小田部雄次のレビュー一覧
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華族に関する入門書として最適だと思います。
華族関連書籍は概ね気合が入りすぎているからか、やたらと資料や込み入った解説が多く
結局なんだったのか分からないといってことに陥りがちだったと思います。
しかしこの本は裏づけとなる数字や資料、またその解説の程度が
華族に対する特別な知識のない人間にとってまさに絶妙の配分、難易度なのです。
華族ってどんな人たちがなったの?
華族ってお金持ちだったの?
華族って何人いたの?
公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵の違いってなに?
↑それぞれ何人くらいいたの?
華族のその後ってどうなったの?
などなどの疑問に答えてくれるニュース解説の池上さんみたいに親切な一冊です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ急激に変化していった時代の流れに追いついていけた庶民は一体どのくらいいたのだろうか。
何百年も続いていた生活習慣が禁止をされてしまうのは非常に厄介だったのではなかろうか。
当時の流行り廃りをはじめ、何故流行ったのかも現在まで分からないことも、少し前の時代の事でもあるのだなと疑問に思ったが、市民全員が勉学に勤める時代になったのは本当に最近の事だと知り、そりゃあ文章として残したりはなかなかできないよなと納得。
何となく流行、なんとなく飽きて、なんとなく廃れていく文化はいつの時代も起こるものなのだろう。
学ぶことよりも家事の手伝いを重んじていた時代、小学校に反対して放火までしてしまう心理も良く分かる内容となっていました。
幕末と言えどまだ150年程しか経っていないのに、本当に一気に文明が進んだのだなと実感させられる内容となっていて非常に良かったです。 -
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断片的な引用だが刊行当時は知られていなかった事柄が分かった点はある。例えば方子女王と王世子李垠との成婚は「政略結婚」ではなく梨本宮家が結婚適齢期を迎えた方子女王の相手として4歳年上で朝鮮には戻らないであろう王世子李垠に白羽の矢を立てたという事実。
著者は「李方子」で「荒唐無稽なフィクションともいえない迫力がある」と評価している赤瀬川隼の「青磁のひと」なる小説があるが、この本を書いた時点では「青磁のひと」の末尾に紹介されている張赫宙の「秘苑の花」を読んでいないらしいのは何故なのだろうか?「英親王李垠伝」に紹介されていて刊行当時に張赫宙が手を加えた「引用文」があるのに彼の存在を知らなかったので気がつかなかったのか?伊都子妃の「三代の天皇と私」は明らかに「秘苑の花」を下敷きにして書かれている個所があるのに。
第2王女の規子女王と山階宮との婚約と破棄の過程が少ない。「三代の天皇と私」には山階宮には「九つも年が違うし、二度目で二人のお子さんもあること」(182頁)とあるが武彦王妃佐紀子女王は第一子を懐妊中に関東大震災で薨去している。「山階宮三代」も簡単にしか書かれていない。「卜部日記」昭和54年9月14日条に「寬仁さんに関し竹田さんや山階さんの若年のころのグレた話御引用」とあるので山階宮は派手に芸者遊びをしていたのかもしれないが中間項がないので不可解としか言えない。 -
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上皇后美智子様が色々な場で仰っしゃられた366の言葉
一日一個読めや!ってことだったのかもしれんが一日で読んじゃいました
はい、ぐだぐだ言わずに特に響いた言葉をメモ的に残します
震えろ
「憎しみに囲まれて何かをしようとしても、くずれる砂山を足場にするように、何一つ実るものはございませんでしょう」
「私はいつも自分の足りない点をまわりの人々に許していただいてここまで来たのよ」
「くまモンはお一人なの?」
「人の目というのは、大変といえば大変かもしれませんが、一方で励ましという意味にも取れるのです」
