あらすじ
大切なのは感じる力か、考える力か……トップアスリートの決断の瞬間。動物的なひらめきと「カンピューター」で常識を打ち破った長嶋茂雄。徹底した分析と言語化で「ID野球」というセオリーを打ち立てた野村克也。対極にいる二人のスーパースター、はたしてどちらがすごいのか? 最後に勝つのは「心で感じる人間」か「頭で考える人間」か。究極の二者択一。トップアスリートは野性(直感)の達人か知性(論理)の達人か。局面に応じて臨機応変に両者を使い分ける術もある。プレッシャーやスランプの連続に彼らはいかに立ち向かうのか。一流選手の言動に見る、勝負を決めた決断のプロセスと思考法。 0から1を生み出す(イチロー)/なぜ跳べなくなったのか(浅田真央)/飛距離はいらない(宮里藍)/自分自身へのドンマイ(石川遼)/守備にこだわる理由(松井秀喜)/褒めて危機感を煽る(原辰徳)/野性と知性を兼ね備えたスピーチ(斎藤佑樹) etc.
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「長嶋」というのはご存じプロ野球界の大スター、ミスターこと長嶋茂雄氏のことであり、「野村」というのはプロ野球界の月見草、ID野球、ボヤキの野村克也氏のことである。
この本のサブタイトルは「直感と論理はどちらが強いのか」で、長嶋と野村というまったく正反対の性格をもつふたりをアイコンとして、感じる力(野性)と考える力(知性)はどちらがすごいのか?を検証してしていくものである。言うまでもなく、長嶋=野性、野村=知性だ。
本書で検証の素材となるのは23人の一流アスリートと一流派。列挙すると、イチロー、青木宣親、浅田真央、青木功、宮里藍、丸山茂樹、小宮山悟、石川遼、杉山愛、松井秀樹、マイケル・ジョーダン、國母和宏、白鵬、原辰徳、渡辺久信、野村克也、フォルカー・フィンケ、内田順三、川藤幸三、池田勇太、衣笠祥雄、田口壮、イビチャ・オシム、示現流、斎藤祐樹。
さて、彼らの才は野性か知性か?
一流アスリートたちの数々のエピソードから見えてくるもの、すなわち本書が示すものは、スポーツのみならず、ビジネスにも通じ、あるいは処世術にも通じるものがある。
ちょっとでも壁にぶつかっている人、行き詰っている人には一読の価値ある本であると思う。
ちなみに、野性と知性はどちらがすごいか?に対する著者の答えは「3×19=最強」。文末、〆の言葉に超納得です。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて拝読をした。著者ならではの視点が随所に感じられ、ビジネスのみならず、とても参考になる書籍である。目まぐるしく変わりゆくビジネスの世界では、長嶋的な考え方と野村的な考え方の両方が求められるという著者の結論には納得が出来る。「3×19=最強」その通りと感じた。