松井彰彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「高校生からの・・・」というタイトルに違わず、身近な例からゲーム理論の基本をわかりやすく教えてくれる本。
ゲーム理論というと(トランプとかモノポリーとか狭い意味での)ゲームのカラクリを研究するガクモンのように思っちゃうけど、実はさにあらず。かけひき理論、とでも言った方が誤解は少ないような気がする。
Wikipediaにもあるように、
・ある特定の条件下において
・利害が異なる複数の主体の間で生じる
・戦略的な相互関係
を研究するものであり、その「特定の条件」と「相互関係」がゲーム理論をゲーム理論と呼び習わせているミソなのだろうと思われる。
さて、この本。
恋愛談義から始まって、サッカ -
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Posted by ブクログ
MBAの講座でゲーム理論の面白さにちょこっと出逢った。
人の行動はある意味で何らかのゲームを演出しているのかもしれない・・・
そして、
それは、人間だから。。。
つまり、人間という素晴らしい生物が持つ感情があるからだから、
と思うのである。
だから・・・
ゲームという安定的なパターンとしてまとめきることができないが、
ひとつのミカタとして、現象を観てみると、
な~~るほどっとつながるストーリーがある楽しさがあった。
日々の何気ない現象や行動について、
ゲーム理論というミカタで観た身近なストーリーの一冊。
結構複雑な理論が展開されるところもあるが、
自分に近いところでゲーム理論を楽しめる -
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Posted by ブクログ
2冊目。ゲーム理論についての入門書。
ゲーム理論の事例がいくつか紹介されていました。
面白かったのは、タルムードの財産分割のところ。(pp.41~47)
ある男が借財を背負ったまま破産した。債権者はA、B,Cの3人いて、それぞれ100、200、300であった。残念ながら男の資産は600には足らず、債権者たちは何がしかの金額をあきらめなくてはならない。
上記の場合のタルムードの規定が、ゲーム理論でいう「仁」の解と同じらしい。資産額の多寡によって、分割のルールが異なるという点と、ユダヤ人がそのルールを公平と考えていた点が興味深い。
本書には、ゲーム理論とはそもそも何か、という説明が少なく、事例をあ -
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Posted by ブクログ
松井彰彦著「高校生からのゲーム理論」ちくまプリマー新書(2010)
*離れて人間関係を読む事は大切である。当事者なのに離れてみる。でも心はあついままに。幽体離脱では有るまいし、と思うが、この幽体離脱のような離れ業こそ恋愛だけではなく、社会科学にも必要な物である。マーシャルという経済学者も「熱き心と冷静な頭脳」といっている
*顔の見える競争は競わせる側にとって望ましい事が多い。1つは競争をより多くさせるように報酬をコントロールすることができる。報酬のほか、表彰、出世の可能性を開く事でより一層の努力を引き出す事ができる。さらに、顔の見えない競争と違ってしばしば長期的な競争になるため、一時的な足の引 -
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Posted by ブクログ
三国志やエア・ドゥの航空業界参入、いじめ問題といったわかりやすい例を取り上げて説明しているので、読み物としてはとてもおもしろい。ただ、私の目的だったゲーム理論の入門書としての役割は果たしているのか、読み終えてもよくわからない。ある意味、それくらい敷居は低く、読みやすい。
Give&Takeで両者がWin-Winの結果をもたらすことを探るのがゲーム理論の醍醐味だろう。ただ、いじめ問題においては、1人がいじめられている状態が「均衡」になってしまうのが悲しい事実。本人の対策としては、クラブ活動に参加して交友関係を広げ、友人関係を固定しないことが有効なのではないか。外部から解決するためには、 -