中田亨のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
表題通り、ヒューマンエラーをいかにして防ぐか、具体的な知恵に付いて書いた本。
「文庫版あとがき」にある2019年9月5日の京急神奈川新町駅の大型トラックと電車の衝突事故は、たまたまその日横須賀にライブを見に行く日で、事故の影響で開演が遅れ、帰宅も大変だったのでよく覚えている。一部推測も交えてここに書いてあるような経緯を経ての事故なのだとしたら、ほんとうに、「ささいなこと」の積み重ねで大事故が起きるのだと空恐ろしい気持ちになる。
P34
フォークト・カンプフ検査法
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』に登場する人間そっくりなアンドロイドを見分ける方法
捜査官「このカバン、いいだろう。官給 -
Posted by ブクログ
わかりやすいマニュアル作成の指南書。何気なく読んでみたが、意外と面白く読めた。ごちゃごちゃ書いてあってわかりにくいマニュアル、取扱説明書って多いよね。前職はマニュアルだらけで1つの作業にあっちを参照、こっちを参照し、省略部分も多く慣れるまで大変だったのを思い出した。マニュアルはシンプル・イズ・ベスト。A41枚に収まるように作るべし。フローチャートより早見表、ダブルチェックは有害など、成程と思う内容だった。早見表だけでなくマニュアルの作成例も載っていたら良かったのに。
西野カナの「トリセツ」はマニュアルとして見てもなかなかバランスが良いらしい。 -
Posted by ブクログ
工業系の現場では一般的に行われている事故防止の手法。
一方で事務系の仕事ではそのような手法があまり行われていない。
本書は、その「事務ミス」を減らす手法について述べている。
事務ミスについて書かれている本が珍しくて、手に取ってみた。
人がミスをするメカニズムは千差万別。
一方で正しいやり方は1つ、あるいは少数であることが多い。
マニュアル化をする際は正解が1つの場合はそのための手順を。
正解に幅がある場合は何が間違いかを定義する方法で手順を書く必要がある。
ミスが起こりやすいのは作業が初めての初心者の時と、作業に習熟した熟練者の時。
初心者のミスは軽微なものが多いが、熟練者のミスは大きな -
Posted by ブクログ
上司の薦めで読んだ本。
本書の要点自体がマニュアル的に書籍の冒頭に書いてあるのでまずはそこを遵守するのが良い。
書籍の中身で、なぜ冒頭の項目が必要か説明がなされる。あっという驚きというほどではないが、言われてみればそうだよなあと思う内容が多い。
個人的に示唆を得たのは、対処という仕事は、異常時には忙しいが、平時には暇という性質があるが、この様な仕事から退屈さを削ぐためにはある種の宗教性が必要という記述であった。定例の作業をいかに手を抜かずに飽きさせずに行うのか、ということの1つのヒントになりそうな気がする。個人的には宗教性もあるし、習慣の力もある気がする。
また、分岐のあるフローチャートは良く -
Posted by ブクログ
前半はマニュアルをいかに書くか、作成するかという点にフォーカス、後半ではマニュアルの記述対象である作業そのものはどうあるべきか、という構成になっています。
個人的には後半部分のほうが印象に残りました。確かにマニュアルは必要ではあるのですが、そもそもマニュアルを首っ引きになって作業するようではいけませんし、そのような体制では必ずミスが発生すると思います。必要ではあるのですが、マニュアルを見なくても実行できるくらい簡単な内容に落とし込まれている作業が理想ではないかと思う。
だとすると、マニュアルをいかに書くか、よりも記述対象である作業そのものはいかにあるべきか、を学ぶほうが良いように感じる次第。主