あらすじ
幸せは蜜蜂が運んでくれる。
苦労人の養蜂家イヴァンと蜜薬師の花嫁アニャのもとに、新しい家族がやってきた──!?
イヴァンとアニャ、ふたりの結婚を賭けて蒔かれた蕎麦の種は見事に芽吹き、アニャはようやく結婚を受け入れた。家族となったアニャとマクシミリニャンに、山暮らしの知恵や山の養蜂技術を教えてもらいながら、イヴァンの山暮らしはますます充実していく。
そんなある日、山の麓にある村マーウリッツァに向かったイヴァンとアニャは、お世話になっている草木染め職人の老婦人、ツヴェートが倒れているのを発見して…!?
苦労人な養蜂家と蜜薬師の新妻が、幸せいっぱいに送る山の日々。自然の恵みいっぱいの食卓に心がはずむ癒しの新婚物語、完結巻!
4万字大ボリュームの書き下ろし番外編収録!
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
上巻の段階で家族は増えるんだろうなと思っていたら、予想外のキャラだったので大変驚いた。
確かに山暮らしをしていく上でツヴェート様の知識は非常に役立つと思うが、まさか彼女だったとは。
主役二人の子どもの立ち位置になるキャラが増えると思っていただけに、祖母ポジションキャラが増えるとは本当に予想外だった。
でも、家族が増えてからはまた幸せ度が増したのでよし。
上巻に比べて、上記の通り幸せほっこり感は増し増し。
ついでに飯テロ感も増し増し。
番外編に至ってはほぼ飯テロでできている話なので、ぜひともおいしい食べ物をそばにおいて読むことをお勧めする。
お腹が減って仕方なかったぞ。
上巻ではイヴァンが早々にボコボコにされたり、殺伐な雰囲気もあったが、下巻はそんな殺伐さとはほぼ無縁。
アニャをからかっていたキャラが恋心に止めをさされたのと、主役二人の旅先で、イヴァン出奔の元にもなったあのキャラの自殺未遂を止めたくらい。
ツヴェート様が倒れたのも事件か。
後は概ね安心して読めるので、雪深い冬を初体験するイヴァンを温かく見守る読書となった。
あ、そうか、熊騒動があった。
熊襲撃も事件だ。
ただこの熊の話は、女性陣が逞しかったので、絶望感は不思議と覚えなかったので。
寧ろイヴァンの成長エピソードとして肯定的にとらえていたので、あまり事件というネガティブなイメージで見ていなかった。
振り返ってみると、下巻は下巻で大変な目に遭ってたのか、イヴァン。
でも本当にそれらを払拭して余るほどの幸せエピソードが多いので大満足。
蜜薬師としての選択も出てくるので、アニャの成長エピソードもあり。
無事に花婿花嫁衣装を着てのお祝いもあったし、上巻より絆を深めた夫婦と二人を見守る家族たちを幸せいっぱいな気持ちで見届けられて本当によかった。
素敵な物語でした。