玉川陽介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2018年2月に出版された、2025年の近未来予測の本。
・東京都心の優位は揺らがない。
・アジア人富裕の受入増加による都心不動産価格の押し上げ
(70㎡のマンション価格は2018年時点で7,000万円→9,000万円まで上昇)
・レゴブロックのように均一的なデザインで安価に住宅が建てられるようになる。
・働き方は"1億総契約社員"として時間も場所も自由に働く代わりに自己責任の成果報酬制になる。
・アジアの優秀な若者が日本に来て仕事を獲得していく。
本書ではデータ論拠に乏しいが、裏を返せば著者の率直な思いが自由に述べられている印象。
色々と述べられているが、どれも程度問題でありどこまでドラスティックになるのだろうか?とも感じるが、
参考にし頭に置いておこうと思った。 -
Posted by ブクログ
やや軽薄なタイトルですが、中身は丁寧な作りになっており、世界経済の見方から語り起こして債券、為替、REITについてそれぞれ丁寧に解説されています。さらにラストでは海外証券口座の使い方についての概説も。
一言で言うと株は変動幅が大きくて読みにくいので、債券を中心に安定したインカムゲインを狙って行きましょうという提案になっています。
分配型の投資というとどうも、複利効果を捨てて元本を食いつぶしているような印象がありますが、もろもろの指標を使ってポートフォリオ構成を考えることでバランスできるようです。
著者は世界分散投資に懐疑的な見方をしていますが、そこには理の通った説明あり。これが白眉です。
○世界経済全体への長期投資が利益を生み出す根拠となっているのは、世界銀行がデータを取り始めた1950年以来、世界全体のGDPは一度もマイナスになったことがないという統計データでしょう。
…実態経済と株価が連動して右肩上がりに成長を続けた牧歌的な時代とは、市場の構造やお金の流れは大きく変わったといえるでしょう。このような時代に、長期の国際分散投資という60年も前に考え出された投資法は、市場構造の変化に対応できるものなのでしょうか。
○「長期投資で老後の資金を蓄えたい」と考える人は、自分の将来がかかったポートフォリオを数十年先まで運用するファンドマネージャのようなものです。そのような人たちにとって、投資の基本原理を十分に理解するという「自分への投資」は、長期的に見れば、他のどのような投資よりもパフォーマンスのいいリターンを生むことでしょう。
○市場には、「これを買えば確実に利益を期待できる」商品はありませんが、「これを買ってしまうと確実に損をする」商品はたくさんあります。 -
Posted by ブクログ
2013年に書かれた本。東京五輪が決まり、アベノミクスで好景気が期待された時代の本だから、全体的にかなり前向き。
世界経済全体の動きと銀行の融資姿勢は不動産の値動きに最も影響する。そして、景気は良くなったり悪くなったりを繰り返す。
不動産投資において重要なことは、何を買うかよりもいつ買うか。
著者は都心の投資をすすめており、地方の高利回り物件はハイリスクハイリターンであると指摘する。
特に高利回りの数字は満室経営ができる前提で出された数字であり、リフォームに思いがけない費用と労働力がかかることもある。投資というよりは、事業に近い。経営力、企画力が必要。
著者の考えでは、地方築古ボロ戸建はまだありだが、地方の区分、特にワンルームは絶対に投資しない。
競合が多く、仲介手数料も安いため客付け業者が一生懸命になってくれない。銀行の評価もゼロのことが多い。修繕積立金の出費が痛い。管理組合が機能していないことが多い。
境界確定の問題は最終的にお金で解決できるから、そこまで深刻に考えなくてOK。
銀行が融資承認した物件は問題ないと考えてOK。銀行の目利きは概ね当たっている。
金融機関の問題債権比率から逆算して考えると、不動産投資家の100人に1人も借金が返せなくなくなって困ってる人はいない。
金利変動リスクについては、金利が急上昇しないよう国が調整している。そのため上昇するとしても急激ではなく緩やか。その間に対策も立てられる。
繰上げ返済して残債が減っていることより、現金が豊富にあることの方が金融機関からの評価も高くなる。
自己資本の充実こそが経営の安定、ハイレバは危険という、一般経営のルールと個人不動産投資家のルールは全く異なる。