「バラの花って、日の当たっているところもきれいだけど日の当たらない影のところもきれいなのね」
「出されたお食事は全部いただかなければいけません」
「苦しさのうえに、優しさがあるのね。きっと」
「読書は、人生の全てが、決して単純ではないことを教えてくれました」
「誰もが弱い自分というものを恥ずかしく思いながら、それでも絶望しないで生きている」 -
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「皇族に嫁いだ女性たち」と銘打ち3人の宮妃写真を表紙カバーにしているが、内容は彼女達の人生にクローズアップというよりは(してるけど)維新後の皇室全般を説明してくれている。
まぁ宮妃を話そうにも豊富なエピソードが伝えられているのは歴代皇后皇太子妃、梨本宮伊都子妃くらいだろうからそりゃこうなるよね的な。
それでも男系家系図だけでなく女性に基づいた家系解説などは当時の姻戚関係を感じ取るのに便利。
内容に特別新しいものはない(小田部氏の他本と大体同じ)だが、久邇宮良子のお妃選びについての考察で「実子のない昭憲皇太后を介して血縁が近すぎるとした一条朝子を外したのは謎、九条家出身の貞明皇后なのでは」「九条家連続はない」とするのは理解できるものの梨本宮万子について「石女という根拠のない噂、同い年禁忌というのも解せない」とだけに留めているのは「?」という感じ。
梨本宮伊都子日記の作者でもある小田部氏は、若き日の大正天皇の度を越した伊都子執心を知っているはずであり、また「女官」などに記された貞明皇后の嫉妬深さも知るはずである。伊都子の娘である万子を皇太子妃に選ぶなどは「九条家出身だから一条家を避けた」どころではないように思う。
貞明皇后の「維新後に急にイキリ出した皇族」嫌いを遥かに超えて梨本宮の娘2人は「絶対にない」選択肢だったのでは。
皇室関係の本をいくつか読んだが昭和初期の「胎中天皇」(内親王出産が続いた良子妃殿下対応。出生前に男女問わず天皇を決める。不測の崩御にも対応。)論は初めて知った。21世紀でも男系うんぬんがトップ議題となる皇位継承問題において、昭和初期にまだ生まれてもない子供に皇位を授ける(しかも内親王はもう4人もいる、次も女なら妹が女帝となる)話が出るなんて。
これを書くと朝鮮半島の方々からはお叱りを受けるとは思うものの。。。それでもやはり朝鮮王族への対応箇所を読むと、1945までの朝鮮半島に対する政策が一般的な侵略とは少し毛色が違う感じがする。まず(1)名前がそのままであること(2)王族の姫に子供を産ませるのではなく、朝鮮王族に日本の皇族姫達を嫁がせていること(しかも華族や末端の皇族ではなく皇太子妃候補として数人まで残ったような人材を)(3)公式文章ではなく日記の類で日本の皇族が朝鮮皇族たちに敬意を持った表現をしていること(4)皇族と王族を並列していることなど。勿論侵略された側からすれば「併合してくれなんて頼んでない」だし「国籍を剥奪され言語文化を奪われた」ことは多大な被害であるんだけども、それでもなんとかっていう神の書物でも「ケファ(アラム語)」を「ペトロ(ギリシア語)」とかに勝手に翻訳するんですよね?名前をね。繰り返しますけど神の書物をね。名前ですよ?(しつこい
それから考えれば名前残してるってのは小さいことながら重要な相違点のような。
敗戦後の皇室典範で何が残って(男系継承、陵墓、神武天皇)何が変わった(天皇は世襲だけど国会による助言と承認要、お妃の出自撤廃)も言われてみれば確かにって感じ。神武天皇はよく残ったねぇ。
「戦前であれば生母とはなれても皇族にはなれなかった人達」
そうね。確かに。しかも生母にすらなれないよね上級華族じゃないから。
敗戦直後の週刊誌。ここで商魂逞しいと揶揄された元皇族はまだ幸運だったのかも。
「冬菊のまとふはおのが光のみ」
平民皇太子妃決定は旧皇族旧華族を押し除けた結果ではなく旧皇族旧華族による皇室の見放しとするのも納得の考察。 -
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子が中学受験に向けて、猛進しています。
そんな中、子が通う早稲アカから配布された雑誌の中で、男子御三家のどこかの先生がこの本をお勧めしていました。
