【感想・ネタバレ】ジェンダー・コード ～男らしさ、女らしさの鎖につながれて～（分冊版） 【第4話】のレビュー

六花チヨ

「男なのに胸がふくらみはじめた――!?」
ある日、自分の身体に異変を感じ始めた小学生の潮類（うしおるい）。
同級生男子からはからかいの対象になり、母親をはじめ家族にも「普通ではない」ことを指摘され、「男」らしくなれない自分は存在自体を認めてもらえていないことにショックを受ける。
成長するにつれ、違和感は次第に劣等感に変わっていき、みんなと同じになりたいと願う類はわざと男らしく振る舞うようになる。
しかし、外見に現れる顕著な違和感に類自身も戸惑うようになって……!?
――曖昧な「性」に翻弄される、類の葛藤と成長、そしてそれに伴う家族・社会との向き合い方を描くヒューマン・ドラマ!!

[匿名 · ★★★☆☆]

それでも前を向く

田舎町に引っ越してきた主人公の類は思春期になっても自分の体に訪れない二次性徴に不安といら立ちを抱えていた。
そのことで学校でいじめられ、母親が祖父に叱責されることもそれを増長させていた。
ある日母親が見ていた書類に自分の身体の異変と類似することが書かれていた。
自分がそうなのかもしれないと思った類はどうしようもなく閉塞感にあふれる人生に絶望するがクラスに転校してきた過保護すぎるお嬢様の珠子と出会ったことで少しずつ人生に向き合うことになる。

身体に起こる事もつらいが生々しい田舎の人間関係の描写がすごくていろいろ自分の人生を思い返してしまう作品だった。