例え税金対策のためとはいえ、赤字決済の自営業者、会社は金融機関で嫌がられる。
IRRを使えば他の物件や金融商品など、様々な投資対象を同一の尺度で比較することができる。
ミドルリスクミドルリターンでは、税引前8パーセント、ハイリスクハイリターンでは、同15%というのが一般的な指標。
買ってから売るまでのキャッシュフロー総額がゼロになる売却価格こそが損益分岐点。つまり、増えもしなかったけど減りもしなかった。
東日本大地震の時、一時的に不動産の値下がり、市場の停滞があっが、半年後には通常通りにもどり、値上がりも始まった。
震災リスクはもちろんあるが、過度に恐れる必要はない。ただし、ハザードマップは確認すべき。地盤の悪いところはリスクも高い。
著者は一貫して、個人投資家も、プロ投資家と同じ指標IRRなどの数字を用いて投資判断をすべきと主張。
成功した大家さんのストーリーを間に受けて、その抽象的なイメージだけで、真似をするのは危険と警鐘を鳴らす。 -
Posted by ブクログ
不動産保有期間中に、大幅な現金増加は期待出来ない。
目に見えない含み益(ローンの返済)が重要。
この含み益の正体は、端的にいえば土地の持ち分。キャッシュフローが出ない物件でも、考え方としては土地の持分は蓄積されていくため、将来的には土地を現金化して大きな利益を得ることができる。
そのため将来にわたって土地価格が下落しない場所を選ぶことが重要。
賃料収入(純利回)と借入金利の差額こそが、不動産を保有した際の利益の源泉。ここから税金を引いた残りが、毎年の純資産増加額。
不動産の利益は、いますぐ得られるキャッシュフロー賃料収入と、将来の売却時に現実化する含み益の2つに分かれる。
キャッシュが出なくても純資産が増えているなら投資として間違えてはいない。眼の前のキャッシュフローだけに囚われてはいけない。
不動産投資における最大の経費は税金。
海外の不動産投資は、キャッシュフローよりもキャピタル狙い。賃料も高いが、金利も高いため。
不動産市場を動かす主要プレイヤーは個人投資家ではなく、大地主やファンドなど。資本力があるから、CFをそれほど期待しなくていい。
融資中心の不動産投資は、金融政策により生じた金融システムハック。この融資条件は、日本在住の投資家だけに認められた特権である。
低金利の現代では、自己資金を多く投入してCFを多くすることのメリットはほとんどない。自己資金を多く投入することは金利の支払いを減らす効果があるだけだから。
自己資金2割で1棟よりも、1割ずつで2棟の方が、はるかに投資効率は良い。物件価格が下落しても返済を迫られることはない。株式投資でいうところの追証を求められてないということ。
ここでリスクをとっているのは投資家ではなく金融機関。
日本の金利が上がるときは、賃料収入や物件価格はそれ以上に上がると予想。2%のインフレになるなら、今とは全く異なる不動産市場になっている。
法人化した場合、年間利益800万以上になると税率が一気に重くなる。規模的には、物件3億、家賃年収2000万。800万内におさまるよう、役員報酬で調整することも可。
減価償却とは、今期に利益を出すか、売却時に利益を出すかのトレードオフ。減価償却を使った分だけ保有中の税金は安くなるが、その分建物簿価が減り、税務上の仕入れ原価は下がる。その分、売却時に利益があるとみなされるため税金が高くなる。
不動産は売却して出口をとるまでは、既に受け取ったCFさえも含み益にすぎない。
借入金が売上にならないことを考えれば、元本返済が経費にならないのは当然。
個人投資家向けの借入は、ほぼ例外なく元利均等返済。
表面利回り10%を超えるなら、長期保有していれば地価下落で負けることは考えにくい。修繕と賃貸さえ安定していれば地方高利回り物件も悪くない。
不動産は、株と異なり、安くなるまで待つというのは当てはまらない。また、価格が上がっているうちに売却すれば良いというものでもない。
現在の金利では、高利回り物件ではなく、低金利に投資醍醐味がある。
低金利で借入ができる以上、高利回りを厳選することに時間をかけるよりも、そこそこの利回りでも保有規模を拡大した方が利益に貢献する。
規模が大きい方が経営が安定し、利益率も高い。
限られたシナリオを狙い撃つなら個人保有、それ以外の多くは、法人保有が有利。