【感想・ネタバレ】はるねこのレビュー

あらすじ

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今年はなかなか春がきません。“はるねこ”が「はるのたね」をなくしてしまったらしいのです。そこで、あやははるねこと、おりがみで春をつくることにします。

・文/かんのゆうこさんからのメッセージ
以前、あるテディベア作家さんの作品を見ていたときのことです。
テディベアが並ぶ中、なぜかいっぴきだけ、ねこがちょこんとすわっていました。
そのねこが、今までに見たことのない、若草色をしたねこだったのです。
それがとても心に残り、いつか若草色のねこの話を書きたいなぁ、と思っていました。
季節は……そう、春がいい。そこには春を待ちわびる女の子がいて……。
だんだんと私のイメージはふくらみ、このお話が生まれました。
松成さんの描いてくださった、いのちの輝きあふれる春の世界を存分に味わいながら、
はるねこの物語を楽しんでいただけたらうれしいなぁ、と思います。

・絵/松成真理子さんからのメッセージ
はるねこ はるねこ わかくさいろのねこ なくしたきんちゃくぶくろに はるのたね。
「えー!わかくさいろの ねこですって?」と、最初にお話の中のあやちゃんみたいに驚いた後、猫を飼ったことがないので、近所の猫を観察に出かけました。こちらから声をかけると大抵、無視出来ずに振り向いてしまうようです。そして“目ぢからくらべ”をした後 、『私たちの猫時間に何か用でも? 用がないなら行くわよニャ~』と言って去っていきました。猫時間を大切にしているんですね。ごはんの時間、猫会議の時間、ひなたぼっこの時間はことさらに。どの猫も一人前(一匹前)に堂々と誇らしく見えて素敵でした。
丁度今頃、はるねこが、はるのたねをはこんでいます。もうすぐ春がやってきます。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

何度読んでも素敵な絵本◎
春をとても感じられ、「春一番の風」の表し方にも驚嘆!
春になると読みたくなる素晴らしい一冊です。

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2023年02月18日

Posted by ブクログ

今の季節にぴったりの絵本です。
カラフルな色使いで描かれた絵がとってもキレイで、本の中で春を感じることができました。
また、登場人物のあやちゃん、はるねこもとってもかわいかったです。
お気に入りは、はるねこが春が来なくて寒がって鼻水が垂れちゃってるページです。

春が来るのが待ち遠しくなりました。

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2014年03月13日

Posted by ブクログ

はるをよぶ ねこの 絵本ですね。
かんのゆうこさんの四季のねこシリーズのはるです。
ぶんは かんのゆうこさん、東京生まれ。絵本作家。
えは 松成真理子さん(1959ー)大分県生まれ大阪育ち。イラストレーター、絵本作家。

 あやちゃんのもとに いっつうの てがみと、わかくさいろの きんちゃくぶくろが とどきました。
きょねんの はるさきに であった はるねことの
ものがたりが はじまります。

春にふさわしい、夢のあるファンタジーで、ワクワクする絵本です。
絵も水彩画で、優しく春の薫りがわきたつような、ふわりとした爽やかな魅力的な作品です。
今の季節にぴったりな絵本を楽しませていただきました。

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2024年04月15日

Posted by ブクログ

 かんのゆうこさんの「四季ねこ」シリーズの、春バージョンは、これまで読んできた、「あきねこ」や「ふゆねこ」とも共通するものとして、その季節でしか味わえない雰囲気を、五感で見事に体感させてくれた、絵本ならではの、色鮮やかに柔らかく匂い立つような、暖かい春を楽しめる作品です。

 また、これまでの、ねこが何かをしてあげる物語とは対照的に、ねこが子どもに助けてもらう物語には、春の到来と重ね合わせた、希望の到来を叶うことが出来るのが、まるで純粋無垢な子どもであるようにも思われた、そんな前向きで健気な明るさが、爽やかな春の到来と見事に呼応しているようで、心地好く感じられると共に、それを叶えるための鍵が子どもの折り紙である点も、とても印象に残ります。

 折り紙には、子どもが自らの創造力と手で新しい何かを生み出すイメージがあり、私が子どもの頃、初めて鶴を折り上げた時の喜びが忘れられないように、その過程には、まるで命を吹き込んでいるような特別な気持ちを抱いていた、そんな子どもにとって、夢のあるものからは、もしかしたら、いろんな春も折り上げることが出来るかもしれないねといった、素敵な気持ちにさせられる展開が、まさに子どもにとって、春を心待ちにするだけでなく、自分で呼び寄せたくなる心境にさせてくれるような、そんなワクワク感があり、しかもそれが春の象徴でもある、はるねこにとっての喜びにもなることには、まるで子どもと春に共通点があるような様に、人と自然が共存するあり方を教えてくれるようです。

 そして、そんな子どもの無垢な気持ちを後押ししてくれるのが、松成真理子さんの、まるで子どもが描いたような夢の中の心象風景に近い、素朴でメルヘンチックな感覚の中に、色鮮やかで立体的な五感を心地好く刺激してくれる水彩画であり、表紙の絵こそ少し怖いイメージがあったものの、物語の展開を追っていく内に、それも次第に消えていき、そこには、女の子「あや」とはるねこが一緒に楽しみながら、春を作り上げてゆく過程を知ることで、絵も優しいものに感じられていった、そんな二人の純粋無垢な思いと、かんのさんの文章と松成さんの絵とが、こんなにも見事に結実した一体感は、淡い水色の空と、桃色と黄色の花々と、たくさんの動物たちに囲まれた中を吹き抜ける、春一番の風からも実感させてくれた、春の持つ、明るく爽やかな希望の力を、改めて教えてくれます。

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2024年03月24日

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