小笠原祐子のレビュー一覧
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非常に切り口が面白い内容の本だった。
一見すると権力的に弱い立場にあるOLの、その立場をうまく利用したレジスタンスが非常に効果的である。
総合職の男性社員と違って出世競争にさらされない一般職女性社員(彼女たちをOL と定義)は、社内で実に賢い、合理的な戦略(レジスタンス)をとっている。
ただ、...続きを読むPosted by ブクログ -
少し古い本なので現状とは合わないところもあるが、OLを中心とした日本の労働環境についての鋭い洞察がなされている。特に、OLの戦略が本来の意図とは逆に性差別的企業慣行に正当性を与えているという指摘は、問題の根の深さを示唆しており、興味深い。
また、最後に触れられている派遣社員の増加に関わる問題提起は、...続きを読むPosted by ブクログ -
古本屋で購入。
ここでいう「OL」とは大企業の一般職のことを指している。
著者は、立場が低いはずのOLたちが
それを逆手にとって職場の男性たちに対して
害のない程度の抵抗(レジスタンス)
をしている実態を分析。
彼女たちは、男性の競争を傍観者として楽しんでいるが、
そのような戦略は伝統的性別役...続きを読むPosted by ブクログ -
ちょっと古い本となります。
ですが、こういうのは今でもありそうな気がします。
このOLという存在はどこの職場でも
厄介な代物のようです。
扱いを間違えば…
ある意味これは構造のゆがみ、
がもたらしたもののように思えます。
男性は出世する、でも女性は…という図。
どこかさびしい図でもあります。
で...続きを読むPosted by ブクログ -
[ 内容 ]
先進諸国の中で職場の女性の地位が日本ほど低い国はないと指摘されている。
しかし、男性が女性一般職に対し奇妙に遠慮がちなのに対し、女性が男性をからかったり仕事の優先順位を勝手につけるなどして抵抗しうるのはなぜか。
弱者の立場を逆手にとって男性の競争を傍観者として楽しむ戦略は伝統的性別役割...続きを読むPosted by ブクログ -
会社の中でOLと言われる一般職の女子社員は、総合職男子社員の補助職であり、個人の人格も認められず「女の子」とひと括りで呼ばれる。昇給、昇進も殆ど無く、従って勤務評定も不必要なので名ばかりである。つまり優れた仕事をしても評価はされず、サボっていても不利益な結果には繋がらない。そんな弱い立場のはずのOL...続きを読むPosted by ブクログ