こんな本、隔世の感がありますよね。決して悪い意味ではなく。
そもそも譲位ということが長らくなかったわけなので、ご存命の天皇の伝記漫画がでるということが新鮮。
でも決して何かを煽るような内容ではなく、しとしとと平成の天皇・皇后の歩みが記されている。それがアラフォーの私の目に触れる前に、小学生向け雑誌に掲載されている。
歴史は、平和への祈りは、受け継がれていってほしいと強く思いました。うちの子は残念ながらあまり読書の習慣がないので、私が買って、私が真っ先に読みましたけど。 -
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「皇族」については、一般にその歴史と近代日本における役割を詳細に知ることはあまりないし、なんとなくのイメージしか持たないいようにも思える。
本書は、その「天皇家の近現代史」を詳細かつ丁寧にひもといており、興味深く読むことができた。
「近代皇族の誕生」における「陸海軍」での役割を読むと、当時の皇族に課せられ、期待された任務がよくわかるが、「皇族男子の全て」が「陸海軍の軍人になることが義務付けられる」とは、当時のヨーロッパにもなかったことではないのだろうか。
その後の「昭和の戦争」における「皇族軍人」が及ぼした影響を考えると、当時この制度ができた理由はなんだったのか。
「法制化される皇族」「謳歌と翳り」を読むと、当時の日本の国家システムが「皇族」という「権威」を必要としていたことがわかるが、果たして当人の「皇族」にとってよかったのかどうか、現在の目から本書の「皇族」と「華族」を読むとなんとも違和感をもつ。
「昭和天皇の登場」以降は、よく知られた「昭和の時代」になる。軍事との関係については駆け足にも思えたが、全体像はよくわかる。
しかし、「皇族」が軍高官を務めるプラスとマイナスを本書で読むと、組織を歪めるマイナスの方が大きかったのではないかとも思えた。
「天皇・皇族の戦後」では、よくまあ戦後の動乱期を切り抜けたものだとの感慨と共に、「楽な仕事ではない」との感想をも抱く。
「天皇」については、イデオロギーや過去の戦争の被害の大きさから、極端な意見やイメージによる独断の本が多いが、本書は「皇族」について冷静かつ詳細な論考であると高く評価したい。
本書を読み終わって、「皇族」について冷静な視点から歴史を考えることができるように思えた。読後感は、「興味深い」である。 -
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ネタバレ皇族の定義は自体によって違う。
臣籍降下した11宮家は室町時代・江戸時代の天皇から分かれた系統で、現皇室とは血縁的に相当さかのぼる。
伊藤博文は女系天皇容認論者であった。
東久邇宮は欧州に留学し、その後なかなか日本に戻らず、再三の説得によりようやく帰国した。
伏見宮博恭王は軍令部総長となり、皇族という立場も利用して、自己の考えを推し等した。非立憲的態度であった。
昭和天皇と2直宮とは、対米開戦を巡り相当のやりとりがあった。特に高松宮とは開戦後の相当意見の対立があった。
皇族でも戦後には離婚騒動があった。閑院宮。
皇室関連法、軍人皇族一覧、皇族外遊先一覧、臣籍降下時の宮家財産、内親王・女王婚家一覧等、皇室・皇族に関するデータも豊富。近代皇族の概要が把握できる興味深い著作。 -
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ネタバレ[ 内容 ]
古代より「天皇の血族」として存在した皇族。
明治維新後、最も近親で天皇を支える階級として、軍人の義務と多くの特典を獲得し成立した。
だが、自らの権威・特権を背景に、長老の皇族軍人や直宮は、天皇を脅かす存在でもあった。
本書は、古代から現代の皇族を概観し、近代以降存在した十五宮家、皇族軍人たちの動向、新たな位置づけを求めた戦後の「皇室」を中心に、皇族の全貌を明らかにする。
巻末に詳細な「近代皇族一覧」付。
[ 目次 ]
序章 十一宮家の皇籍離脱―伏見宮系皇族の解体
第1章 近代皇族の誕生
第2章 法制化される皇族―男系・傍系・配偶者
