加藤尚武のレビュー一覧

  • 現代倫理学入門
    名前のとおり、近代の倫理学事情を諸概念の丁寧な説明と共に紐解いて行く入門書。著者の意見が前面に出ているように思えるところが散見されるが、おそらくほとんどは現代倫理学の前提とされているような内容だろう。そのあたりが気になるだろうと思う人は、あとがきから読むと、たぶん気にならなくなると思うので吉かと。倫...続きを読む
  • 現代倫理学入門
    「倫理」とは何を指すのか。辞書(大辞林)で引いてみると「人として守るべき道。道徳。モラル。」という説明書きがついていた。ではその道徳とは?モラルとは?「人として守るべき道」とは?この本では「人を助けるために嘘をつくことは許されるか」「他人に迷惑をかけなければ何をしてもよいのか」「10人のエイズ患者に...続きを読む
  • 現代倫理学入門
    近代・現代で扱っている倫理学のトピックスを門外漢でもとっつきやすいようなテーマを切り口に話してくれる。

    本書は元々放送大学の教科書として用いられていたこともあり、入門書と言えど正直難解だと感じた。
    (これは学術書あるあるではあるが。。)
    特に物理学などと違い、答えを出すのでなく「こういう考え方もで...続きを読む
  • 20世紀の思想 マルクスからデリダへ
    20世紀の主要な哲学者、思想家についてのコンパクトな解説書です。フッサールに始まる現象学の流れと、構造主義以降のフランス現代思想、英語圏の哲学、社会思想、そして日本の思想から西田幾多郎と丸山眞男がとりあげられています。

    単なる概説ではなく、著者自身の評価がかなり明確に示されています。たとえば、意識...続きを読む
  • 脳死・クローン・遺伝子治療
    倫理的な議論をするときに、個人の好悪なのか、倫理的な観点なのか、法律的な観点から話をしているのかきちんと区別をしておかないと議論がまとまらないことがわかった.特に脳死の話.
  • 現代倫理学入門
    倫理学の概要をさらうにはちょうど良い量です。
    内容もわかりやすい。
    もともと課題のために買った本で時間に追われながら読みましたが、いま読み返すと興味深い事も書いてありました。
  • 脳死・クローン・遺伝子治療
    11/07/14。
    バイオエシックスは、自由主義思想の延長にある。しかしそれでも問題を抱えている。さてどう解決すべきか?という問題。
  • 20世紀の思想 マルクスからデリダへ
    [ 内容 ]
    生命・環境・地球…21世紀の課題に答え得るのは、どの思想なのか。
    20人の思想を再検証する。

    [ 目次 ]
    プロローグ 思想の二十世紀
    第1章 進歩と革命への期待
    第2章 人間の意志と欲望を見つめて
    第3章 内面性の厳密な記述
    第4章 解釈学と構造主義
    第5章 科学とは何か
    第6章 ...続きを読む
  • 脳死・クローン・遺伝子治療
    フォトリーディング& 高速リーディング。性転換についての意見に納得。実に論理的かつ聖書的。速読しないなら積ん読になっていた本。医療を倫理面から論じた書。
  • 現代倫理学入門
    哲学的な問題に対して、エッセイ的にまとめた短編解説書のような本。
    功利主義やカント主義、ロールズの自由主義などを解説してくれているが、
    いかんせん短編なので、常に物足りなさを感じてしまう。残念。

    入門書なので、政治哲学について知見がない人が読み物的に読むにはいいかもしれない。とくに、サンデルなどに...続きを読む
  • 20世紀の思想 マルクスからデリダへ
     19世紀の哲学に比べて、20世紀の哲学は何をやってきたのか。西洋の著名な哲学者、日本の西田、丸山という二人の巨人、これらの思想を紹介した上で、結局20世紀哲学の目指した方法論は破綻しており、現代社会において役に立っていない、と本書には書いてあります。非常に平易に哲学者たちの思想を解説してくださって...続きを読む
  • 脳死・クローン・遺伝子治療
    タイトルのとおり、脳死とクローンについてコンパクトに書かれてあっていい本です。遺伝子治療は独立した章ではなく、脳死との関連で書かれているのが中心だと思います。特に、クローンについて反対意見が簡潔にまとめてあって勉強になりました。根拠をもってクローンに反対するのは至難の業です。