中田亨のレビュー一覧
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自律的な学びを育てる目的で設定されたとかいう「総合的な探究の時間」。
実際どうするのかと思って読んだのが本書。
テーマを見つけ、成果をまとめるまでの流れが、さまざまなたとえや具体例を挙げて説明される。
分かりやすくまとまっていると思う。
いつまでもテーマ選びでぐずぐずせず、一歩踏み出してしまえ、とか。
探究の単位(グループか個人か)の、それぞれのメリット、デメリットとか。
4章以降は、難しいな、と思った。
テーマを解く方法の選び方(4章)、調査と実験のコツ(5章)、まとめかたと発表(6章)のあたり。
というのは、ここからは記述がちょっと薄くなっていくから。
探究の実際はここなのだが、これは分野によりやり方が異なるからなのだろうが、網羅的な記述ができないだろうし。
とはいえ、実際中高生たちはここで困るだろうになあ、と思うのだけれど。
読んでいる間に、あれ? これって中高生向きなの?と思うタイミングがしばしばあった。
大学生向けの研究入門と、大して変わらないのかも。
それは高校生の探究学習にそのレベルが求められているという意味なのか?
あるいは、書いているうちに実質的には大学生向けと大きく変わらないものが出来上がってしまったのか? -
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手順書は作り手と使い手で目的が少しズレる。
作り手の時は漏れなく記載し、調べれば分かる状態にし、使い手に書いてあることを指摘する。一方、使い手は数十枚にもおよぶ手順書や、リンクだらけで1つの手順書で完結しないことにイライラする。
どちらも私自身が感じていることであるが、立場が変わると、最適がどこか分からなくなる時がある。
今回の本から実践しようと思ったことは
①手順書に書かずに本体に記載する
(私が取り組みたい例: よくある質問集ではなく、質問フォーム自体に書く)
②1枚で完結する
(全体像が見えるようにする)
③フローチャートをやめる
上記の3点である。
完璧はないが、振り返りや見直しを怠らないようにしたい。 -
Posted by ブクログ
表題通り、ヒューマンエラーをいかにして防ぐか、具体的な知恵に付いて書いた本。
「文庫版あとがき」にある2019年9月5日の京急神奈川新町駅の大型トラックと電車の衝突事故は、たまたまその日横須賀にライブを見に行く日で、事故の影響で開演が遅れ、帰宅も大変だったのでよく覚えている。一部推測も交えてここに書いてあるような経緯を経ての事故なのだとしたら、ほんとうに、「ささいなこと」の積み重ねで大事故が起きるのだと空恐ろしい気持ちになる。
P34
フォークト・カンプフ検査法
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』に登場する人間そっくりなアンドロイドを見分ける方法
捜査官「このカバン、いいだろう。官給品なんだ」
アンドロイド「そうですか」
捜査官「赤ん坊の皮でできているんだ」
アンドロイド「・・・?」
P75
安全工学に関する本では、しばしば“ハインリッヒな法則”なるものが引用されます。これは、「一つの重大事故の背後には二九の軽微な事故が存在し、さらにその背後には三〇〇の事故にいたらなかった異常が存左する」とする経験則です。この経験則が意味するところはなんでしょうか? 表面的には「一つの事故には多数の前兆がある」という意味に見えます。しかし、私は「大事故になって表沙汰になるまで、問題は解決されない」というのが真の意味だと思います。前兆を知っている人や、その担当である部署、はいちおう存在するのです。
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わかりやすいマニュアル作成の指南書。何気なく読んでみたが、意外と面白く読めた。ごちゃごちゃ書いてあってわかりにくいマニュアル、取扱説明書って多いよね。前職はマニュアルだらけで1つの作業にあっちを参照、こっちを参照し、省略部分も多く慣れるまで大変だったのを思い出した。マニュアルはシンプル・イズ・ベスト。A41枚に収まるように作るべし。フローチャートより早見表、ダブルチェックは有害など、成程と思う内容だった。早見表だけでなくマニュアルの作成例も載っていたら良かったのに。
西野カナの「トリセツ」はマニュアルとして見てもなかなかバランスが良いらしい。 -
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工業系の現場では一般的に行われている事故防止の手法。
一方で事務系の仕事ではそのような手法があまり行われていない。
本書は、その「事務ミス」を減らす手法について述べている。
事務ミスについて書かれている本が珍しくて、手に取ってみた。
人がミスをするメカニズムは千差万別。
一方で正しいやり方は1つ、あるいは少数であることが多い。
マニュアル化をする際は正解が1つの場合はそのための手順を。
正解に幅がある場合は何が間違いかを定義する方法で手順を書く必要がある。
ミスが起こりやすいのは作業が初めての初心者の時と、作業に習熟した熟練者の時。
初心者のミスは軽微なものが多いが、熟練者のミスは大きな損害を出すことが多い。
→自己の防止に役に立つのは実際に失敗して痛い目を見た経験。
しかし、職場で実際に損害を出すことはできないので事故事例を使った訓練をすることが有効。
また、人に仕事を教えることも役に立つ。
教える際は初心者が「どのように考え」「間違えたか」を客観的に見ることで仕事の要点が整理できる。
通達を無力化する4つのない(ARCS理論)
①つまらない
②関係ない
③自信がない(理解できない・実施難易度が高い)
④楽しくない(実施した際の達成感がない) -
Posted by ブクログ
上司の薦めで読んだ本。
本書の要点自体がマニュアル的に書籍の冒頭に書いてあるのでまずはそこを遵守するのが良い。
書籍の中身で、なぜ冒頭の項目が必要か説明がなされる。あっという驚きというほどではないが、言われてみればそうだよなあと思う内容が多い。
個人的に示唆を得たのは、対処という仕事は、異常時には忙しいが、平時には暇という性質があるが、この様な仕事から退屈さを削ぐためにはある種の宗教性が必要という記述であった。定例の作業をいかに手を抜かずに飽きさせずに行うのか、ということの1つのヒントになりそうな気がする。個人的には宗教性もあるし、習慣の力もある気がする。
また、分岐のあるフローチャートは良くないとして、代替策として早見表を提唱しているのも参考になった。 -
Posted by ブクログ
前半はマニュアルをいかに書くか、作成するかという点にフォーカス、後半ではマニュアルの記述対象である作業そのものはどうあるべきか、という構成になっています。
個人的には後半部分のほうが印象に残りました。確かにマニュアルは必要ではあるのですが、そもそもマニュアルを首っ引きになって作業するようではいけませんし、そのような体制では必ずミスが発生すると思います。必要ではあるのですが、マニュアルを見なくても実行できるくらい簡単な内容に落とし込まれている作業が理想ではないかと思う。
だとすると、マニュアルをいかに書くか、よりも記述対象である作業そのものはいかにあるべきか、を学ぶほうが良いように感じる次第。主張されている内容は著者のほかの本の内容にも通底しており、本質的なポイントが抑えられていると思います。