第3章 謳歌と翳り―近代国家の成立期
第4章 昭和天皇の登場―軍国主義の跫音
第5章 戦争の時代
第6章 皇籍離脱と新憲法
第7章 天皇・皇族の戦後
終章 これからの皇族
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
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ネタバレ[ 内容 ]
明治維新後、旧公卿・大名、維新功労者などから選ばれた華族。
「皇族の藩屏」として、貴族院議員選出など多くの特権を享受した彼らは、近代日本の政治、経済、生活様式をリードした「恵まれた」階級のはずだった。
日清・日露戦争後、膨大な軍人や財界人を組み込み拡大を続けたが、多様な出自ゆえ基盤は脆く、敗戦とともに消滅する。
本書は、七八年間に一〇一一家存在したその実像を明らかにする。
巻末に詳細な「華族一覧」付。
[ 目次 ]
序章 イメージとしての華族―鹿鳴館を彩った人びと
第1章 華族の成立
第2章 「選ばれた階級」の基盤構築
第3章 肥大化する華族―明治から大正へ
第4章 崩壊への道程―大正から昭和へ
終章 日本的「貴族」の終焉―敗戦・戦後
[ POP ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
この本は、明治維新〜現在までの、皇族についてかなり網羅的に書かれた本であって、おそらくあまり他にない目の付け所で、貴重な記録である。皇室ゴシップ的なおもしろさで読むことも出来る。
我々は皇族というと、つい現在の天皇家を考えてしまうが、戦前は皇族の範囲はもっと広かった。彼らは特権を持っていたが、基本的に軍人になるという社会的な使命も負っていて、独特な存在で、それなりの影響力もあった。しかし、戦後の皇室典範の改正により、過酷な財産税も科せられ、臣籍降下される。その運命は興味深い。
また、皇室に関する記述も多く、天皇の素顔を垣間見ることができる。天皇跡継ぎ問題についても言及がある。著者ははっきりとは書いていないが、女系への跡継ぎが可能であるような制度の見直しを支持しているように思える。 -
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幕末から明治を生き抜いた攘夷と佐幕の志士、彼らの作法・流儀などが解説されている一冊。
幕末志士の作法、攘夷派と佐幕派の作法、武器の作法、幕末志士が作った維新の作法、の4章で構成されます。
どの章どの項から読んでも良い豆知識集であり、簡潔明瞭な解説に加えて沢山のイラストが理解を助けます。
特に面白く感じたのは『政府によってザンギリ頭は強制的に実施された』の項でした。
そこから一部を引用して結びといたします。
“愛知県では巡査が各地を巡り、ちょんまげを結っている者を見つけるたびに法令の内容をわかりやすく説明したといわれている。”
“半髪頭を叩いてみれば因循姑息の音がする。総髪頭を叩いてみれば王政復古の音がする。ジャンギリ頭を叩いてみれば文明開化の音がする”
“髷頭を惜しむ人々は、最後にその姿を写真におさめようと写真館へ詰めかけたという。”
“現在の福島県では髷を結う髪結いの店に地方税を課し、その一方で散髪屋を無税にして散髪を推奨した。滋賀県ではちょんまげを結っている者に税を課していたという。” -
Posted by ブクログ
ネタバレ近代皇族の概説を女性を中心にって感じで浅く広くという印象ではあるけれど面白く読めた。
最後の上皇今上の結婚や良子美智子雅子に対する内外の風聞に対する考察は読み応えがあった。
系図が断片的なのがいくつかあるだけなので気になった人の出自を確認するのが難しい。
最初からパラパラ見直して結局わからないことが何度かあった。
もっと横断的な系図を1枚つけるだけで格段に読みやすくなると思うのだが。
梨本宮伊都子妃の日記が良く出てくる。この人自体ネタに困らない人のようだから当然なのだろう。
封建的な考えした古い人というイメージだったがちょっと興味が出て日記調べてみたら本著と同じ著者で笑った。
愛子様ってまだ中学生くらいのイメージだったのに気付いたらめちゃくちゃ大人になってて震える