熊谷敬太郎のレビュー一覧

  • 悲しみのマリア 上
    激動の時代を立派に生きられてる。
    プロフェッショナルとして、その時代を生きたと胸を張って言えるように生きたい
  • ピコラエヴィッチ紙幣
    実際にあったシベリア極東アムール河口の港に、日本の商社島田商会と日本人街があり ロシアのルーブルの価値が下落し 周辺の人々は島田商会が発行したルーブル紙幣を生活紙幣として使っていた。その時代ロシア革命が勃発し革命の御旗のもと赤軍がロシア民、日本人を虐殺した。その事実を背景に、紙幣印刷技師、島田商会の...続きを読む
  • ピコラエヴィッチ紙幣
    小説、ではあったのですが内容の濃さや示唆の深さから言うと変な本を読むよりも色々と考えさせられ、また勉強になりました。そしてものすごく面白い。気になる点、こういう世界観・こういう危機意識で当時の人が生きていたのかと目から鱗の点、そして経済を回す仕組みやそこに介在する人の心理も含めて付箋がまだいっぱいは...続きを読む
  • 江戸湾封鎖
    テンポよく話が進み、「これにて一件落着、チャンチャンチャンチャン…」といった感じでしっかり締まる気持ちの良い話。
  • 吼えよ 江戸象
    若冲の絵に惹かれ手に取った。少年長太郎が目安箱に入れた「象が見たい」というお願いから、物語は始まる。将軍吉宗は、苦しい時代に、人々に生きる喜びを感じてもらいたいと、象を江戸に呼ぶよう命じる。長崎から江戸までの象の珍道中。あれよあれよと象の医者になった豊安、象と心が通じ合う少女千代、象を狙う輩から象を...続きを読む
  • 吼えよ 江戸象
    徳川吉宗によって,象が江戸へやってくる.その道中の大変さを語ったものかと思いきや,夫を殺されたおみね,長太郎親子の敵討ちと天一坊の騒動を絡めて,とても楽しい読み物となっている.象と心を通わせる千代がとても生き生きとしていて,思いを寄せる豊安先生も微笑ましく,会話も愉快だ.ただ,象にとっては悲しい話で...続きを読む
  • 江戸湾封鎖
    小説だが、ある程度史実に基づいており、勉強になった。ちょっと恋愛ものと勧善懲悪ものが鬱陶しかったかな
  • ピコラエヴィッチ紙幣
    尼港事件の舞台で実際に流通していたピコラエヴィッチ紙幣をめぐる小説。
    実際の背景にある第一次大戦、シベリア出兵、ロシア革命などの国際政治の情勢にはあまり触れず、一年の半分以上が氷に閉ざされるニコライエフスクという街において、ピコラエヴィッチ紙幣の流通による、経済の活性化がもたらす成功者と敗者、その感...続きを読む
  • 吼えよ 江戸象
    徳川吉宗治世下、長崎から江戸まで行脚した江戸象をモデルに、1つの江戸ミステリを交えて描いたエンタメ歴史小説。

    初めは登場人物が多く、行脚や事件の概要が見えるまでが長く、読み進めるのに大分時間がかかった。しかし、長崎をスタートしてからはどこで何が起きるのかという楽しみに、序盤で巻かれた事件のタネの回...続きを読む
  • 江戸湾封鎖
    ペリー来航の7年前、アメリカが日本との通商を求めて2隻の大型軍艦を派遣したが、当時の幕府には開国の意思は無く、アメリカ船は成果を得ずに帰国した。
    アメリカ船が江戸湾内に侵入しないよう止める任にあたった、川越藩士の活躍とアメリカ船との交流。さらに幕府との軋轢による事件などの詳細な記述はなかなか面白かっ...続きを読む
  • ピコラエヴィッチ紙幣
    1920年に起きた尼港事件を題材としている。赤軍過激派により日本人730名、ロシア人7000人が殺害された。ロシア革命は1917年に起きていたが広い国土の統制は一朝一夕には進まず、その混乱の中で起きた悲劇であろう。終戦末期のソ連による不当参戦シベリア抑留の悲劇に隠れて忘れ去られているが、本書によって...続きを読む
  • ピコラエヴィッチ紙幣
    経済小説らしいというべきなのか、人物造形にはあまり惹かれるものがなく、型通りに感じた。
    特に女性の登場人物は都合の良いキャラクターといった印象。

    ただ、貨幣というものの仕組み、価値、意味を考える上では非常にスリリングな設定と展開で、その点はとても楽しく読めた。