あらすじ
爆弾低気圧、豪雨、落雷、異常高温、台風、豪雪など。
最新の知見に基づいて気象遭難を引き起こす背景を探り、事故を防ぐ手立てを考察。
決して埋もれさせてはならない過去の遭難事故の教訓、将来も風化させてはならない近年の重大な遭難事故の教訓、そして将来の気候リスク。
ヤマケイオンラインで「山岳防災気象予報士・大矢康裕が教える山の天気のイロハ」を連載中の著者が
「遭難をなくす!」という思いを込めて、すべての登山者におくる一冊。
■内容
第1章 恐い爆弾低気圧
爆弾低気圧が引き起こす疑似好天/事例 2009年4月・北アルプス鳴沢岳遭難事故/どうすれば防ぐことができたのか
将来の気候変動によって爆弾低気圧はどうなるのか
第2章 山岳を襲う豪雨
梅雨についてもっとよく知っておこう/大雨になった時に山ではどのようなリスクがあるのか
事例1 2004年7月・奥只見山系白戸川遭難事故/事例2 2017年6月・屋久島での遭難事故
将来の気候変動によって梅雨の大雨はどうなるのか
第3章 落雷リスクは増える
雷についてもっとよく知っておこう/知っておくべき雷の知識/事例1 1967年8月・西穂高岳落雷遭難事故
事例2 2012年8月・槍ヶ岳落雷遭難事故/将来の気候変動によって雷はどうなるのか
第4章 異常高温に警戒
夏の暑さと熱中症対策/熱中症についてよく知っておこう/事例1 1994年7月・朝日連峰遭難事故
事例2 2020年8月・羊蹄山遭難事故/将来の気候変動によって夏の猛暑はどうなるのか
第5章 夏でも起きる低体温症
山では致命傷に繋がる低体温症/事例1 1913年8月・木曽駒ヶ岳『聖職の碑』遭難事故
事例2 2009年7月・トムラウシ山遭難事故/将来の気候変動によって低体温症のリスクはどうなるのか
第6章 関東甲信や北日本を襲う台風
なくならない台風による遭難事故/事例1 2002年7月・トムラウシ山遭難事故/事例2 2018年7月末・富士山遭難事故
将来の気候変動によって台風はどうなるのか
第7章 中部山岳北部を襲う豪雪
日本海側の雪についてもっとよく知っておこう/大雪になったときにどのようなリスクがあるのか/事例1 1963年1月・薬師岳遭難事故
事例2 2004年2月・大長山遭難事故/将来の気候変動によって雪はどうなるのか
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Posted by ブクログ
過去の遭難事故の解説や安全啓蒙はよくある話ですが、この本は気象予報士が過去の遭難事例の気象状況を新しい解析技術によって再現している珍しいものとなっています。
意識や気持ちの話ではなく、事実こういった現象が起きているというのはまさに未来の事故防止のために役立っていると思います。
しかし、過去の事例に関してはどうしても結果論になってしまうのは仕方ないことで、実際に気象予報士ほどの知識がない一般人がここまで予測出来るかは怪しいところです。
観天望気に頼らざるを得ない結論を見ると登山者もある程度の気象の知識が必須科目と感じました。
低体温症や熱中症の事例を読むと果たしてどこまでの人がそこで判断出来るのかと思ってしまうほど、登山ではよくある例(汗をかいたまま歩く、雨の日に行動するなど)であるので未然に防ぐことは可能なのか正直疑問です。
知っていなければ防げない事故と思えます。
こういった事例は悲しい事故ですが、非常にためになります。特に気象状況の再現は科学的に根拠もはっきりしているため、登山者、特にリーダーにはぜひ読んでほしい一冊だと考えます。
気象予報士向けの詳しい予測方法や予測目安の解説が載っている訳ではないので(あくまで分かりやすくなってます)、気象の勉強をしたい方は別の本をオススメします。
Posted by ブクログ
過去の有名な気象遭難について天気図を再現し、遭難を避けるには何がポイントだったかを考察している。このような再解析ができることにびっくりした。また気象現象の解説もわかりやすいのは好感が持てた。
Posted by ブクログ
山は登らないが、平地と違う別世界で大変危険な場所であることを認識した。登るならちゃんと知識と装備をしていかないといけない。生きて帰ることが冒険である。