集中と持続的注意が重要
・メモを入れる際は問いが重要。その情報は他とどう繋がっているか、自分にとってどんな意味を有するか
・書くことは移すことではなく翻訳すること
・
Posted by ブクログ
メモは毎日書くもの。書くことは仕事の合間にある。
白紙からのアウトプットは難しい。何かのメモをスタートにするほうが楽。
学問の世界はIQは関係ない。必要な仕事を賢くやる技術だけ。
ツェッテルカステンという名前のメモ術(紙の箱)
書評情報と本のメモを両方入れる。
索引のメモもつくる
走り書きのメモは、永久保存版のメモに変換していれる
デジタルの場合は、リンクをそれぞれのボックスに入れる
走り書きのメモはなんでも思いつくものは書く
永久保存版のメモは他のメモの番号を書く(リンク)
新しいやり方は、慣れるまで時間がかかる
読書のメモを同じ形の紙に書いて、隅に数字を振る。
メモは思考を構造化し発展させるのに役立つ。
一つのアイデアで本を書かない。書き興すよりもっと多くのアイデアを生み出す。
メモの力で大量の本を執筆できる。
一つの箱は、メモが入っている。もう一つは文献管理用=内容に関する短いメモが入っている
読書のメモは、そのままのことばではなく、自分の言葉で同じ意味のことをかく。消化して自分のものにする。
トピック別には区別しない。代わりに番号を振る。メモを識別するために使う
メモを追加するたびに、関連するメモを探してつながりをつくる。メモにリンクを張る。メモ同士にリンクを張ることが画期的。
索引をつくる=メモが迷子にならないため。キーワードを選び索引にする。索引で起点のメモがわかればリンクをたどれば関連情報が出てくる。
計画を立てる人は、学び続けない。専門家は計画を立てるだけでなく続ける。
優秀な人は書くテーマを見つけるのに長くかかる。
ツェッテルンカステンは、対話のパートナー、アイデアの生成装置、生産性のエンジン。思考を構造化する。
メモに番号を振って、リンクを貼る。
走り書きメモ
文献メモ=本の内容を自分の言葉で、
1日一回、これらを見て、自分の思考に関連しているかを考えながら書き直す。
文献メモにリンクを貼り、他のメモとのリンク付けをして、永久保存用メモをつくる
走り書きメモは捨てる
文献メモは文献管理システムに入れる
永久保存用メモは、自分の知識の上に蓄積する
いくつもの文章のアイデアがいまれたら、それも取っておくかリンクを作る
NASAは宇宙で使えるボールペンを発明しようとしていたが、ソ連は鉛筆をつかった=シンプルにする。紙とペンは持ち歩く。
文献管理システムの目的は、文献を集めること、読書中のメモを集めるコト。zeteroを使う。
紙とペン、文献管理システム、ツェッテルンカステン、エディターがあればOK
本に書き込む人は、新しいやり方を面倒くさいと思って今までのやり方を踏襲する。コンテナを使おうとしなかった昔の船主と同じ。
メモが増えるほど価値が増す。
走り書きメモは、1~2日のうちに処理する。
のちのち役に立つことがある。
書き始める前にテーマを決めるのは無理
メモは、内容を理解して自分の言葉で書く
マルチタスクはやればやるほど生産性が下がる。
原稿のアウトラインは印刷して目の前に置く。
読書メモは自分の言葉で書く。元の本の意味を忠実に、自分の言葉で。
重要なのは、永久保存用メモに変換できるか。
手書きのメモのほうが記憶に残りやすい。
バイアスがかかったものしか覚えていない。
入門講義ができれば理解している。
主張を自分の言葉で書こうとすると、理解の穴が突きつけられる。
単純な再読は、理解にも学習にも意味がない。
百科事典的な知識は不要。事実と情報の保管はツェッテルカステンが引き受けてくれる。
週休1日で毎日1ページを書けば、1年で博士論文が書ける。
ツェッテルカステンに永久保存用メモを格納するのは、複利で投資して回収するようなもの。
一日3枚メモを取れば十分。一日1ページより楽。
書くことは写すのではなく、翻訳すること。自己テストと同じ。
書いたものは自分の思考。
キーワードをつける=自分の取り組んでいる問題から考える。
新しいメモがどの分野に貢献できそうか、考える。
ブレーンストーミングは時代遅れ。脳は最近遭遇した情報を思い出しやすい。
メモを貯めると執筆テーマは自然に見つかる。ブレーンストーミングの必要はない。
何を書くべきか、という問いには毎日答えているから。
行動を予測できる指標は意志。ペンを取るという新しい習慣を作る。
Posted by ブクログ
「ツェッテルカステン」というメモ術を解説した本。
ツェッテルカステンとは、ごく短いメモ同士をリンクさせることで、情報を管理したり、新たな発想を生むメモ術のようだ。ちなみに「ツェッテルカステン」という名前は、ドイツ語に由来するらしい。
本書は日本で数少ないツェッテルカステンの解説書という点で、意義深い。ツェッテルカステンの考え方も、とても興味深い。
ただ、惜しいのは、本書ではツェッテルカステンの具体的な手法が最低限しか解説されていないように感じられたこと。本文の大半はツェッテルカステンの背景にある考え方やメリット、留意点に充てられており、具体例はほとんど出てこない。
また、話題があちこちにいったり、文章がいかにも翻訳文で読みづらい(これは翻訳の問題というより、原文の問題によるところが大きい可能性もある)点が、理解を妨げているようにも感じられた。
とはいえ、ツェッテルカステンの概念を理解するのに有用であることには変わりない。
「どうメモを取ったものか」という漠然とした悩みを抱えていたわたし自身にとっては、ありがたい本だった。
傍に置きつつ、実践を通して理解を深めたい。