竹中治堅のレビュー一覧
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本書では、日本国内における新型コロナウイルス感染症への対応過程を、2020年1月から9月にかけて順を追って詳細に記録されている。
こうした詳細な記録が、今後、政府や自治体の対応方法を検証する上で重要になってくることは間違いないと思われる。
本書では、日本でのコロナ対策が円滑に進まなかった要因の一つと...続きを読むPosted by ブクログ -
橋本さんの業績に対して大きな誤解をしていた。
マスコミが植え付けるイメージと実態とのギャップに、今更ながら驚く。
しっかり情報を精査しないとね。Posted by ブクログ -
小選挙区制・比例代表並立制のもとで、選挙戦は政党間の争いを中心に行われることになった。比例区では、有権者は政党に投票するので、これは無論のことである。小選挙区では各政党は一人しか候補者を立てず、有権者は候補者がどの政党に所属しているかを大きな判断材料として投票する。p37
小渕内閣とその後の森内閣...続きを読むPosted by ブクログ -
[ 内容 ]
細川連立政権崩壊から一〇年以上が過ぎ、日本政治は再び自民党の長期政権の様相を呈している。
しかしその内実は、かつての派閥による「支配」とは全く異なる。
目の前にあるのは、一九九〇年代半ばから進んだ選挙制度改革、政治資金規正法強化、行政改革などによって強大な権力を手にした首相による「支配...続きを読むPosted by ブクログ -
『首相支配―日本政治の変貌』(竹中治堅、2006年、中公新書)
本書は、55年体制以降はじめて自民党が下野した細川政権の頃から、小泉首相の郵政解散までの日本政治史を詳細に研究した書である。この間の政局や政界再編の流れを詳しく見ることができる。
(2010年5月17日 大学院生)Posted by ブクログ -
小泉政治をどのように評価するか、というのは非常に難しい問題だが、この本では、その意義が明確に描かれている。小選挙区制・省庁再編と大蔵省解体によって出来上がった「制度」を最大限に活用した最初(で最後?)の首相としての小泉純一郎。それが単純なポピュリズムにしか見えないのなら、そんな国にこの制度は不要だ。...続きを読むPosted by ブクログ
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これは分かりやすいし、面白いですよ!!総選挙や総裁選やら、そういう政治のイベントに物を申したい人のうち、僕みたいにあまり物を知らない人はこれを読むべきです。簡単に言うと、小泉政権は今までとどう違っていて、どうやって確立されたのか、ということが書いてあります。彼は55年体制を意識して、2001年体制と...続きを読むPosted by ブクログ
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2020年1月に日本で最初の新型コロナ罹患者が確認されてから9月の安倍政権の退陣までのコロナ危機への対応に係る政治過程を首相と知事の動きに着目して振り返っている。そして、感染症対策の分野における都道府県をはじめとする地方自治体の法的権限により首相の指導力が制約されたこと、感染症に対処するための様々な...続きを読むPosted by ブクログ
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昨今のコロナ禍の政治についてまとめた新書。この状況下では、中央政府のコロナ対策に焦点が当たりがちだが、日本の地方自治体の権限は割と強いため、with コロナにおいては知事のリーダーシップも重要になる。
にもかかわらず、2021年の県知事選の投票率が高くないのは非常に気がかかり。Posted by ブクログ -
新型コロナウイルス対策に翻弄された安倍前政権と当時の知事たち。法律との関係で、国の権限が及ぶ範囲、そうでなく同等で知事の権限とされている部分がフィードバックされて国の政策立案に影響した部分が書かれる。Posted by ブクログ
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自分が学生時代からの政治の動きがわかりやすくまとめられていて参考になった。
「田中角栄」からこの本で「小泉純一郎」までの流れ。この次は、民主党政権から第二次安倍政権までの流れがわかる新書はないものか?
(108)Posted by ブクログ -
小泉首相が、あんなにリーダーシップを取れていた理由が解けて面白かった!即ち、法改正によって、人と金を握る人物が首相になったから。また、首相になるにあたり、それまでは派閥の力が必要だったのが、国民の人気が必要になったというのも面白かった。確かに、属人性だけであんなに強権を振るうのは無理があるよな。
あ...続きを読むPosted by ブクログ -
小泉政権で首相のリーダーシップが叫ばれたが、それは細川政権の選挙制度改革、政党補助金、橋本政権の行政改革、加藤の乱などの歴史があってこそ、首相に権力が集中し、世論を味方につけた政治が可能であったことを証している。
ただし、歴史的にはそこで終わっているのが問題である。Posted by ブクログ -
現・政策研究大学院大学准教授の竹中治堅による55年体制以後の政治過程論概説。
【構成】
序 章 新しい政治の幕開け
第1章 自民党の政権復帰と新進党の結成
1 細川内閣の崩壊
2 自社さ連立政権
3 新進党への結集
第2章 橋本内閣と行政改革
1 新進党の脅威と自民党総裁選
2 第一次橋...続きを読むPosted by ブクログ -
派閥領袖による権力分立時代からいかにして首相権力が強まり、小泉政権に象徴される"強いリーダー"が生まれたか、その原因・過程を示す。
予備知識としては、細川・羽田政権、そして村山政権で自民党が政党復帰する周辺の動き(小沢離党など)に詳しいと面白く読める。Posted by ブクログ -
本書の要約
一般的に一連の小泉改革は彼個人の人気・指導力によって為されたという認識が強い。しかし本書は一般的認識とは別の観点から、なぜ小泉改革が可能であったのかを説明する。著者はいかにしてポストとしての首相・自民党総裁は強大な権力を手にし、「首相支配」が実現されたかを細川政権以降の国内政治を詳し...続きを読むPosted by ブクログ -
新型コロナ感染者が中国で出てから菅内閣が誕生したあたりまでを対象に、新型コロナに対応する政治・行政・首長の動きを追っている。
学者らしくソースを明示した記述であり、忘れていたり記憶が勝手に書き換えられたりするところを再度確認するにはいい。
ただ、記述が単調でおもしろみがないとも言える。
出され...続きを読むPosted by ブクログ -
小選挙区制導入、内閣強化、自民党総裁選における予備選導入から小泉政権の「成功」、とりわけ郵政民営化実現に至る過程を物語風に解説。あんまり細かいこと書かずにザックリと内閣機能の強化についてまとめた本なので、類書の中では最も読みやすい。首相個人の人気や能力が政権の基盤に直結するようになったため、能力のな...続きを読むPosted by ブクログ
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2009年の政権交代までの現代日本政治史のテキストとして最適。政治改革、行政改革の影響と参議院の果たしている役割を盛り込んで、1990年代以降の日本政治の変貌を分析し、首相の権力が強まる過程を明らかにしている。
各章のはじめに、その章のまとめ、情景描写や政治家の発言を多用するなど、議論をわかりやすく...続きを読むPosted by ブクログ